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2008.11.16

『ハートレス 記憶移植』(1997年)

この作品はジュディス・ボーゲルサング監督、メッチェン・エイミック主演のサスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1997年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆100分
原題◆Heartless
プロット◆心臓移植して何だかんだある話しのようです。
音楽◆Mike DeMartino
スカイパーフェクTV311パワームービーにて。画質はよいです。

キャスト
メッチェン・エイミック→心臓移植されるアニー・オキーフ
ルイーズ・フレッチャー→アニーの世話をする人
デビッド・パッカー→アニーの婚約者で警官のジョニー
トム・スカンリー→スザンヌの亭主アレックス・ホークス
モニク・パレント→殺されたドナーの人スザンヌ・ホークス
エミリー・クロダ→心臓移植のアリス先生、何故かアジア系
パメラ・ベルウッド→スザンヌの姉のジェニファー
ラスティ・シュマイワー→同病室のコニー

ジュディス・ボーゲルサング監督の演出はまあよいと思います。
女性監督は相性が悪いのかあまり期待しませんでしたがそうでもなかった。
で、女性監督のせいか女性キャラが多く出てましてどなたも丁重な描写でした。男性キャラの方は怪しいのが2人出てて見てるかぎりどちらが犯人でもいいようになってて、しかもキャストが弱くてどちらが犯人でも構わないような俳優なので話しからもキャストからも犯人が読めずとこの監督なかなかやります。

冒頭で頭を撃ち抜かれてドナーが一丁上がりとなります。
で、ラストは真犯人はまた頭を撃ち抜かれて文字通りの脳死でドナーがもう一丁とドナーオチとなります。これはアイロニーが効いています。
そうかマカロニ・ウエスタンでやたらと頭を撃ち抜いていたのは脳死を予見していたんだ。そんなわけないか。

メッチェン・エイミックのヒロインは心臓移植前はロングヘアのブルネットで眼鏡をかけてて、移植後はブロンドでショートになって眼鏡もかけなくなりました。そんなわけで人が変わってしまう話しかと思いました。
パーティでの薄いピンクのイブニングドレス姿が素敵でした。
ところでこの作品でのメッチェン・エイミックは脱いではいません。
クライマックスでドレスのまま雨の中を泥まみれなって逃げ回るシーンがいいです。

ヒロインが変身してからのクルマはジャガーXJ-Sコンバーティブル。このパターンが多いような。
ジャガーXJ-Sはよく映画には出ています。ジャガーEタイプならともかくそんなにいいクルマとは思えません。やたらとでかくて鈍重なクルマという印象です。

ヒロインはバスに乗ってサンタローザからL.A.に行きます。サンタルイーザと言ってましたがサンタローザのことだと思います。

見終わってからルイーズ・フレッチャーがどこに出てたのか考えてしまいました。
ルイーズ・フレッチャーですから、てっきりメッチェン・エイミックを虐めるマッド・サイエンティストか鬼看護婦かと早合点してたら全然違うヒロインに親切なおばさんとは気がつきませんでした。

移植された人の夢を見るのは細胞が記憶する云々と出てきました。それは夢野久作の小説『ドグラマグラ』ではないですか。
戸棚の奥に金ぴかのハンドガンが隠してありました。スターム・ルガー、22口径ロングライフル実包のオートマティックのハンドガンです。こういうのが気になったりします。


そんなわけでメッチェン・エイミックが移植前と移植後の2種類に美しく撮れているよい作品でした。


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