『トゥルー・クライム』(1999年)
この作品はクリント・イーストウッド監督主演の冤罪物ドラマです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1999年 ザナック-マルパソ/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆127分
原題◆True Crime
プロット◆冤罪を何とかしようと奔走する話しのようです。
音楽◆レニー・ニーハウス
ワーナー発売のDVDにて。画質はよいです。
キャスト
クリント・イーストウッド→スティーブ・エベレット記者
アイザイア・ワシントン→死刑囚のビーチャム
リサ・ゲイ・ハミルトン→ビーチャムの奥さん
ダイアン・べノーラ→エベレット記者の奥さん
ライラ・ロビンズ→浮気相手の編集者のボブの奥さん
デニス・リアリー→編集者のボブ
ジェームズ・ウッズ→編集長のアラン
マリー・マコーマック→女性記者のミシェル、死亡します。
バーナード・ヒル→刑務所長
クリスティン・エバーソール→コーヒーを入れてくれたブリジット
マイケル・ジーター→証人のポーターハウス氏
ルーシー・アレクシス・リュー→おもちゃ屋の店員
女優さんが沢山出ている。オーディションにクリント・イーストウッドの好みが入るのである程度傾向があるのは当然でしょう。
クリント・イーストウッド監督の演出はよいと思います。
空撮から入るパターンが多いような。
この作品はハワード・ホークス監督のロマンティック・コメディ『ヒズ・ガール・フライデー』(40年)のようだとのことですが、見ててずいぶんと違うんじゃないのと思えますが、似ているような感じもあります。
描写バランスには細心の注意が払ってあるようです。真犯人が既に死んでいるとこ等でそう思えます。
サンクエンティン刑務所は今でもあるのですか。『マルタの鷹』(41年)で知ったのでもうなくなっているかと思っていました。
パソコンをマックでした。映画にだけはよく出てくるパソコンです。
クリント・イーストウッド扮するスティーブ・エベレット記者はデニス・リアリー編集者のボブの奥さんと関係がある設定となっています。
ジェームズ・ウッズ扮する編集長のアランは甘い物に目がない設定となっているようです。あまり意味がなかったような。
舞台がオークランドなのでNFLのオークランド・レイダースの名が出てきます。デニス・リアリー扮する編集者ボブのデスクの上にはオークランド・レイダースのミニチュアヘルメットが置かれています。
クルマ関係で・・・
女性記者のミシェルのクルマは白のBMWです。それらしいセレクトです。
スティーブ・エベレット記者のクルマはボロボロの赤いコンバーティブルです。トップが開けられるのが見えっ張りな性格なのかも。
真犯人は白のダッジ・チャレンジャーに乗っていました。
白のダッジ・チャレンジャーといえば『バニシング・ポイント』1971年版
『バニシング・ポイント』1996年版
となります。
登場キャラで実に嫌な牧師で出ています。
ここでは告白をしたと嘘を言ったことが刑務所長にバレたら後光がさしていました。もちろん偶然ではなくて演出なんでしょう。
『許されざる者』(92年)でも結局暴力して説教しているジーン・ハックマン扮する保安官とイーストウッド自身が扮する無法者の背景にアメリカ国旗を配置したりとイーストウッド監督は結構屈折しています。
スーザン・ヘイワード主演の死刑ドラマ『私は死にたくない』(57年)は見ていますので死刑執行のディテールはある程度知ってるので同じだなと見てました。この作品では毒薬注射での死刑ですがガス室みたいな部屋に入れられていました。
そんなわけでな全体的に手堅い進行のまあまあな作品でした。
意外性に欠けてるのはしょうがないですか。この予定調和ぶりは製作リチャード・D・ザナックのせいかもしれません。
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