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2008.04.04

『ブラッド・ワーク』

この作品はクリント・イーストウッド監督主演の臓器移植が絡むストーカー・サスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

2002年 マルパソ/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆110分
原題◆Blood Work
プロット◆謎の連続殺人鬼にストーカーされる話しのようです。
音楽◆レニー・ニーハウス
ワーナー発売のDVDにて。画質は非常によいです。

キャスト
クリント・イーストウッド→元FBIのマッケーレブ
ジェフ・ダニエルズ→隣の男バディ・ヌーン
ワンダ・デ・ジーザス→依頼人のグラシエラ
ティナ・リフォード→ウィンストン刑事
ポール・ロドリゲス→口の悪い刑事アランゾ
ディラン・ウォルシュ→若い刑事
アンジェリカ・ヒューストン→かかりつけの医者
ジェーン・キョウト・リュー→コンビニ カンの店の女主人
リック・ホフマン→証人のロックリッジ
イゴール・ジジキン→容疑者の工員ボルコフ
アリックス・コロムゼイ→被害者コーデルの夫人
→正体不明のコードキラー

クリント・イーストウッド監督の演出はよいと思います。
出演の方はだいぶくたびれた感じの姿で、もう監督に専念した方がいいと思えます。
クリント・イーストウッド監督のキャスティングですがどうやっているのでしょう?有名な人はあまり使っていないような感じもします。


ジャズっぽい音楽が流れる夜にヘリコプターの空撮から話しは始まります。
オーソドックスです。ヘリコプターからのサーチライトのショットがいい感じ。

クリント・イーストウッド扮するFBIのマッケーレブは地元警察の刑事と共に捜査をしています。FBIと地元警察は仲が悪いとルーティンな設定です。やたらと絡む口の悪いアランゾ刑事が目立ちます。
刑事を振り切って犯人を追いますが途中で心臓発作を起こして倒れます。くたびれた感じのクリント・イーストウッドなので見てて説得力がありすぎです。
2年ごとなって心臓移植手術を受け病院通いの病気療養中の元FBIのマッケーレブとなっています。

ワンダ・デ・ジーザス扮する依頼人のグラシエラがやって来て事情を聞いてやる気になる元FBIのマッケーレブ。

警察に行ったマッケーレブはやたらとからむ刑事2人と会います。
依頼人のグラシエラの妹はコンビニで強盗と遭遇して殺されたとのことです。コンビニの監視カメラのビデオを見て分析をするマッケーレブ。映画のあら探しではありません。ところで映画のあら探しだけはやらない方がいいです。これほど映画を見ることをスポイルすることはないですから。

現場のコンビニ カンの店に行くマッケーレブ。
怪しいクルマが止まっているのが描写されています。視線を走らせてそこにつなぐ映画の基本的な手法が使われています。これはイーストウッド監督がよく使う手法です。

ティナ・リフォード扮するウィンストン刑事に会いに行くマッケーレブ。
捜査のことで貸しがあるので捜査には協力的でビデオやリスト等の資料を貸してくれます。使われたハンドガンはH&K P7 9ミリのオートマティックです。コンビニ強盗が使うには高級品過ぎるとのことです。

一々現場に行くマッケーレブ。
今度は強盗があったATMに行きます。ATMといっても日本のことではない。現金自動支払機のことです。ここで怪しい男にせかされます。
ところでアメリカからATMと言われてる日本ですが、アメリカは日本に預金してるわけではないのにカネを引き出しています。それってATMではなく単なる恐喝=カツアゲなのでは?こんなに情けないことはありません。なんとかしてくれ。

クルマが運転出来ないらしくてタクシーで移動していますが、これでは面倒なので、隣の男バディ・ヌーンを運転手に雇います。演じるのはジェフ・ダニエルズです。隣の男バディはブラブラするのが仕事とのことです。どういうキャラなんだ?
クルマは1970年代の普通の4ドアセダンです。車種はわかりません。

容疑者のミカエル・ボロコフに会いに工場に行くマッケーレブ。
ハッタリで郡警察になりすまして面会しますが見破られてボロコフに逃げられます。自分で監督しているにこのようなだらしのない?シーンを必ず入れるのがイーストウッドの不思議なとこです。

ATMで殺されたコーデルの家に行くマッケーレブ。
夫人を演じる女優さんは結構可愛い。工場の電話番の女の子も可愛かった。

缶ビールを海で冷やしている隣の男バディ。いい描写です。
元ネタはサミュエル・フラー監督、リチャード・ウィドマーク主演のスリ映画『拾った女』(53年)だと思われます。リチャード・ウィドマークがスリのくせにやたらとカッコいいのです。

どうやら献血からつながってきて被害者2人は血液型が同じでドナー登録をしているのも同じということです。要するにタイミングよく臓器提供させるために殺したとなります。これはまた凄い動機です。
臓器保存を優先するために殺す前に電話で救急車を呼んで、頭の前頭葉を撃ち抜いて脳死にしているとのことです。これも能率的で凄い設定。
私が実際には死んだ人にドナーカードを持たして臓器提供させているのではと想像していましたがそれより積極的です。

それなら救急車を呼んだ証人のロックリッジが犯人だとなります。
ロックリッジの家にウィンストン刑事と行くマッケーレブ。
ここでまた怪しいクルマを発見して近づくマッケーレブですがショットガンを撃ったりクルマが襲った来たりとアクションシーンがあり背結局逃げられます。アクションシーンの入れ方も多くなり過ぎていないのがイーストウッド監督らしい。

自宅にしている船でラブシーンがあります。
この後にコメディリリーフなシーンもあります。どうやら口の悪いアランゾ刑事はコメディリリーフらしい。嫌みがなくて好演しています。コンビを組む若い刑事は突っ込むわけでもなくあまり見せ場はありません。

隣の男バディ・ヌーンを演じるのはジェフ・ダニエルズではなくホントは『サンダーボルト』(74年)で競演していたジェフ・ブリッジスの方が合っているように思えますが、若い時ならともかく現在のジェフ・ブリッジスでは貫録がつき過ぎで合わないかもしれません。
ですからジェフ・ダニエルズでいいのでしょう。

クライマックスは座礁して捨てられた廃船を舞台に銃撃戦となっています。
自動小銃M16のカービンタイプとハンドガンのリボルバーでは普通は勝負にはならないのですがまあいいです。で、予定調和なラストとなります。

そんなわけで堅実な出来のよい作品でした。


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コメント

ほのぼのとした情感のあるいい映画です。
イーストウッドの刑事ものといえば、颯爽としたダーティーハリーのイメージが強く、このような老齢かつ手術後で体の利かない役柄は、どうしても違和感があります。 だが、この年で主演となればこうならざるを得ず、役柄の広さをたたえるべきなのでしょうね。
とはいえ、恩義に感じ無理を承知で捜査に復帰した心意気や、要所に入る銃撃シーンなど、イーストウッドらしさも十分に感じられます。
それにしてもアメリカでは、FBI 捜査官が あのようなクルーザ-を持てるのでしょうか。
ところで、上の解説でロイさんが「映画のアラ探しをするな」と書いておられますが、まったく同感です。 このコーナーは映画同好者の集まりで好感が持てますが、他のレビュー欄では「アラ探し」「けなし」「先読み自慢」「見えすいた持ち上げ」など不愉快極まりないものがあり、投稿者の品性を疑いたくなります。 ロイさんに同調して、つい熱くなりました。

ナカムラ ヨシカズさん、コメントありがとうございます。

映画のあら探しはホントに映画を楽しむことをスポイルします。
せっかく見た映画なんだからいいとこを見たいと思っています。

クリント・イーストウッドはまだがんばっていますね。続ける限りやってもらいものですが、もう引退してもいいのではと多少は思っています。
見てる方も結構複雑な気持ちなのです。

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