『黒の超特急』(1964年)
この作品は増村保造監督、田宮二郎、藤由紀子主演のサスペンスドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1964年 大映 日本作品
ランニング・タイム◆94分
プロット◆地上げに絡んだゆすりをする話のようです。
音楽◆山内正
スカイパーフェクTV310衛星劇場にて。画質はまあまあ。
キャスト
田宮二郎→不動産屋の桔梗敬一
藤由紀子→二号の田丸陽子
船越英二→新幹線公団専務理事 財津政義
加東大介→怪しい中江雄吉
石黒達也→工藤
町田博子→長沼博子
穂高のり子→財津の夫人
大西恭子→不動産屋の若い女の子
三島愛子料亭の女中
早川雄三→加田
高村栄一→大藤
春本富士夫→小林
中條静夫→証券会社の社員
小杉光史→東西開発の事務員A
高見貫→東西開発の事務員B
真杉美智子→東西開発の事務員C
目黒幸子→隣りの奥さん
村田扶実子→煙草屋のおかみさん
酒井三郎→公団の受付
南堂正樹→公団の人事課員
杉森麟→公団の係長
大山健二→公団の守衛
上田吉二郎→旅館の主人
小山内淳→すし屋の板前
中田勉→肉屋の店員
橋本力→やくざ風な男
九段吾郎→やくざ風な男
松村若代→旅館の女中
守田学→刑事A
原田玄→刑事B
花布辰男→検事
竹内哲郎→超特急の客
増村保造監督の演出はよいと思います。
いつも見て思うんですが、何で増村保造監督作品の喋り方を聞いてて気持ちいいのでしょうか。不思議です。全員よく喋るんですがいいんです。アメリカ映画みたいなのかな。
珍しくタイトル前にプロローグがあります。
セリフの喋り方は相変わらず面白く「こんな汚い部屋で会えるか」とか色々あります。何というかがハッキリと言うのががよかったりします。
何か行動を起こす時に前もって調べるパターンをくり返していました。
少し加東大介に悪役を押し付け過ぎてるのと田宮二郎があっさりと改心してしまうとこに?が付きました。
加東大介に利用されたことで頭に来てゆすりをする話です。何だかどこかで読んだ紹介とは随分違っています。こっちのゆすりの話の方がいいけど。
田宮二郎は俺はカネが欲しいんだ。事業を起こしたいんだ。と連発してて、実生活では結婚した藤由紀子が相手役なのもありまして何だか実生活とダブって見えてしまいます。そのうちショットガンで自殺するのかと思った。
藤由紀子は実生活で田宮二郎をゲットした人という印象があります。そんなに上手いともスターという感じもしなかったけど、実生活は凄腕だったのかと思えます。
ヌードはもちろん吹き替えでこれは増村保造監督のいつものパターンです。
絞め殺されるシーンは結構エロチックでした。暴力描写がいいのも増村保造監督のいいところなのです。
1964年は新幹線が開通したばかりなので、話しとして際物になるのかもしれません。実際にもうけたやつはいると思うけど。
話しの方は・・・
岡山県の小さな町にて。
田宮二郎扮する不動産屋の桔梗敬一のところに東京から加東大介扮する中江雄吉が来る。土地を買いたいとのこと。これが細長い土地です。
この話しをまとめる桔梗敬一。手数料2000万円を儲けます。ですが中江雄吉はもっと儲けたということです。
すぐに株ですってすっからかんになった桔梗敬一。
新幹線予定地だと知った桔梗敬一は中江雄吉に談判に行きます。
当然断る中江雄吉。それでも5000万円と吹っかける桔梗敬一。
このままではらちがあかないので証人というか関係者の田丸陽子を尾行する桔梗敬一。
船越英二扮する新幹線公団専務理事 財津政義の二号らしい田丸陽子。
田丸陽子にコンタクトする桔梗敬一。
中江雄吉は証拠を消すために田丸陽子を財津政義の二号を首にします。
で、桔梗敬一に協力することにする田丸陽子。証拠集めとなります。
そうなると3人組のヤクザに襲われる桔梗敬一です。
この件から手を引けと焼きを入れられます。
マンションでは中江雄吉に絞殺される田丸陽子となります。
この現場を花瓶に仕掛けたテープレコーダーで録られます。
何だかんだと話しが拡がっています。
で、収まるとこに収まってエンドとなります。少し桔梗敬一がいい人過ぎなのには?が付きます。
そんなわけでいつもの増村保造監督作品でした。悪くはない。
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