『空飛ぶ生首』(1960年)
この作品はバート・I・ゴードン監督、リチャード・カールソン主演の幽霊ホラーのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1960年 アライド・アーティスツ・ピクチャーズ・コーポレーション アメリカ作品
ランニング・タイム◆75分
原題◆Tormented
プロット◆幽霊に付きまとわれる話しのようです。
音楽◆Albert Glasser
WHD JAPAN/有限会社フォワード発売のDVDにて。画質は結構よいです。
キャスト
リチャード・カールソン→ジャズピアニストのトム・スチュアート
ジュリー・レディング→2流歌手のヴァイ/幽霊になります。
リュージーン・サンダース→婚約者のメグ・ハバード
スーザン・ゴードン→子役のメグの妹サンディ・ハバード
リリアン・アダムズ→目の不自由なエリス夫人
ジョー・ターケル→脅迫者の船員ニック
ハリー・フリアー→花嫁の父フランク・ハバード
ジーン・ロス→浜辺の軽食屋
バート・I・ゴードン監督の演出はよいと思います。
全体的に普通のB級な感じになっています。特に変わったことやっていません。バート・I・ゴードン監督が得意の巨大化するクリーチャーは出ていません。
キャストで・・・
子役の女の子が非常に目立っていました。それに好演しているし、何だか実質のヒロインはこの子役の女の子みたいです。
主演の女優さん2人がお下品なせいもあるけど。どちらも幽霊の方が似合っています。
リチャード・カールソンと主役なので出ずっぱりでがんばっていました。
それなりに好演しています。
主演より悪役ジョー・ターケルの方が目立っています。ケチな脅迫者のキャラが合っています。いいキャスティングです。
スタンリー・キューブリック監督作品に3本は出ている隠れた常連のジョー・ターケルはさすがに存在感があります。
『現金に体を張れ』(1956年)◆色男の手下役です。
『突撃』(1957年)◆銃殺される役です。
『シャイニング』(1980年)◆バーテンです。
これに加えてリドリー・スコット監督のカルトSF『ブレードランナー最終版』(1982年/1992年)にはタイレル社長役で出ています。
そんな感じでとても立派なキャリアとなっています。
タイトル。
音楽がなんというか安いジャズのビッグバンド風。
ある島が舞台のようです。
ナレーションが入ります。
灯台にて。
痴話げんかをしている2人。
ジャズピアニストのトム・スチュアートと2流歌手のヴァイが登場。
泥沼の関係となってて証拠の手紙をあると強気なヴァイ。
偶然灯台の手すりが壊れて転落しそうになるヴァイ。ぶら下がっています。
これを思わず助けずに見殺しにするトム。決して殺そうとしたわけではないようです。
海岸です。
トムは海面を漂うヴァイの死体を発見して回収します。
砂浜に置いた死体が海藻の固まりになります。驚愕するトム。見ている方もビックリします。どういう設定なんだ?
女の子のサンディがやってきます。婚約者メグの妹らしい。
で、トムは死体は気のせいということにしているようです。モノローグでそう言ってます。
灯台に戻るトム。
壊れた柵を元に戻しています。それがまた自然と曲がって戻っています。
サンディが拾ったヴァイの腕時計を海に捨てています。
誰か階段を登ってきます。本命の婚約者のメグでした。
いい雰囲気になってきたところで香水の匂いがするとメグ。
砂浜のトムとメグ。
バックにある灯台は何となく合成のような。
砂浜を歩く2人に別の足跡だけが付いて来たりします。驚愕するトム。すぐに波に流され消えてる足跡です。
海岸のコテージに戻っているトム。
サンディが手品を見せています。それどころではないトムです。
サンディがいなくなりトムはピアノの練習をしています。突然レコードが勝手に再生されています。当然死んだヴァイのレコードです。
で、レコードを外しますがまた勝手にレコードが再生となります。
目の不自由なエリス夫人が入ってきます。
不動産屋らしい。幽霊の話しをしています。
夜です。うなされているトム。
ヴァイの幽霊が出ています。捨てた腕時計がいつのまにかあります。
続いて悪夢を見ているトム。
あの灯台に明かりが点いています。早速見に行くトム。行かなきゃいいのに。
で、幽霊に対して決別宣言をしているトムです。
次の日、コテージにて。
ピアノの練習をしているトム。サンディがやってきます。
サンディにメグとの仲直りを取り持ってくれと頼むトム。
サンディに婚約指輪を見せるトム。ですが指輪が紛失します。
ここでトムには指輪をして床を這っている手首だけが見えます。
サンディを帰して幽霊と話してるトム。指輪を帰せと言ってます。
海岸にて。
何となくメグと仲直りのトムです。
コテージにて。
トムとメグ。メグのママやサンディ、エリス夫人がいます。
幽霊が入って来たのかカーペットに足跡が付きます。
別室にあるウエディングドレスに海藻が絡み付いています。凄い嫌がらせです。
トムとエリス夫人。
海藻の付いたドレスについて。
トムがヴァイの話しをしたのでエリス夫人はヴァイがどこかに隠れて嫌がらせをしていると思っているようです。
灯台にて。
エリス夫人が盲導犬とやってきます。
1人で中に入るエリス夫人。話しかけています。あくまでも普通の人間が隠れていると思っているらしい。
上に出たとこで転落しそうになるエリス夫人。危ないとこでした。
コテージにて。
怖そうな花嫁の父がやってきます。大事な娘の花婿がピアノ弾きとはとあまり乗り気ではないようです。
灯台にて。
サンディがやってきます。トムがいると思っているようです。トムはいません。
幽霊に帽子を飛ばされたりペンダントを拾ったりしています。
そんなとこに船員の男が登場。トムを探しているようです。この船員を演じているのがジョー・ターケルのようです。
コテージにて。
トムの部屋にやっている船員の男。
ヴァイを島に乗せて来た船の男らしい。ヴァイは戻っていないことを知っています。
とりあえず5ドル払うトム。これで済むわけがない。
浜辺の軽食屋にて。
サンディがいます。エリス夫人がやってきます。
ニワトリがたまごを産まなくなったとか、小ネタが入ります。
船員の男もやってきます。結婚式の話しを聞き花婿の名前がトムとわかります。
教会にて。
結婚式のリハーサル中です。
そこに船員の男がやってきてトムを呼び出します。
結婚式前のパーティにて。
サンディが灯台で拾ったペンダントを手首にしています。
これが気になるトム。
ポラロイド写真を撮られたらヴァイの顔だけが写っていて驚愕のトム。でもメグが見ると怪しくなくて何も写っていません。
夜です。
寝室のメグとサンディ。灯台に明かりが点いてるとサンディ。
翌日にて。
ピアノの練習中のトム。
また声が聞こえています。ヴァイの首だけ浮かんでいます。
首だけのヴァイと口論となっているトムです。怖いというよりユーモラスです。
頭にきて首を掴んでテーブルクロスでくるんでるトム。ゴミ箱に捨てるつもりなのか?、で、表に出たとこで首の包みを落としてしまいます。
ちょうどそこに船員の男が来たりします。成り行きで包みを開けたら包みの中身は首ではなく花瓶でした。こんなオチかい。
灯台にて。
トムと船員の男。本格的な脅迫にかかります。5千ドルと吹っかけてきます。
幽霊が現れて早く始末しろとトムに言っています。船員の男には見えない。
で、言われた通りに鉄パイプで船員を殴打しているトムです。
しばらくしてサンディが上から降りてきます。どうやらこれを目撃していたらしい。
コテージにて。
心配そうなサンディ。いよいよ結婚式直前のようです。
トムに直談判するサンディ。
結婚式にて。
最中にいきなり教会のドアが開いて風が吹き込んできます。
花がしおれ、ろうそくが消えます。これは縁起が悪い。そんなこんなで結婚式は中止となったようです。
灯台にて。
トムがやってきます。幽霊に話しかけるトム。
サンディもやってきます。サンディを始末しようとしてるらしいトム。
幽霊はどこかに行ってトムとサンディのシーンになっています。
上に登るトムとサンディ。ここで幽霊の声が聞こえてきます。それから幽霊を見て転落するトム。
サンディは無事でした。幽霊もさすがに無関係なサンディは見逃したようです。
エピローグ。海岸にて。
大勢いるところで、死体が上がります。これが1週間前のヴァイの死体です。
続いて死んだばかりで出来たてのトムの死体が上がります。
並べて置いた拍子にブァイの手がトムにかかります。手には指輪がしっかりとはめてありました。これではまるで心中した恋人同士のようです。
エンドとなります。
そんなわけで普通の幽霊物のよい作品でした。
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