『新婚道中記』(1937年)
この作品はレオ・マッケリー監督、ケイリー・グラント、アイリーン・ダン主演のロマンティック・コメディのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1937年 コロンビア・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆92分
原題◆The Awful Truth
プロット◆別れる予定がそうではなくなる話しのようです。
音楽◆Ben Oakland
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はそれなりに悪い。
キャスト
ケイリー・グラント→旦那のジェリー
アイリーン・ダン→奥さんのルーシー
ラルフ・ベラミー→お向かいのダン・リースン
セシル・カミンガム→パツィ叔母さん
アレキサンダー・ダーシー→歌の教師アルマン・デュバル
ジョイス・コンプトン→クラブでのディキシー
モリー・ラモント→新聞のバーバラ・ヴァンス
レオ・マッケリー監督の演出はまあまあだと思います。
この監督は腕前は少し落ちますが水準の二流監督だと思います。ボンクラ監督ではないでしょう。
何故か特撮がよく使われていました。傑作なのはドアを手で押さえる黒猫です。これはいい。他には時計の人形が主役の2人になっているとかありました。
一流と二流の監督の違いは見ていて細かいとこの描写バランスが取れているかいないかだと思います。他にも色々はありますけど。
◆この作品ではありませんが論外のボンクラ監督の作品は見ているのが苦痛になります。歩いたりあいさつしたりを長々と延々と映しています。画面が死んでいます。これは映画ではありませんといった感じ。案外とこれが結構多いのです。
◆ビデオで映画を見ていても早送りはしない主義なので、ハズレの作品に当たるとこれが大変で、何でこんなのを選んでしまったのかと自分を呪ったり、そうだこの部屋の整理整頓や掃除でもするかとなってマジで掃除してたりします。
N.Y.が舞台です。ここから話しは始まります。
小細工して会員クラブのジムの太陽灯で日焼けしてフロリダ帰りにしたケイリー・グラント扮する旦那のジェリーが帰宅してみれば奥さんはまだ帰っていない。
で、アイリーン・ダン扮する奥さんのルーシーはクルマが故障して遅れたと言うのを旦那は疑いますが、奥さんに旦那のフロリダ帰りは嘘とバレてしまい、そんなことからあっというまに離婚しましょうとなります。裁判から60日で離婚が成立するとなります。
裁判所にて愛犬の飼育権を巡って一騒動となります。と、ロマンティック・コメディのルーティンで話しは進みます。
奥さんのアパートの寝室に男が2人いるのがバレるとこでは・・・
パツィ叔母さんの決めセリフがいい、慌てて走り去る2人を見送って「2塁は踏んだ?」ときます。私の好きなMLBネタのセリフでよかったけど、この作品で面白いのはここくらいでした。
ケイリー・グラント扮する旦那のジェリーが少し嫌みに見える描写があったりします。こういうとこが二流監督の演出というゆえんです。
アイリーン・ダンは初めて見るような気がします。こんな感じの人だったのか。
旦那の妹と称してパーティーを台無しにするシーンでは描写がクド過ぎでイマイチでした。この辺が一流の監督との違いになるのです。
ラルフ・ベラミー扮する伯母のアパートのお向かいの住むダン・リースンはオクラホマ出身で母親と同居している設定。何だか他の作品でも似たような設定の役があったような。→ハワード・ホークス監督のマシンガン・トークが凄いロマンティック・コメディ『ヒズ・ガール・フライデー』(1940年)でした。
クラブでのディキシーは歌います。
多分吹き替えでしょう。ドレスの風でまくれるアトラクションがあります。見せ方が悪趣味でイマイチでした。
邦題からの印象とはまるで違う話しでした。新婚旅行しながらなんだかんだある話しかと思っていましが全然違っていました。
全体的に描写がクドイのが難でした。
そんなわけで出来がよいとはいえないまあまあな作品でした。昔の作品が全部出来がよいわけではないのがよくわかります。
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