『百一夜』(1994年)
この作品はアニエス・ヴァルダ監督の映画ネタドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1994年 フランス作品
ランニング・タイム◆105分
原題◆Les Cent et une nuits
プロット◆映画の人と会話を楽しむ話しの筈が脱線したようです。
スカイパーフェクTV260シネフィル・イマジカにて。画質はよいです。
キャスト
ミシェル・ピッコリ→ムッシュ・シネマ100歳
マルチェロ・マストロヤンニ→本人の役です。
ジュリー・ガイエ→話し相手のカミーユ・ミラリス
マチュ・ドゥミ→カミーユの恋人ミカ
アンリ・ガルサン→執事のフィルマン
ロマーヌ・ボーランジェ→紫色の死神
アニエス・ヴァルダ監督の演出はよいと思います。
ところどころでおフランスの気取ったとこが出ているようです。
子役にカチンコをやらせたりとあざといとこもあります。
有名な映画はちょっとしか出ていないので引用まではいってないようです。
『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922年)
『キング・コング』(1933年)
怪奇特撮物が前座にして最後はアート物で締める、おフランスはこんな感じなのではと予想しました。→そしたらそんな感じでした。何か嫌だな。
ジャン・リュック・ゴダールの作品は数本見ていますが正直言ってあまり面白くない。スターであるジャン=ポール・ベルモンドが出ていたからもっていたようなものです。
ルイス・ブニュエル監督の『アンダルシアの犬』(1928年)の有名な目玉を切るショットがありました。見事な編集です。上手過ぎで当時見た人達はショッキングだったでしょう。
オーソン・ウェルズが出てますがあまり私には関心はなくてソックリさんが『乙女の祈り』(1994年)に出てましたという印象の方が強い。
レア・パドゥーニという女優さんはホントにいたのか?
ミュージカル代表作ということで『プロデューサーズ』(1968年)の『ヒトラーの春』が出ていました。他に『雨に唄えば』(1952年)も出ていた。そりゃそうです。『巴里のアメリカ人』(1951年)なんてミュージカルシーンはともかくハリウッドスタイルのフランス描写にこんなのはフランスではないと出せないでしょう。
取り上げられている『田舎の日曜日』(1984年)は見たことがありますがつまらなかった。これが正直な感想です。
『アメリカの夜』(1973年)がワンショットしか出てなかった。のは何故?→アニエス・ヴァルダ監督はフランソワ・トリュフォー監督の腕前に嫉妬しているのかと思えます。
私の好きな監督が全部出ているわけではない。何で出ていないと疑問があります。まあそんなものか。
ルイス・ブニュエル監督が牛になって登場していました。これはどういう意味なのでしょう。わからん。この牛は狂牛病?
ミュージカルの美女が2人ということで『紳士は金髪がお好き』(1953年)のマリリン・モンローとジェーン・ラッセル、『『ロシュフォールの恋人たち』(1966年)のカトリーヌ・ドヌーヴにフランソワーズ・ドルレアックとなっていました。
ベッドのボードにある絵が話しの合わせて変わります。
リュミエール兄弟の亡霊?が出ていました。フランスは映画の元祖という証拠の人達です。
MGMは豪華の代名詞でした。1930年代くらいまで?
マルチェロ・マストロヤンニが出ています。
以前TVニュースステーションにゲストで出ていたときとホトンド変わっていないように見えます。この人は演技をしてないのか?スターはこういうもののようです。
日本人観光客がバスに乗ってムッシュ・シネマ邸へと見物にやってきます。
ホントにフランス人って傲慢です。観光と買物でカネを落としてる日本に少しは感謝しろ。
とはいえ日本映画は1896年に始まったと講釈がありました。知らなかった。
コンコルドでハリウッドへとやっていました。コンコルドってまだ飛んでるの?この間は派手に墜落していましたけど。→ようやく飛ばなくなったようです。
ハリウッドにてスティーブン・ドーフがチラッと出ていました。何で出てる?たまたまそこにいただけなのかな。
フランスのスターがたくさん出ています。
ファニー・アルダンが出ていました。1シーンのみ。
ジェラール・ドパルデューが出ています。さすがに出番が多い。
ジャンヌ・モローとハンナ・シグラ(フランスではない)が一緒に出ていました。ソフトフォーカスのサービス付き。
ロマーヌ・ボーランジェは紫色のコスチュームの死神でした。
サンドリーヌ・ボネールは何だかよくわからないホームレスからジャンヌ・ダルクへとなっていました。→サンドリーヌ・ボネールはジャック・リヴェット監督作品でジャンヌ・ダルクを演じています。
アヌーク・エーメはあまり老けていない。
アラン・ドロンが出ていました。態度がでかい。執事が私はあなたのファンですとやっていました。
大分老けたジャン=ポール・ベルモンドが怪しげな治療師で出ていました。執事がまた私はあなたのファンですとやっていました。
この執事はスターなら誰でもいいのか。
カトリーヌ・ドヌーヴがロバート・デ・ニーロとラブシーンをやっていました。
話し相手のカミーユ・ミラリスを演じるジュリー・ガイエは新人のようです。まあまあです。
途中からヒロインと恋人との話しが中心となってるような感じで映画の歴史の方はどうしたとなります。
クルマ関係のネタで・・・
フランスは小型2ボックスのクルマが多いようです。
バイクが出てきます。黄色い2サイクルエンジンのトレールでメーカー、車名のロゴは隠してありますがタンクの形や全体のデザイン、リアサスペンションがモノクロスでマフラーの配置等の車体構成からヤマハDT125のようです。メーカー名のロゴを隠すなんてセコイことをしなさんな。
見終わってこの監督は女性だったのですか。知らないでみていました。私は女性監督とは愛称がよくないのですけど。
ムッシュ・シネマに会話を挑むヒロインとアイデアはよかったがアイデア倒れになってしまったようです。正直言ってこの作品を見るより、映画製作についてならフランソワ・トリュフォー監督の『アメリカの夜』(1973年)、映画の歴史と演出についてなら他の作品の引用が満載でマーティン・スコセッシ監督が喋りまくるTV番組『映画100年 アメリカ編 part1.2.3』(1995年)を見た方がいいと思えます。
そんなわけで途中から方向がずれてしまったまままあな作品でした。
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