『乱気流 タービュランス』(1997年)
この作品はロバート・バトラー監督、レイ・リオッタ、ローレン・ホリー主演のハイジャック・アクションのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1997年 ライシャー アメリカ作品
ランニング・タイム◆102分
原題◆Turbulence
プロット◆レディキラーにジャンボジェット機が落とされそうになる話のようです。
音楽◆Shirley Walker
スカイパーフェクTV311パワームービーにて。画質はまあまあ。
キャスト
レイ・リオッタ→レディキラーの異常性格殺人鬼ライアン・ウィーバー
ローレン・ホリー→スチュワーデスのテリー・ハロラン
ヘクター・エリゾント→鬼刑事のアルド・ハインズ
ベン・クロス→ジャンボジェット機のボーエン機長
ブレンダン・グリーソン→銀行強盗のスタッブス
ロバート・バトラー監督の演出はまあままあだと思います。
最初からレイ・リオッタが向かうとこがローレン・ホリーのとこと思わせて実はそうではないフェイクがありましてこれで大丈夫なのかと思ってたら、やはりそれなりの出来でした。勢いだけといった感じがしないでもない。
5時間位と時間制限があるのでいくらでも面白くなると思ったんですが。それなりといった感じでした。
地名が出てきますが不案内なもので効果の方はサッパリでした。
あまり上手くはないというのがホントのとこかも・・・
ジャンボジェット機内にて、どうにも手際の悪い刑事達でした。
根本的に危険な状態に至ったのはこの刑事達の責任です。ですが最初に暴れるのはレイ・リオッタではなかった。意外とといえば意外でした。
これはレイ・リオッタ本人の意向でなったのかも。本来なら暴れるだけの銀行強盗はいらないキャラだと思われるからです。
このジャンボジェット機はアメリカ大統領専用機エアフォースワンではないので機内で発砲すると簡単に壁に穴が開いてしまいます。
ジャンボジェット機がきりもみ状態で裏返しになってしまうとこがあった。ホントですか?その前にバラバラになりそうな気がしますが。
自動操縦システムにはバックアップがあったとのこと。これもホントなの?
飛行機関係は詳しくないのでよくわからん。
低空飛行のジャンボジェット機の着陸用車輪で地上のビルを引っかけるのはアイデアは面白いけど見てて何か動きが低速過ぎるではとなります。あれではジャンボジェット機が失速するのではと思えてしまう。典型的なアイデア倒れのシーンです。実物大セットではなくCGでやればよかったのに。
無事着陸のとこでは後輪に続いて前輪が着地するとこのクローズアップショットを入れて欲しかった。これがあればもっとフィニッシュと盛り上がったと思う。
レイ・リオッタは被害者となる女性との会話から、女性に対して自分本位の性格判断を下します。
ロンリーハーツ・ストラングラーとなっています。実在の殺人鬼テッド・バンディはレディキラーと呼ばれていました。
レイ・リオッタには異常性格の殺人鬼が合っています。少なくとも『フィールド・オブ・ドリームス』(1989年)のジョー・ジャクソンよりは合っています。レイ・リオッタのジョー・ジャクソンではトウモロコシ畑の中に入って外から見えなくなったとたんにバットで殴られるのではと思ってしまいます。
やっぱりレイ・リオッタには『サムシング・ワイルド』(1986年)みたいなキャラが合っていると思えます。
そもそも途中でレイ・リオッタにちゃんととどめをさしてればあんなに長引くことはなかったんです。と思わせる演出はもう失敗だと思えます。
この作品の白眉なシーンは操縦席のドアを斧で破ろうとレイ・リオッタがジャック・ニコルソンと化すとこです。
迫力ではジャック・ニコルソンに全然負けていませんでした。間違いなく『シャイニング』(1980年)のリメイクに出られます。
アクション作品ははカネがかかるので製作のいいなりになってしまうのかどうも当たりの作品が少ない。カネをかけても勢いだけって感じです。カネをかけると頭が使えなくなってしまうようです。
その点サスペンスはカネをかけなくてもアタマを使えばどうにかなるのがいいところです。ハズレは少ないと思う。ですがここでも脚本の最後に1行加えて伏線も何もない意外な結末というマイナスポイントがあったりします。これも見ててこまるのです。
見る前は説教強盗みたいなレイ・リオッタが暴れまわる話しかと思っていたが少し違ってました。結局はそうなっていましたが。
そんなわけで殺人鬼と航空アクションの2本立ての話には無理があったイマイチな作品でした。
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