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2009.06.07

『リダクテッド 真実の価値』

この作品はブライアン・デ・パルマ監督、無名キャストの陰々滅々戦争映画のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

2007年 フィルム・ファーム・プロ/HDネット・フィルムズ/マグノリア・ピクチャーズ アメリカ=カナダ作品
ランニング・タイム◆90分
原題◆Redacted
プロット◆アメリカ兵がまた強姦していたという話しのようです。
音楽◆音楽はないようです。
ジェネオン発売のDVDにて。画質はよいです。

キャスト
イジー・ディアス→ビデオカメラのエンジェル・サラサール
ロブ・デヴァニー→女房持ちの白人マッコイ
パトリック・キャロル→白人のレノ・フレーク
ダニエル・スチュワート・シャーマン→白人でデブのラッシュ
ケル・オニール→白人でメガネのゲイブ
タイ・ジョーンズ→ベテランの黒人曹長スイート


ブライアン・デ・パルマ監督の演出はよいと思います。
全編手持ちビデオカメラです。あまり揺れていない。ステディカムを使っているのでしょう。それでは手持ちビデオではないとなりますが、これもこれでいい。
ドキュメンタリー風なのですがカットは割らずに長回しになっています。何となく溝口健二監督作品みたい・・・。
そんな感じに見ているとぶつ切りにしないで基本的に1シーン1ショットで、これでカメラが動けばまるで溝口健二監督作品のようです。

シーン転換に凝っています。
ビデオモザイクのアイリスとか。
溶暗もビデオ風になっています。
そんな感じで相変わらずトリッキーに凝っています。こういうのは好きだな。

何となく安っぽい音楽が付いています。TVドキュメンタリー風?。

キャストはさすがに無名の人を集めたようで全く知らない俳優さん達ばかりでした。そのようなコンセプトのキャスティングなのです。

このような作品を撮っていればブライアン・デ・パルマ監督はもうハリウッドとは完全に縁を切ったと思われます。
それはそれで別にいいんですが、私としてはハリウッドメジャーでないと低価格DVDが出ないのがこまったものなのです。


イラクでのアメリカ兵は徴兵制=ドラフトではなく、志願兵=ボランティアとなっています。というか経済的に志願兵をやるしかない状況の人らしい。
アメリカ国内で反戦ムードが盛り上がらないのはこのせいです。

前説があります。
これはフィクションである・・・

タイトルの出し方が凝っています。
前説の字幕が黒塗りでつぶされて残りの文字で『Redacted』となります。

2006年 イラク サマラ
「嘘はごめんだ」と字幕が出ます。
エンジェル・サラサール上等兵の戦争日誌。

キャンプにて。
イジー・ディアス扮するビデオカメラのエンジェル・サラサールが登場。
メキシコ系、映画学校志望、ですからビデオカメラで撮る。

ロブ・デヴァニー扮する女房持ちの白人マッコイがいます。
パトリック・キャロル扮する白人のレノ・フレーク
ダニエル・スチュワート・シャーマン扮する白人でデブのラッシュ
ケル・オニール扮する白人でメガネのゲイブ
この5人が主要キャラです。

検問所にて。
まだタイトルの続きをやっていしまた。

このへんから女性の声のフランス語?でナレーションが入っています。

アリにたかられているサソリの図。
『ワイルドバンチ』(1969年)の引用?あまり関係ないみたいだけど。

装甲車には50口径ブローニングM2重機関銃が装備されています。
テロの標的になっている歩兵。
見張り中となっています。

イラクの識字率は50%とのことです。
◆これはアメリカより数字がいいのでは?

検問所にクルマが来ます。
とても古いミツビシ・ギャランの4ドアセダンです。
検問となります。手を上げさせての身体検査。金属探知器、犬を使っての何の検査?
◆ミツビシはアフリカでトラックのキャンターが有名らしい。アフリカではこの手のトラックは全部含めてキャンターと呼ばれているそうです。

コマ落としでモンタージュとなります。
検問の繰り返しです。どのクルマも古い。

キャンプにて。
白人でメガネのゲイブは本を読む。
これをビデオカメラで撮っています。
読んでる本についてのインタビューとなっています。

検問所にて。
アメリカ兵とイラク人の子供がコンタクトのする風景。
ベテランの黒人曹長にイラク人の子供から何も受け取るんじゃないと説教されます。テロ行為があるかもしれないからです。
黒人曹長に「・・・ムショか兵役かでここに来たのだろう」とも言われています。

ビデオモザイクの溶暗となります。

ある日の検問所にて。
やることは見張りと検問だけ。
クルマが突っ込んできます。発砲するアメリカ兵。撃たれるイラク人。
◆殺されたイラク人は2000人。そのうち実際に敵だったのは60人で後は一般市民とのこです。こんな字幕が出ていました。

今回撃たれたのは妊婦でした。
後に死亡する。
aTVの女性レポーター サハールが取材しています。

◆そういえばイラクで日本の外務省の役人も撃たれて死んだことがありました。
日本の権力側の公式発表はうやむやですが、この件はアメリカ兵が誤射したと日本人の誰もが思っています。おそらく外務省のクルマはアメリカ軍のクルマに付いて行けば安全だろうと接近したら撃たれたのでしょう。何て象徴的で惨めな状況なのでしょう。
ところで30口径だからカラシニコフAK47のような雰囲気にしていますが、アメリカ軍も30口径の機関銃は使っています。カラシニコフAK47と断言をしていないのがまたいやらしい。

キャンプにて。
ラッシュとフレークはヌード雑誌を見ています。
先程の事件についてのビデオカメラでのインタビューとなります。
勝手なことを言ってるラッシュとフレーク。
女房持ちのマッコイがいい加減にしろと言ったりしています。

集合してお偉い大佐からのお話です。
任務が伸びるとのこと。
『クラークス』なる映画でたとえ話をしています。任務延期のことで愚痴が出ています。

ゲイブの読んでる本について語るビデオカメラのサラサール。

インターネットにて。
夜の風景。何をしているかよくわからん。

検問所にて。昼です。
イラク人の母子連れに絡んでるアメリカ兵。
その後ベテランの黒人曹長に強く説教されるラッシュ。
危ない行動をするなということらしい。
で、ブービートラップが爆発して黒人曹長は死に至ります。これで説教されていたアメリカ兵の暴走のスイッチが入ってしまったらしい。

監視カメラ23にて。
アメリカ兵3人が喋っています。何だか愚痴のボルテージが上がっています。

ビデオカメラの暗視ショットです。
普通の家を手入れをするアメリカ兵達。
この現場にaTVの女性レポーターがラッシュにインタビューしています。結局追い出される。
ここで男が1人拘束されます。頭に袋を被せられています。この男が後でTVインタビューを受けていたようです。

検問所にて。昼です。
イラク人の母子連れを検問しているラッシュ。
何故か母子連れ検問が繰り返されます。もしかして1番安全な検問だけやっているのか?

キャンプにて。夜です。
ポーカーをしています。ヌードのカードを使っています。
いつもの5人です。
で、先日の家に押し入って女を襲う相談となります。

インターネットにて。
Just A Soldier's Wifeなる映像です。
アメリカ本国からの映像が流れます。

キャンプにて。
ヘルメットにビデオカメラを仕込むサラサール。

監視カメラ23にて。
フレークとゲイブ、ラッシュも加わります。
15歳の少女が獲物らしい。
デブのラッシュはやる気満々となっています。

先日の家にて。
ヘルメットビデオカメラの暗視映像です。
家に入るフレークとラッシュ。
止めてるマッコイ。
で、レイプとなります。
途中でこの場から立ち去るビデオカメラのサラサール。

監視カメラ23にて。
ラッシュとマッコイ。
ラスべガスのたとえ話となります。「べガスのおきたことは忘れろ」とラッシュ。

監視カメラのシーンになると当然長回しになっています。
シーンをぶつ切りにしていなくて1シーン1ショットとなっています。

レイプ事件の家にて。
aTVの女性レポーター サハールが取材しています。
男にインタビューしています。どうやら先日拘束されていた男のようです。当日は不在だったので命だけは助かったようです。

監視カメラ12にて。
カウンセリングを受けてるサラサール。
話しの方は曹長とレイプの件が一緒になっています。かなり重症のようです。

インターネットにて。
マッコイは父?と話しています。

街にて。
ビデオカメラに向かって喋っているサラサール。
ワンボックスワゴンが止まりサラサールを拉致して走り去ります。

インターネットにて。
サラサールの死体の映像が流れます。
CENTVのリポートとなります。

aTVのニュースでもこの15歳少女レイプのニュースをやっています。
これでこの件は公になってしまったようです。

インターネットにて。
サラサール処刑の映像が流れます。

キャンプにて。
ラッシュとフレークはビデオカメラに語る。
何だか回りくどいことを長々と語っています。要するに自己弁護です。

インターネットにて。
覆面の男がレイプ事件を告発しています。

監視カメラ5にて。
証言するマッコイ。
取り調べをする2人が屁理屈ばかり並べています。こっちは自己保身か?

CENTVのリポートとなります。
レイプ事件の家からです。

監視カメラ49にて。
ラッシュの証言。
フレークの証言。

インターネットにて。
アメリカ本国からのパンクな感じの女の子の映像。
レイプ事件に報復をとやっています。これは自己宣伝か?

帰国したマッコイ。バーにて。
夫人のジョディがいます。
回りから催促されて、それでは話そうとマッコイ。
イラクに来てたら考えが変わったと・・・
レイプ事件のことも話します。
で、記念写真となります。あまり意固地にならず成り行きにまかせたようです。

死んだイラク人のスティルが次々と表示されます。
最後の15歳の少女の死体です。全く救いの描写はありません。
エンドとなります。


そんなわけでよく出来ています。水準の戦争映画のよい作品でした。

人間は血の詰まった肉の袋です。
自分で怪我をしただけでこう思ってしまう。指先を少し切っただけでこんなに痛いし血も流れる。これで戦争ではどうなるのか?と想像もできません。


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