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2009.11.15

『グッバイ・ラバー』(1999年)

この作品はローランド・ジョフィ監督、パトリシア・アークェット、ドン・ジョンソン、ダーモット・マローニー主演の風変わりなサスペンスのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1999年 リージェンシー/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆101分
原題◆Goodbye Lover
プロット◆保険金をめぐって色々とある話しのようです。
音楽◆ジョン・オットマン
ワーナー発売のDVDにて。画質は非常によいです。

キャスト
パトリシア・アークェット→ヒロインのサンドラ
ドン・ジョンソン→ジェイクの兄ベン
ダーモット・マローニー→サンドラ亭主でベンの弟ジェイク
メアリー=ルイーズ・パーカー→同僚のペギー
エレン・デジェネレス→ポンパノ刑事
レイ・マッキノン→相棒のモルモン教徒の刑事
ジョン・ネビル→職場の上司ルーサー
ビンセント・ギャロ→殺し屋マイク
デビッド・ブリズビン→家主のブロツキ夫妻
リサ・アイクホーン→家主のブロツキ夫妻

この作品はドン・ジョンソンとダーモット・マローニーが出てるので見ました。随分前にこの2人のインタビューをSHOWBIZ COUNTDOWNで見ててどんな新作なの?と思ったもので。パトリシア・アークェットで見たのではありません。

ローランド・ジョフィ監督の演出はよいと思います。
ですがフェイクな演出も数ヶ所ありました。フェイク演出はあまり多用しないほうがいいと思えますが・・・。
ローランド・ジョフィ監督は大作専門のような印象があるのでこの手の作品も撮るのかと意外な感じです。

この作品は一応フィルム・ノワールなの?と思って見てたけどユーモアは多めでどんでん返しは多用なのでどうやら違うようです。
思いもかけずに殺した兄の保険金相続人が出てくれば殺した方は1人殺したら2人も3人も同じだとなっていました。誰でも考えることは同じということのようです。

保険金目当てで2人で兄を殺しておいてシーン転換すればその2人が涙に暮れている描写がありました。これはいい。
兄弟に保険金がそれぞれ400万ドルで足して800万ドルをめぐる話しとなっています。


ヒロインのパトリシア・アークェット扮するサンドラはいつも『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)のサントラカセットを愛聴していることになっています。これで刑事に怪しまれていました。→いい年こいて『サウンド・オブ・ミュージック』を聞いてるのが怪しいとなっていました。

サンドラは協力していた筈の夫ダーモット・マローニーが浮気して裏切っていたとわかると衝動的に中古のクルマを買ってバイクに愛人とタンデムの夫を2人まとめて崖から落としてしまいます。
ここでも『サウンド・オブ・ミュージック』のカセットを聞きながらやっていました。でも殺しは衝動的ではなくちゃんと計画しなさいと思えます。→捕まった時は衝動的でしたと主張すればいい。

TVから映画に進出したが、映画進出はほぼ失敗したと思えるドン・ジョンソンがうらぶれた感じでなかなかよろしい。広告代理店の社員らしいドン・ジョンソンはボランティアで教会のオルガンを弾いてて登場。すぐに自動演奏にして情事となります。
その弟役でダーモット・マローニーが出ていて、この2人はよく似ています。まるで『電送人間』(1960年)はあまり絡まなかったけど『暗黒街の顔役』(1959年)ではギャングのコンビをやってた鶴田浩二と平田昭彦のようです。

私的にはパトリシア・アークェットよりロザンナ・アークェットの方が好みなんですけど。
エレン・デジェネレスのポンパノ刑事は皮肉屋のキャラ。火星人もモルモン教徒も変わっているのは同じだとなっていました。

ビンセント・ギャロの殺し屋マイクはホトンド機能していないキャラでした。これはローランド・ジョフィ監督が悪いんじゃないの?。

弟役でダーモット・マローニーはバイクで通勤していることになっていて、バイクはフラットツインのBMWでした。珍しくハーレーではなかった。それでも日本のバイクはなかなか出てこない。出てきても爆発炎上専門だし・・・。

途中から何でもありの展開になっていました。あまりいいかげんだとイマイチになりますがこの作品はまあまあな感じでした。

何でもありの展開だけどイマイチではない作品2本立てがあります。
シドニー・ルメット監督、マイケル・ケイン主演の『デストラップ 死の罠』(1982年)(マイケル・ケインが才能が尽きた劇作家で才能が尽きたら次はどうする、人を殺してでも盗作するしかないとなります。)やブライアン・デ・パルマ監督、ジョン・リスゴー主演の『レイジング・ケイン』(1992年)(ジョン・リスゴーが主に2重人格を演じその他の人格も演じた上に1人2役もやって、話しの方はしっちゃかめっちゃかでしたがなかなかよろしい。)この2作は何でもありでしたが監督と主演がいいので大丈夫でした。
そんなわけで私の好きな2作品よりはだいぶ劣りますが、よい作品でした。


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コメント

「何でもありの展開だけどイマイチではない作品2本立て」には大賛成!

いや、この2本立はたいしたものですよ。最高!

と、私、パトリシア・アークエットの大ファンであります。
特にエキセントリックな、というかハッキリいって「ヘン」なキャラが抜群に似合うところが好きですね。
デヴィット・リンチの「ロスト・ハイウェイ」なんかがバッチリであります。。。

lalakiさん、コメントありがとうございます。

私の考えた2本立てを気に入ってくれてうれしい限りです。
映画感想を投稿する時も何とか2本立てにしているつもりです。

そんなわけで今後もよろしくお願いします。

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