『アスファルト・ジャングル』(1950年)
この作品はジョン・ヒューストン監督、スターリング・ヘイドン他主演の群像物フィル・ノワールです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
結構有名な作品なので見ました。
1950年 MGM アメリカ作品
ランニング・タイム◆112分
原題◆The Asphalt Jungle
プロット◆犯罪に失敗する話しのようです。◆犯罪は割りに合わないというハリウッド流の話しのようです。
音楽◆ミクロス・ローザ
BS11にて。画質はまあまあ。
キャスト これはオールスターキャストです。
スターリング・ヘイドン→強盗常習犯ディクス
ジーン・ヘイゲン→ディクスの女友達ドール
サム・ジャフェ→知能犯ドック
ジョン・マッキンタイヤ→正義の検事
ルイス・カルハーン→悪徳弁護士エメリッヒ
マリリン・モンロー→エメリッヒの愛人アンジェラ
ジェームズ・ホイットモア→食堂の主人ガス・ミニッシ
マーク・ローレンス→ノミ屋のコビー
アンソニー・カルーソ→金庫破りの名人ルイ
ジョン・ヒューストン監督の演出はよいと思います。
ハリウッド倫理コードで犯罪行為の先は見えているので、あとはどんな描写バランスとなるがポイントになります。この点ははよかった。
ラストはウエットに決めてくれます。
クリーブランドにクルマで10時間で行けるとこが舞台です。強盗常習犯ディクスの故郷にもそれくらいで行けたみたい。どこなんだろ?
結構緊張感がありました。
でも宝石店には意外と簡単に侵入出来たりしてる。で、このシークエンスは60分で終わりそこから第2幕が始まる感じでした。
驚くほど順調に犯罪計画が破綻していきます。順調過ぎる感じもします。
犯罪は割に合わない行為ということで、これに従って犯罪グループのメンバーそれぞれの末路が見所になっています。
警察がドアを開けたら葬式?だったというシークエンスもありましたが、普通は気が付くのではと思わせますがいいシーンとなります。
キャストで・・・
スターリング・ヘイドンはホトンド『現金に体を張れ』(1956年)と変わらないキャラでした。一見強面だが何か弱々しいキャラがはまっている。きっと本人もそうなのかもしれません。
ジーン・ヘイゲンが恋人に尽くす情婦の鏡にようなヒロインぶりでした。
そんな感じでこの作品はジーン・ヘイゲンの立派な代表作となっています。女優さんにとって代表作があるないでは大きな違いとなるのです。
『雨に唄えば』(1951年)での嫌みなヒロインの印象しかなかったので作品によってこうも違うのかとビックリしました。
この作品のラストでは迷子になった子供のようでした。泣けます。
サム・ジャフェ。何となく印象に残る名前です。
→『地球の静止する日』(1951年)に科学者役で出ていました。
ルイス・カルハーンが破産弁護士。
→『私は告白する』(1952年)に出ていました。
マリリン・モンローが愛人役です。ホトンド地でやってる?
→マリリン・モンローはキャリアのホトンドの作品が代表作になっています。
サポートで出ているこの作品も代表作となっています。というよりマリリン・モンローが出ているで価値が上がっているともいえます。この点はたいしたものです。
→『紳士は金髪がお好き』(1953年)の感想があります。
ノミ屋のマーク・ローレンスはさしずめエリッシャ・クックJr.が演じるキャラのように思えました。エリッシャ・クックJr.の代表作といえば・・・
→『マルタの鷹』(1941年)
→『三つ数えろ』(1946年)
→『現金に体を張れ』(1956年)
のフィルム・ノワール3作となります。
食堂の主人ガスは小柄ですが強面なジェームズ・ホイットモア。→『放射能X』(1954年)で知っていました。
他には『キス・ミー・ケイト』(1953年)ではキーナン・ウィンとコンビでダンスをしていました、老科学者での『レリック』(1997年)も見ています。
ジョン・マッキンタイヤが正義の検事役で大熱演の儲け役でした。でも悪役面なので何か変な感じでした。
→『サイコ』(1960年)の怖そうな保安官が印象的。
そんなわけでラストは泣けます。でもMGM製作とは意外な感じです。ワーナーかと思っていました。
『現金に体を張れ』(1956年)と比較もポイントでした。→これはよく似た話しでした。描写バランスでは『アスファルト・ジャングル』(1950年)の方がウエットになってました。これもこれで悪くない。
« 『白熱』(1949年) | トップページ | リコール処置後のグランドマジェスティYP250Gについて・・・ »
「映画」カテゴリの記事
- 『彼らは忘れない』(1937年)(2022.02.27)
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『ブラック・リッジ』(2020年)(2022.02.20)
- 『フローズン・ストーム』(2020年)(2022.02.19)
- 『私は逃亡者』(1947年)(2022.02.13)
「1950年代」カテゴリの記事
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『復讐鬼』(1950年)(2022.02.12)
- 『地獄の対決』(1953年)(2022.01.01)
- 『明日なき男』(1950年)(2021.12.18)
- 『シカゴ・コーリング』(1951年)(2021.11.20)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 『アスファルト・ジャングル』(1950年):
» 映画 アスファルト・ジャングル(1950) これぞ滅びの美学!悲哀を感じるね [ザ・競馬予想(儲かるかも?)]
にほんブログ村 映画ブログ
{/arrow_t/} {/arrow_t/}
人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします{/dogeza/}
犯罪映画というジャンルがあるのならば、この映画はまさにそのジャンルに当てはまる{/ee_2/}しかも、多人数の出演による犯罪ムービー{/ee_2/}しかし、悲しい事にこの映画の出演者で知っているのは、スターリング・ヘイドンだけでした{/face_naki/}ちなみにマリリン・モンローが端役で出ています{/face_tehe/}
... [続きを読む]
こんにちは。アスファルト・ジャングルをみました。凶悪犯のはずのスターリング・ヘイドンに人生の悲哀を感じてしまいました。それにしても、昔の映画なのによく、俳優さんたちをご存知ですね!僕はスターリング・ヘイドンしか知りませんでした。もちろんマリリン・モンローも知っていますが。でも、人間の弱みを犯罪映画に盛り込んだ良い映画だと思いました。
投稿: ディープインパクト | 2009.01.15 10:07
ディープインパクトさん、毎度のコメントありがとうございます。
映画を見ててキャストを知っていると、もっと面白くなります。
この俳優さんが、何でこんな役をとか、意外性があって面白いのです。
投稿: ロイ・フェイス | 2009.01.17 23:29