『ポセイドン』(2006年)
この作品はウォルフガング・ペーターゼン監督、カート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、その他が主演のノンストップ・サバイバル・アドベンチャーのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
エミー・ロッサムが出ているので見ました。
2006年 ラディアント・プロ/ネクスト・エンタテインメント/アーウィン・アレン・プロ/シンセシス・エンタテインメント/バーチャル・スタジオズ/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆98分
原題◆Poseidon
プロット◆船がひっくり返って悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆Klaus Badelt
ワーナー発売のDVDにて。画質はよいです。
キャスト
カート・ラッセル→元消防士で元市長のロバート・ラムジー
ジョシュ・ルーカス→事情通のディラン・ジョーンズ
リチャード・ドレイファス→自殺志願だったリチャード・ネルソン
エミー・ロッサム→パパは有名人なジェニファー・ラムジー
マイク・ボーゲル→ジェニファーの彼氏クリス
ミア・マエストロ→密航者のエレナ
フレディ・ロドリゲス→ボーイのマルコ・バレンタイン
ジャシンダ・バレット→コナーの母マギー・ジェイムズ
ジミー・ベネット→子役のコナー・ジェイムズ
アンドレ・ブラウアー→黒人のブラッドフォード船長
ケビン・ディロン→アル中のラッキー・ラリー
ステーシー・ファーガソン=ファーギー→歌手のグロリア
ウォルフガング・ペーターゼン監督の演出はよいと思います。
オリジナルのことを考えなければいい出来だと思われます。
元ネタの『ポセイドン・アドベンチャー』(1972年)はコテコテな泣かせなドラマが入ってる絶品なサバイバル・アドベンチャーとなっていました。
で、この作品は泣かせドラマ抜きのノンストップ・サバイバル・アドベンチャーとなっています。評判の通りで比較は出来ません。
この作品ですが何しろプロダクションの数が半端ではなく多い。とても自由に撮れません。普通は引き受けないと思う。
船頭多くして、船、山を登る。これがちょうど当てはまります。
ウォルフガング・ペーターゼン監督はセットに大量の水を導入して俳優さんの方々を水責めにするのが得意の手法なので演じる俳優さんの方々は大変だったと思われます。
そもそもこの作品を引き受けたのは水責めがやりたかったからでしょう。
そんな感じでセットで演じる俳優さんに実際に大量の水を当てる手法を多用しています。俳優さん方は大変だったようです。
ウォルフガング・ペーターゼン監督の水責めな作品
→『U・ボート』(1981年)
→『パーフェクト ストーム』(2000年)
この作品のプロモーションの画像ではエミー・ロッサムとジョシュ・ルーカスが一緒に映ってのが印象に残っていたので、作品でも恋人同士な設定かと思っていましたが違いました。意外な展開です。私だけか・・・。
フレディ・ロドリゲスとマイク・ボーゲルはセットなのか?よく競演しています。最近この作品を含めて2作品で見てるのでそう思った。→『アン・ハサウェイ 裸の天使』(2005年)
お目当てのエミー・ロッサムは無難にこなしてて普通でした。
まだ代表作がありません。1番有名なミュージカル『オペラ座の怪人』(2004年)は別にエミー・ロッサムでなくても構わないので代表作にはなりません。
『ミスティック・リバー』(2003年)は出番は少ないけど印象的でした。でも主演ではないので代表作にはならない。
で、残念ながらこの作品は代表作にはならないでしょう。
これまでの出演作は大味な大作ばかり。ギャラがいいので出ているのか?
そんな大味な大作は『DRAGONBALL EVOLUTION』(2009年)で終わりにしてジャンルは何でもいいから独立系の作品で代表作を残してほしいものです。
この作品の出てるミア・マエストロと『クライモリ』(2003年)のエマニュエル・シューキーを混同していました。ラテン系で似ているのです。
タイトル。
CG製の豪華客船ポセイドンが行きます。最初から合理的な感じ・・・
キャストを見てて・・・
『プラネット・テラー』(2007年)や『アン・ハサウェイ 裸の天使』(2005年)のフレディ・ロドリゲスに注目と思ったけど・・・
デッキをジョギングしてるジョシュ・ルーカスはどこかで見たような顔・・・
客室にて。
エミー・ロッサム扮するパパは有名人なジェニファー・ラムジー。
マイク・ボーゲル扮するジェニファーの彼氏クリス。
恋人同士の2人が登場。仲がいいとこに、カート・ラッセル扮するパパの元消防士で元市長のロバート・ラムジーがやってきます。
説教するがジェニファーは面白くない。そんなキャラ紹介な描写が入ります。
エミー・ロッサムは声は普通。演技力はある。『ミスティック・リバー』(2003年)で競演してるショーン・ペンに負けない程度の演技力はあります。それに女優さんは出てるだけでプラスポイントがあるのが強味なのです。
キャラ紹介のシーンが続きます。
ミア・マエストロ扮する密航者のエレナはジョシュ・ルーカス扮するディラン・ジョーンズと話しをしています。厨房は何処と聞いてるエレナ。
リチャード・ドレイファス扮する初老のリチャード・ネルソンは電話中。
厨房にて。
エレナはフレディ・ロドリゲス扮するボーイのマルコ・バレンタインと話しをしています。密航の手助けをしているらしいボーイのマルコ・バレンタイン。
バーティとなります。
アンドレ・ブラウアー扮する黒人のブラッドフォード船長の司会で進行しています。
とても船長には見えなくて最初はスタンダップコメディアンかと思っていました。
ステーシー・ファーガソン=ファーギー扮するというか、本人そのままな歌手のグロリアが登場して歌います。
ポーカー中の男たち。
ケビン・ディロン扮するアル中のラッキー・ラリーもいます。マット・ディロンと全く同じに見えます。双子なのかいと思ったほどです。
子役のジミー・ベネット扮するコナー・ジェイムズが登場。
ジャシンダ・バレット扮するマギー・ジェイムズが→コナーの母です。
ディスコにて。
ジェニファーとクリスがいます。
初老のリチャード・ネルソンは人生のドツボにハマっているらしい。
司令室では何か異変を感じている船員がいます。
新年おめでとうの余興で盛り上がる船内の方々。
津波が迫っています。話しは早い。
月を配置して津波の高さをわかりやすく描写しています。
アラートの船内放送があります。
これが手遅れなアラートで津波が直撃して豪華客船ポセイドンは転覆します。
CG描写がお見事です。
クレーンが動いて司令室を直撃していたようです。これで指揮系統は麻痺します。と思ったけどあまり関係なかったような。
船内を大混乱となります。
ディスコでは感電事故がおこっています。
ブラッドフォード船長の説明では・・・
津波のことをローグウェーブと称しています。素直にtsunamiと言えばいいのに・・・
転覆したら自動でGPSを利用したSOS信号を発信されているとのこと。
これでこの人が単なるスタンダップコメディアンではないとわかりました。
ディラン・ジョーンズは船底に向かうつもりです。
そんなことを子役のコナー・ジェイムズに喋ったのであっという間に話しが広まってしまいま。
そんなこんなで船底へ向かうグループが出来る。
元消防士で元市長のロバート・ラムジー
事情通のディラン・ジョーンズ
自殺志願だったリチャード・ネルソン
コナーの母マギー・ジェイムズ
子役のコナー・ジェイムズ
ボーイのマルコ・バレンタインを案内人に雇います。
この計6人です。
ディコにて。
ジェニファーと彼氏クリス
密航者のエレナ
3人がいます。
クリスが鉄材に脚を挟まれてスタックしています。
アル中のラッキー・ラリーが助っ人に参加となります。これで4人となる。
エレベーターシャフトに入る6人。
テーブルで橋を渡して1階上のドアへと移動となります。
で、リチャード・ネルソンにボーイのマルコ・バレンタインがぶら下がった状態となって大騒ぎとなります。
ボーイのマルコ・バレンタインは蹴落とされて退場となります。フレディ・ロドリゲスの出番はもう終わりです。ケビン・ディロンより先に退場とはこまったものです。
ディコにて。
クリス救出に悪戦苦闘中。そんなこんなで何とかクリスを救出します。
で、唐突に6人から5人になったグループと合流しています。
これで計9人となります。
リチャード・ネルソンはエレナと話しをしています。エレナはまだ密航の手助けをしたボーイのマルコ・バレンタインが退場したことを知りません。
鉄砲玉のことをファイヤーボールと言ってます。そのままではないですか。
熱いドアを突破します。
メインホールに出ます。
露出したエレベーターが多数あります。
ここを空中横断となります。
ここでラッキー・ラリーはラッキーではなく退場となります。ケビン・ディロンの退場は予想出来た展開でした。
ラッキー・ラリー退場のとこで油が大量に落ちて炎上となります。
消火用ホースを持ってダイビングのディラン・ジョーンズ。
見事に成功して消火用ホースをロープ代わりに無事に全員渡り終えます。
パーティが行われていたホールにて
待機していた船長以下面々ですが一挙に浸水して全滅となります。
通気ダクトに入る一行。
ダクトは嫌とエレナ。過去に何があったのか?閉所恐怖症なの?
入ったのはいいが出口の格子が外れません。
途中のリチャード・ネルソンはスタックしてエレナはヒステリーをおこす。
水はどんどん迫ってくると、こまった状態となっています。
エレナのネックレスの十字架をドライバー代わりにしてようやく格子を外します。
次は天井というか元は床のハッチです。
入ったとこはバラストタンク内です。移動するためのハッチというかバルブがあかない。
浸水させて自動でバルブを開けるしかないとなり実行となります。
バルブがようやく開きます。移動というか隣のバラストタンクに放出される人達。
今度は潜って何メートルかを移動となります。
これはルーティンな設定です。元ネタは当然この作品のオリジナル『ポセイドン・アドベンチャー』(1972年)です。
何とか移動しますがエレナが途中でケガをします。
引っぱり上げて応急手当をしますがエレナは死亡する。
移動するために景気よくバラストタンクを浸水させているので船全体が沈んでいます。
これはまずい状況になりつつあります。
次は機関室のようです。
ここの通路をフラッシュファイヤーでやられたようだと説明するロバート・ラムジー。
さすが火災アクション『バックドラフト』(1991年)に出ているカート・ラッセルだと感心しました。関係ない?、楽屋落ちのバリエーション?
船体の見取り図を見て脱出先を確認しています。
船体の船首横にある方向転換用のスクリューを目指します。ここの隙間から外に出ることが出来るとのことです。
ですが船首方面が浸水して進めません。
さてどうすると動けない一行。
船体後部が浮き上がっています。
所々で爆発が起こります。これで船体の姿勢が変わります。
浸水でマギーが流されます。
これは何とかなったけど今度はコナーがいない。
ディラン・ジョーンズとマギーで探します。
→子役が死んだら作品の興行に影響するの見つかります。
船首横の方向転換用のスクリュー付近にて。
ここに到達する一行。不用意にハッチを開けたリチャード・ネルソンが吹っ飛ばされます。
エンジンを止めてこのスクリューを止めなくてはいけません。
スクリュー制御盤までまた潜って移動なのでクリスが行くことになるが、行く行かないとジェニファーとクリスがモタモタしている間にロバート・ラムジーが行ってしまいます。
このへんはコナーの救出とエンジンを止めるロバート・ラムジーがカットバックされています。
ロバート・ラムジーはスクリュー制御盤まで辿り着き目的を達するが力尽きて退場となります。
コナーはディラン・ジョーンズが救出します。
スクリューは逆回転となっています。
ここに異物を投入すればスクリューが破壊される筈とのこと。
今度はハッチからは吸い込まれる状況となっています。
ブロパンではないと思われるので、どうやらアセチレンらしいボンベを投入しようと悪戦苦闘のディラン・ジョーンズです。
ボンベ投入でスクリューは停止します。
ここから外に出れるのか?飛び降りる一行。
偶然あった救命ボートに乗り移ります。
船体が救命ボートに倒れかかってきます。
必死こいてオールを漕いで救命ボートを移動の一行。
元の姿勢に戻ったとこで沈没する豪華客船ポセイドン。
照明弾を発射するディラン・ジョーンズ。
ヘリコプターが2機来ます。
助かったのは合計6人です。マイク・ボーゲルが生き残ったのが意外でした。1番最初に退場すると思っていました。
エンドとなります。
本編は90分ぐらいで終って残りは後タイトルとなっています。
CG関係のスタッフの数が多い。
何だかカットしたシーンが随分とあるのではと思えるほど本編が短い。これもこれでいいけど。
そんなわけでオリジナルと比べなければノンストップ・サバイバル・アドベンチャーのよく出来た作品でした。
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