『ノーカントリー』
この作品はコーエン兄弟監督、トミー・リー・ジョーンズ、ジョシュ・ブローリン、ハビエル・バルデム主演の風変わりな追跡サスペンスのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
2007年 showgate/スコット・ルティン マイク・ゾス・プロ/ミラマックス・フィルムズ/パラマウント・バンテージ アメリカ作品
ランニング・タイム◆122分
原題◆No Country for Old Men
プロット◆殺し屋に追われる話しのようです。
音楽◆カーター・バウエル
パラマウント発売のDVDにて。画質は非常によいです。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはワイドで上下黒味あり。
スカイパーフェクTV706 ザ・シネマ放映よりDVDの方が画質がよいです。
キャスト
トミー・リー・ジョーンズ→初老のエド・トム・ベル保安官
ジョシュ・ブローリン→ベトナム帰りのルウェリン・モス
ハビエル・バルデム→殺し屋のアントン・シガー
ケリー・マクドナルド→モス夫人のカーラ・ジーン
ウディ・ハレルソン→口車の達者な殺し屋カーソン・ウェルズ
ギャレット・ディラハント→若い保安官ウェンデル
スティーブン・ルート→ウェルズを雇う男
ロジャー・ボイス→エル・パソの保安官
ベス・グラント→カーラ・ジーンの母
アナ・リーダー→エルバソにてプールサイドの女
不明→おばさんのウエイトレス モーリーン
テス・ハーパー→ロレッタ・ベル
バリー・コービン→エリス
ジョエルとイーサンのコーエン兄弟監督の演出はよいと思います。
全体的に異様な緊張感があります。これは凄い。
視線を走らせてつなぐ手法を使っています。
これは映画の基本的な手法なのです。いい感じです。私はスピルバーグ等がやってる1ショットごとに説明セリフが入る手法にはうんざりしているのです。こっちの方が全然いい。
ワイドスクリーンで人物1人のケースでは左右どちらかに寄せています。
これがワイドスクリーンの正しい使い方なのです。
会話シーンの切り返しは丹念にやっています。
効果音の被さる手法を使っています。シーンが切り替わるより早く効果音が入ってるのです。でもこれは結構ある手法だったりします。
カットバックも多用しています。
話しや設定はドン・シーゲル監督とサム・ペキンパー監督に捧げるとクレジットが出てもおかしくない感じになっています。
凄腕の男に追われる設定。ドン・シーゲル監督の『突破口!』(1973年)との2本立てが出来そうです。
2人のキャラの対比。シャツを買うところや、唐突にアクシデントに襲われる。
ショットガンは12番ゲージのポンブアクション。実包はOOバック。
この辺はサム・ペキンパー監督の諸作品から。
主演キャスト3人はそれぞれ好演しています。
ハビエル・バルデム扮する殺し屋のアントン・シガーですが髪型から虚無的なゲゲゲの鬼太郎といった感じ。言ってるとことは哲学的というかわけがわからんというか、で、やることは凄い。
トミー・リー・ジョーンズ扮する初老のエド・トム・ベル保安官はホトンド傍観者といった感じ。
ベトナム帰りのルウェリン・モスを演じるジョシュ・ブローリンは意外と好演していました。
女優さん達が地味でした。
まあ作品の性格上しょうがないけど物足りない・・・
ルウェリン・モスの夫人は何か子供っぽい人です。まあ悪くはないけど。こういう人はいるから。
始まったとこで前説があります。
トミー・リー・ジョーンズのエド・トム・ベル保安官のモノローグです。
タイトルが短く入ります。
ミラマックス・フィルムズ/パラマウント・バンテージのみ。
ナレーションからつながってシガーのクルマがパトカーに止められるシーンになっています。
道路にて。
パトカーに捕まるハビエル・バルデム扮する殺し屋のアントン・シガーが登場。
警察署にて。
捕まったけどアッサリとお巡りを片づけるアントン・シガー。
シガーは手錠でお巡りの首を絞めたから、手錠で自分の手首から血を流しています。これを洗い流しています。
最初からぶっ飛んでいます。これは凄いキャラだなとなります。
道路にて。
パトカーで移動中のアントン・シガーですが、一般車を止めてクルマを奪います。
つながってルウェリン・モスがハンティングしてるシーンになります。
やはりキャラクターの対比になっているようです。
荒野にて。
ハンティング中のジョシュ・ブローリン扮するベトナム帰りのルウェリン・モスが登場。
ボルトアクションのライフルを使用。使用している実包はおそらく30-06でしょう。
双眼鏡を使用。で、映画ではよくある双眼鏡で見たことを表す双眼鏡マスクの手法は使っていません。
逃げるシカの群れに雲がかかるシーンはよく出来てます。もしかしてCG?、まさかロケで待っていたとは思えない。
クルマが5台。死体がいっぱいある現場に遭遇するルウェリン・モス。
1人生きていました。水をくれと言ってます。
辺りを伺うルウェリン・モス。誰もいないようです。
少し離れた2本の木の下にまた死体がありました。
メキシコ人はメッキ仕上げのハンドガンを好む。どこかでそんなことを知ったような。
少し離れた木陰で撃たれてるメキシコ人はシルバーメッキのコルト・ガバメントでした。鞄には100ドル札の束がうなっています。
鞄一杯の札束にメッキ仕上げのコルト・ガバメントをちょうだいするルウェリン・モスです。
自分のトラックに戻るルウェリン・モス。
トレーラーハウスの自宅に帰宅します。ケリー・マクドナルド扮する夫人のカーラ・ジーンが登場。
夫人はTVで古い映画を見ています。モノクロで1940年代のフィルム・ノワールだと思う。→後タイトルによるとパラマウント作品の Flight to Tangier (1953) でした。さすがに見ていない。
夫人はコルト・ガバメントを見てピストルと言っています。
夜中に水を持って出かけるルウェリン・モス。
夜中にて。麻薬取引現場です。
現場に水を届けるルウェリン・モス。水を持ってきたが男は死んでいました。
で、自分のトラック以外のクルマが来ています。これはまずい状況となります。
そうなると自分のクルマから簡単に足がつきます。
撃たれてるルウェリン・モスですがキズを負っています。散弾なので深くは入っていないのか?。
追われるルウェリン・モスは川に逃げます。犬が追ってきますが間一髪なところでコルト・ガバメントで片づけます。
犬が作り物っぽくてマイナスポイントという意見もあります。でもそんなにあからさまではない。ホントに一瞬しか登場しないのです。気にしなければわかりません。
すっかりサバイバルモードになってるルウェリン・モス。
GSにて。
GSの親父相手に絡むシガー。
コインの表裏を言わせてコイントスとなります。1958年のコイン。
どうやらコインの表を当てた親父は助かったようです。
ルウェリン・モスの自宅です。
200万ドルを手に入れたルウェリン・モス。もちろんタダではすみません。
ズラかる準備のルウェリン・モス。
カーラ・ジーン夫人に実家に行くように指示するルウェリン・モス。
麻薬取引現場にて。
麻薬関係の2人の男とやってきたアントン・シガー。
シガーはルウェリン・モスのトラックのボディの刻印プレートを剥がしています。これで身元をたどれます。
レシーバーを受け取ります。何のレシーバー?
で、いきなり一緒来てた2人を撃ち殺してるシガー。どういうロジック?
トミー・リー・ジョーンズ扮するエド・トム・ベル保安官が本格的に登場。
自宅から馬を積んだトレーラーを引いてトラックで出勤となります。
燃やされてるクルマの現場にて。
ギャレット・ディラハント扮する若い保安官ウェンデルと合流します。
馬に乗り換えて辺りを調べる保安官2人。
取引現場にて。
エド・トム・ベル保安官はトラックを見ただけでこれはルウェリン・モスのだとわかっています。
麻薬取引現場に入る保安官2人。
ヤクは消えています。死体はいっぱいあります。
ルウェリン・モスの自宅です。
ここを押し込むアントン・シガー。
特製エアガンでドアの鍵をシリンダーごと吹っ飛ばして入ります。
誰もいない。電話の請求書を見ています。電話した番号まで載ってる。
冷蔵庫を開けて牛乳を飲んでいます。
TVはアナログロータリーチャンネル2個の古いタイプ。もちろん液晶ではなくCRT。日立製です。
管理人の事務所にて。
管理人のおばさんにルウェリン・モスのことを聞くアントン・シガー。
プライベートを理由に断る管理人のおばさん。偉いじゃん。普通はチップをせしめて教えています。
カーラ・ジーン夫人を長距離バスに乗せてるルウェリン・モス。
ここで気がついたけど効果音はシーンが切り替えるより早めに入れてます。
ミスではなく演出でやっているのでしょう。この効果音先走りの手法はあるんです。
ルウェリン・モスの自宅です。
保安官2人が入ります。鍵が壊されているので警戒して入ります。
リーガル・モーテルにて。
ここに入るルウェリン・モス。138号室。
通風口を開けて鞄を隠します。
シガーは電話の請求書の番号に片っ端から電話しているようです。
公衆電話を使用。
デル・リオに入るアントン・シガー。
クルマで移動中。
ところでレシーバーを何を受信する?、まだ反応せず。
何故か橋を渡る時に欄干に止まってるカラスを撃っています。
銃を買うルウェリン・モス。
12番ゲージのポンブアクションのショットガン。実包はOOバックと定番なセレクトとなっています。→このセレクトはサム・ペキンパー監督の『ゲッタウェイ』(1972年)がオリジナルなのです。
リーガル・モーテルにて。
買ったばかりのショットガンの銃身と銃床をカットしてるルウェリン・モス。これも定番の改造なのです。
テントのポールだけを買って何をするルウェリン・モス。
針金ハンガーをカットして引っかけるカギを作っています。これをつぎ足したポールに固定します。
どうやら空調ダクト内の鞄を引っ張り出す道具のようです。
そんなこんなで他にも色々と準備中のルウェリン・モスです。
クルマで移動中のアントン・シガー。
このシガーのクルマは撃ち殺した2人のクルマです。
レシーバーが反応しています。なるほど、これは鞄に無線発信器のトランスミッターが仕込まれているのかとなります。
で、リーガル・モーテルに入ります。
構内をスロー走行してレシーバーの反応音で138号室と正確に割り出してます。
泊まる手続きのアントン・シガー。
ルウェリン・モスは特製の道具で何をする。
隣の138号室とつながってる空調ダクト内の鞄を引っ張り出そうとしています。
無事に出せました。
138号室に押し入るアントン・シガー。
素人とは思えない3人組がいましたが片づけます。
ここで通風口に気がつくアントン・シガー。通気孔を開けてダクト内に引きずった跡があるのを見つけています。
クルマで移動中のルウェリン・モス。
ヒッチハイクのようです。鞄はしっかり持っています。
老人のドライバーからヒッチハイクは危険だと忠告されています。ルウェリン・モスを乗せたあんたの方が危険なのではと突っ込みたくなります。
黒幕のオフィスにて。
ウディ・ハレルソン扮する口車の達者な殺殺し屋カーソン・ウェルズが登場。
ボスとアントン・シガーについて話しをしています。
雇い主のボスがシガーについて聞いています。
ウディ・ハレルソンといえばフォルカー・シュレンドルフ監督の『パルメット』(1998年)でのドツボにハマる主人公でおなじみなのであまり有能には見えず。
安ホテルにて。
泊まる手続きのルウェリン・モス。
夜勤のフロントの男にチップをやって何かあったら知らせることを頼みます。
213号室へとルウェリン・モス。200万ドルの鞄はちゃんと持っています。
夜中になって何気に中を調べると札束の中をくりぬいてトランスミッターが入っていました。赤く点滅して光るLEDが印象的。これでは眠れません。
誰かやってきます。アントン・シガーです。レシーバーの反応音が聞こえたりします。
まず先制攻撃で撃ってホテルの外へ逃げるルウェリン・モス。
トラックを止めて乗り込むルウェリン・モスですが撃ちまくられています。関係ないドライバーは死んでクルマはボロボロになっています。
エアガンなので無音に近いので不気味です。
反撃するルウェリン・モス。両者とも負傷したようです。
トラックで国境へと向かうルウェリン・モス。
その前に少年3人と遭遇します。少年から上着を500ドルで買うルウェリン・モス。
で、性悪かと思ったら意外と性格のよさそうな少年3人でした。
国境検問所は徒歩で何となく突破するルウェリン・モス。
その前に鞄は橋の下に捨てています。
国境を越えてメキシコにて。
ヨレヨレなとこで100ドルで医者を頼むルウェリン・モスです。
倒れてるルウェリン・モス。メキシコ楽団を演奏している。ここでもシーンより音楽が先に聞こえています。
けが人だとわかってビックリのメキシコ楽団。100ドルを渡して病院を頼んでるルウェリン・モス。
アントン・シガーも負傷しています。
シガーの方もボロボロで治療に必要な品物を調達する行動に出ます。クルマを爆発させてその隙に万引きします。
店の前で何やらクルマに仕掛けをしています。
で、クルマを爆発させてその隙に治療に必要な物を万引きしています。
ホテルにて。
足の怪我の処置をしているアントン・シガー。
風呂で傷を洗って、麻酔注射をして、鉗子代わりのピンセットを煮立てて、傷口から破片を取り出しています。
見てて実に痛そうです。
保安官オフィスにて。
ルウェリン・モス夫人のカーラ・ジーンに会いに行くことにするエド・トム・ベル保安官。
病院にて。
ルウェリン・モスに面会人です。これが殺し屋カーソン・ウェルズです。
助けてやるなんて言ってるカーソン・ウェルズ。
シガーとは何者だ?と聞いてるルウェリン・モス。議論となっています。
シガーはルウェリン・モス夫人を殺しに行くだろうと言ってるカーソン・ウェルズ。
ホテル・イーグルにいるとカーソン・ウェルズ。
カフェにて。
カーラ・ジーン夫人に会うエド・トム・ベル保安官。
屠殺される牛の話しをするエド・トム・ベル保安官。これは何がおこるかわからないという例えのようです。
屠殺の方は現在ではエアガンでやっているとの話しもします。
国境付近にて。
橋の下に捨てられている鞄を発見するカーソン・ウェルズ。
ホテル・イーグルに行きます。さてどうすると思ったらシガーが尾行していました。
ホテル・イーグルにて。
カーソン・ウェルズが階段を登る時にもう後にいたシガー。
アントン・シガーにATMで14000ドルだと交渉するカーソン・ウェルズ。
途中で交渉は無駄だとわかり、お前はキチガイだとも言ってるカーソン・ウェルズ。
ここで電話のベルが鳴ります。これに気を取られていたらいきなりカーソン・ウェルズを撃つアントン・シガーです。見ててビックリしました。そんなわけであっさりと退場となるカーソン・ウェルズです。
電話はルウェリン・モスからでした。
会話となります。最低限の言葉で交わしています。これで話しが通じているのかいと突っ込みたくなります。
それでもカーラ・ジーン夫人の話をしてきるシガー。
国境検問所にて。
今度を怪しまれているルウェリン・モス。病院からそのまま出てきた姿なので当然といえばそうなのです。
ここはベトナム帰りとわかったらアッサリと通してもらっています。何が役に立つかわからないものです。アメリカ人のベトナム戦争に対する複雑なコンプレックスも描写しているのかもしれません。→コメディの『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(1988年)ではアメリカ人が「負けではない引き分けだ」というセリフのギャグもありました。
服を買ってカネを回収するルウェリン・モス。
電話します。カーラ・ジーン夫人にエルパソまで来いと言ってます。
黒幕のオフィスにて。
ここに例によって鍵のシリンダーを吹っ飛ばして入るアントン・シガー。
ボスを撃ち殺します。やることが早い。
若い会計士はどうなった?
カーラ・ジーン夫人と母はタクシーでエルパソへと。
まずは空港か。全部タクシーのわけないか。
夫人と母が乗ってるタクシーを尾行しているメキシコ人。親切を装って荷物を持つメキシコ人。エルパソに行くと喋る母。
エド・トム・ベル保安官に電話するカーラ・ジーン夫人。エド・トム・ベル保安官に電話してルウェリン・モスと1人だけで会ってくれと言ってます。
道路にて。
エンストしてるアントン・シガーのクルマ。
親切に通りがかった男のニワトリを積んだトラックを奪うアントン・シガー。
不運なトラックの男です。ここでの会話から空港と飛行場は違うとわかります。
エルパソ、デザート・サンズ・モーテルにて。
プールの美人と話してるルウェリン・モス。
溶暗となっています。何で?と思ったら・・・
パトカーがやって来たエド・トム・ベル保安官。
デザート・サンズ・モーテルに入ろうとするが一騒ぎあったようです。メキシコ人のトラックが逃走しています。
なるほど溶暗になるわけです。巻き添えのけが人等がいます。プール美人も死んでいます。で、モーテル室内で撃たれて死んでるルウェリン・モス。
主役から思ったけどこれであっさりと退場なのか?
カーラ・ジーン夫人と母がタクシーで到着となります。
言葉もないエド・トム・ベル保安官を見て事情を察するカーラ・ジーン夫人。
ここは余計な説明セリフを使わず。省略しています。映画の基本です。
地元の保安官と話しをするエド・トム・ベル保安官。
愚痴の連発となっています。結論としては現在の事件にはついて行けないということのようです。
マジでルウェリン・モスは死んでこれで話しは終わりなのか?何かアッサリとしています。
夜です。デザート・サンズ・モーテルにて。
現場の室内に入るエド・トム・ベル保安官。114号室。ドアカギのシリンダーが抜けています。アントン・シガーが近くに隠れています。
中には何もないようです。ベッドに座るエド・トム・ベル保安官。
外されている通風口の網とネジ。→結局鞄のカネはどうなった?
古くからの知人を訪ねるエド・トム・ベル保安官。
猫がたくさんいます。
保安官を辞めるつもりだとエド・トム・ベル保安官。
カーラ・ジーン夫人の母の葬式です。
帰宅するとアントン・シガーが待っています。
コイントスとなります。この後は省略されています。
ここはホントに殺したのかわからない。どっちだろうね。そのように描写しているようです。
家を出るシガー。わかりません。武器は持っていない。
クルマで移動中のシガー。唐突にもらい事故となります。
青信号を渡るとこを右側から信号無視のクルマに衝突されています。
衝突が助手席側だったのでダメージが大きくなかったようです。
ようやくクルマを出るシガー。
少年2人が通りがかります。応急処置で少年のシャツを買うアントン・シガー。
この少年は素肌にシャツを着ています。シャツを結んで輪を作り骨折した腕を吊るようにしています。
この作品に出てくる少年達は意外とまともなのが不思議です。まるで中年はひねくれていて若い世代はまともだったイングマル・ベルイマン監督の『野いちご』(1957年)みたいです。
救急車が来るとこはサイレンの効果音だけですが妙に印象的。ここはアルフレッド・ヒッチコック監督の『ロープ』(1948年)のラストのようです。
エド・トム・ベル保安官の自宅です。
保安官は辞めているようです。
夫人に昨夜見た夢の話しをするエド・トム・ベル保安官。
で、唐突にエンドとなります。
オチがないというか余韻がある展開となっていました。ハリウッドなら通らない脚本だと思えます。コーエン兄弟だから通った脚本でしょう。
後タイトルの最後にマイク・ゾス・プロダクション、ミラマックス、パラマウント・バンテージとタイトルが入ります。
そんなわけで全編に渡り緊張感のある風変わりなよい作品でした。
これは佳作です。
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こんばんわ。ノーカントリーを観ましたが、僕の中ではコーエン兄弟の作品の中では、面白くない方の部類でしたが、ロイ・フェイスさんは良かったようですね。アカデミー賞を取ったことで楽しみにしていた作品でしたが・・・確かに緊張感のある映画で退屈はしないけれど、僕はアカデミー賞を争ったゼア・ウィル・ビー・ブラッドの方が良かったですけれどね。
投稿: ディープインパクト | 2008.11.20 22:00
ディープインパクトさん、コメントありがとうございます。
コーエン兄弟作品で私は『ファーゴ』がダメでした。他にトム・ハンクス主演の『レディ・キラーズ』やポール・ニューマンが出ている『未来は今』もあまり見る気がしません。そんなも感じで後の作品はだいたい好みとなっています。
アカデミー賞はあまり作品を見るポイントにはなっていなくて、監督と女優さんが大きなポイントになっています。
投稿: ロイ・フェイス | 2008.11.23 13:59