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2009.12.20

『上海バンスキング』(1988年)

この作品は串田和美監督、吉田日出子主演の舞台ミュージカルの映画版のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1988年 自由劇場 日本作品
ランニング・タイム◆132分
プロット◆フランスに行き損ねて上海に留まる話しのようです。
音楽◆越部信義
BS2にて。画質はソフトフォーカスでした。目が疲れました。

キャスト
吉田日出子→正岡まどか
串田和美→波多野四郎
笹野高史→松本亘(バクマツ)
今江冬子→林珠麗(リリー)
小日向文世→弘田真造
大森博→白井中尉
板倉佳司 →方
真名古敬二→ラリー
小島紀子→王
戸石充→シングリー田口
片岡正二郎→レイモンド・コバチ
大月秀幸→宮下
小西康久→宇川
酒向芳美→みっちゃん
平井一彦→私服
富岡弘→結婚式の客
武石一恵→結婚式の客
内田紳一郎→陸戦隊
沢崎裕昭→陸戦隊
阿部祥子→ダンサー
金沢絵里子→ダンサー
綾田俊樹→医師
越部信義 →作曲家
キャスティングはよくわからん。
主演の吉田日出子しか知りませんのでこうなる。

この映画を絶対に作らなくてはいけないという舞台の方々の心意気を買って見ました。

串田和美監督の演出はまあまあだと思います。
舞台の人に映画が作れるのかと思っていました。実際見て、まあこんなもんじゃないって感じでした。
全編ソフトフォーカスがかかっていました。正直言って眼が疲れた。
会話シーンでの切り返しはやっていません。クローズアップショットも全く使われていません。これは舞台の手法のままでいいと思う。長回しも舞台のような感じです。

書き割りのセットがいい。と言ってもダンスホールのシーンだけでしたが。私としては全編書き割りセットでやって欲しかったくらいです。もっと凝って『カリガリ博士』(1919年)のごとくドイツ表現主義のようにシュールになってもよかった。いっそのこと不条理ドラマ専門ですが音楽の使い方が上手い押井守が監督をやったほうがよかったのではと思いました。

伏せ字ゼリフがありました。何だかわからん。
私ののアタマが鈍くなったのか1回見ただけではこの話しの筋がよくわからん。演出が悪いのかな。これだと私ののせいにはなりません。

主演の吉田日出子はソフトフォーカスで撮って、クローズアップショットが無かったせいかルックスがよくわからなかった。ファニーフェイスな人だと記憶している。
チャーミングな声で歌も歌えるのがいい。私は歌える人は偉いと思っています。歌えるならルックスが多少落ちてもそゃは当然のことだと思っています。
確か吉田日出子はTV『ゲバゲバ90分』なんかに出ていたような。舞台の人には副業が付き物なのでしょう。
それで、吉田日出子はこの映画を作ったからもう映画界とは縁がなくなったのかもしれません。まあ縁がなくなっても別にデメリットもないから関係ないかな。

どうしてもこの作品を作らなければならなかった理由ですが・・・
吉田日出子主演の舞台がヒットしているので松竹で製作されたのが『上海バンスキング』(1984年)です。もう忘れられたかもしれませんがタイアップのCMが印象に残っています。ダンスに無理やりタイアップのハンバーグを差し出された手に持たされてクローズアップされていました。こんな使い方をされたら舞台版の演出、主演の方々は恥ずかしさのあまり死にたくなったでしょう。まあ作らなければならなかった理由はこれだけではないと思いますが・・・
映画のいいかげんなキャスティングもありますがこれは日本映画では毎度のことです。

年月を経て舞台『上海バンスキング』の映画化とはこれなのかと1984年版が出てきたらオリジナルの舞台の人達は死んでも死に切れないでしょう。
このことを考えたら絶対に作らなくてはとなるのです。それで舞台オリジナルのキャストで『上海バンスキング』(1988年)として作り直されました。
そんなわけで出来はともかく、どうしても作らなければならなかった作品なのです。


問題の作品の資料です。
『上海バンスキング』(1984年) 松竹 日本作品
ランニング・タイム◆121分
プロット◆オリジナルとホトンド同じだけど少し違うらしい。
音楽◆越部信義

深作欣二監督

キャスト
松坂慶子→波多野まどか(マドンナ)
風間杜夫→波多野四郎(シロー)
宇崎竜童→松本亘(バクマツ)
志穂美悦子→林珠麗(リリー)
平田満→弘田真造
夏木勲→白井中尉
ケン・フランケル→ガチャンコ・ラリー
三谷昇→方さん
湯沢勉→ジャズプレイヤー
三輪鎮夫→ジャズプレイヤー
黒石正博→ジャズプレイヤー
光井章夫→ジャズプレイヤー
石川晶→ジャズプレイヤー
島田康雄→ジャズプレイヤー
来住野潔→ジャズプレイヤー
綾田俊樹→ジャズプレイヤー
長谷川康夫→ジャズプレイヤー(郭)
レイチェル・ヒューゲット→スーザン
草野大悟→王
マキノ佐代子→楊麗
ポーラ・セスリン→サーシャ・スベトラーナ
梅津栄→田上医師
西田良→薮内

監督、キャストを見るとこれが日本映画主流の作品とわかります。
松坂慶子が出ているから松竹だけど後は東映みたいなキャストです。監督も東映だし。
それにしてもこの作品は宇崎竜童の映画キャリアの汚点でしょう。お前はトランペットだけ吹いてろ状態だったようです。



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コメント

「上海バンスキング」は忘れられない作品です。
60年代から続いた小劇場運動の、ひとつの集大成といえるかも知れません。
自由劇場の人たちは、そのムードを記録に残したかったのかも知れない。。。

あれほど隆盛を誇った寺山修司の「天井桟敷」も、唐十郎の「赤テント」も佐藤信の「黒テント」も、いまも残党が活躍しているとはいえ、当時のあの盛り上がったムードを、今の若い人に伝えるものは何もないですからね。

この作品で、小劇場、アングラ、テント芝居等々は終わったといっても過言ではないかも知れません。

lalakiさん、コメントありがとうございます。

実は私は「上海バンスキング」の舞台は見たことはないんです。
ホントにあっちの映画版があまりにもオリジナルの人達をないがしろにしているので、この感想を書いたわけなのです。

そうですか小劇場はもう終わっているんですか。いいものは残りにくいのかなとしみじみ思います。私の好きな大映が実質1960年代で終わっているからよくわかります。

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