『オクラホマ・キッド』(1939年)
この作品はロイド・ベイコン監督、ジェームズ・キャグニーがヒーローで、ハンフリー・ボガートが悪役を担当しているウエスタンです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
ハンフリー・ボガートが悪役で出てるウエスタンで有名なので見ました。
1939年 ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆81分
原題◆The Oklahoma Kid
プロット◆利権争いから敵討ちとなる話しのようです。
音楽◆マックス・スタイナー
スカイパーフェクTV310衛星劇場にて。画質は結構よいです。
キャスト
ジェームズ・キャグニー→オクラホマ・キッド、実は・・
ハンフリー・ボガート→悪役のウィップ・マッコード
ローズマリー・レイン→ヒロインのジェーン
ハービー・スティーブンス→ネッド・キンケイド
ヒュー・サザーン→父のジョン・キンケイド
ドナルド・クリスプ→ハードウィック判事
トレバー・バーデット→マッコードの手下ジョー
ワード・ボンド→マッコードの手下ハンドレー
リュー・ハービー→マッコードの手下カーリー
エドワード・ポーレイ→マッコードの手下ドーリン
ロイド・ベイコン監督の演出はまあよいと思います。
全体的に無難にまとめています。特に目立つ演出はありません。
チェロキー・シティから話しは始まります。
開拓物ではおなじみの用意ドンでスタートして先に杭を打った方が勝ちの土地取り競争がありまして。
ここで悪役のハンフリー・ボガート一味がズルをして利権を独占します。その新しい町タルサで話しは進みます。
悪役のハンフリー・ボガート一味は駅馬車強盗をやりますがジェームズ・キャグニー扮するオクラホマ・キッドに獲物を横取りされてしまいます。これを逆恨みしてつけ狙います
悪役のハンフリー・ボガート扮するウィップ・マッコードは黒ずくめの服装で決めていました。
これは珍しい馬に乗ってるハンフリー・ボガートが見られます。ハンフリー・ボガートは一応馬に乗れるようです。馬に乗れないようではアメリカ人が認めるスターにはなれません。
ハンフリー・ボガートのウィップ・マッコードは実行犯ではなく、もっぱら小細工と指図に徹していて、町の有力者ジョン・キンケイドを吊るそうとリンチを煽ったりとしていました。
ハンフリー・ボガートの悪役が自分で実行したのは最初の土地取り競争でズルして早めに行って杭を打っていたくらいなようでした。先回りとはチキチキマシンのブラック魔王みたいなセコさです。黒ずくめ服装なのでなおさらそうなります。いいもんです。
で、ラストで1対1のリボルバーでの決闘で倒されるのかは予想していたら、1対1でも スタントが見え見えの殴り合いのアクションになって、自分が撃った瀕死のキッドの兄に逆に撃たれてボガートはエンドとなります。悪役なので当然の結末です。
『落日の決闘』(1946年)のジョエル・マクリーとブライアン・ドンレビィみたいな1対1の決闘になると予想してたのでハズされました。これは勝手にそう思っていた私が悪い。
ジェームズ・キャグニー扮するオクラホマ・キッド、実は町の有力者ジョン・キンケイドの息子となっています。当たり役のギャングの時と全然変わっていないように見えるのは御愛嬌です。
父の仇のマッコードの手下を1人ずつ片づけていく時に手配書のポスターが1枚ずつ減っていく古典的なモンタージュで見せていました。こういう描写は好きだったりしま。
ヒロインは誰でもよかったような感じで女優さんもイマイチでした。
この作品は当時『駅馬車』(1939年)でウエスタンがブームになったので適当に作られたプログラム・ピクチャーといった感じですが、ジェームズ・キャグニーと悪役ハンフリー・ボガートのキャストということで年月を経ても残ってしまったのですから面白いものです。
そんなわけで2大スターだけでもっている水準なウエスタンでした。
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