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2008.04.11

『イベント・ホライゾン』(1997年)

この作品はポール・W・アンダーソン監督、ローレンス・フィッシュバーン、サム・ニール主演の宇宙船物SFサスペンス・アクションのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1997年 Impact Pictures/Golar Productions/パラマウント アメリカ作品
ランニング・タイム◆97分
原題◆Event Horizon
プロット◆ サム・ニールに悪戦苦闘する話のようです。
音楽◆マイケル・ケイメン

キャスト
ローレンス・フィッシュバーン→ミラー船長
サム・ニール→問題のウェアー博士
ジョエリー・リチャードソン→スターク中尉
キャサリン・クインラン→医療隊員のピーターズ
ジェイソン・アイザックス→医師のD.J.
ジャック・ノーズオーシー?→機関士のジャスティン
ショーン・ピーティ→操縦士のスミス
リチャード・T・ジョーンズ→黒人のクーパー
ホリー・チャント→ウェアー博士の亡き妻クレア

ポール・W・アンダーソン監督の演出はよいと思います。
全体的に寄せ集めののSFになってます。

パラマウントのタイトルから直接夜空につながる凝った前タイトルとなります。
映画会社のタイトルはあまりいじらない方がいいと思えますが。

2045年の近未来の設定となっています。
全体的には『2001年宇宙の旅』(1968年)『エイリアン』(1979年)のフォーマットで作られています。見てて余計なことを考えずに済むのでこれでいいと思います。

サム・ニール博士のいた宇宙ステーションはいかにもなスペースコロニーといった感じでいいです。ディテール描写は非常にいいと思います。

捜索するのはルイス&クラーク号。別に意味はないようです。
不明の探査船イベント・ホライゾン号の船首には名前が表示してあってご丁寧に照明が当てられています。とてもわかりやすいけど妙な感じもします。見ててギャグかと思った。

捜索活動シーンは短くて簡単に見つかります。
CGの威力でイベント・ホライゾン号内での無重力状態が面白く描写されています。いきなり重力が働く描写もよかった。
一応20時間のタイムリミットが設定されていましたが緊迫感はそれほどでもなかったりします。
宇宙服の時に呼吸音を強調する手法は緊迫感を強めていい手法です。最初にこれをやった人は偉いと思う。→スタンリー・キューブリック監督が『2001年宇宙の旅』(1968年)でやっていたのです。

この船はそれぞれの心の事情に応じたイベントを仕掛けてくることになっています。
これがなかなかの見物でした。それでしたら全員に仕掛けられる筈ですがそうすると長くなってしまうのか1部の人達だけでした。

サム・ニール博士の家庭の事情の原因となる妻はイザベル・アジャーニでなかったの?あれは生きていましたか。→これは『ポゼッション』(1981年)でした。
そんなこんなでサム・ニール博士は懐かしいキャラのマッド・サイエンティストで家庭の事情もある設定となっています。サム・ニールならではのキャラです。

ローレンス・フィッシュバーン船長に仕掛けられるイベントはかつて見殺しにしてしまった部下が燃えさかる男として登場します。
これはアルフレッド・ベスターの有名なSF小説『虎よ、虎よ!』 Tiger! Tiger! (1956年)に出てきた主人公の別の姿として登場した燃えさかる男の忠実な映像化といった感じです。

キャサリン・クインランのキャラは死んだ子供?が登場して迷わせます。

ジョエリー・リチャードソンはなんてことがないキャラでした。
イベントは仕掛けられないけどラストのフェイクを担当させられてマイナスでした。これだったら死んでたほうがマシのような感じがしました。
で、ジョエリー・リチャードソンはケン・ラッセル監督のミニTVシリーズ『チャタレー夫人の恋人』(1992年)のヒロインを演じてました。恋人役ははショーン・ビーンです。録画はしたが実はまだ見ていない

ラストはイマイチでした。
何で今更このようなフェイクを使ったのか理解に苦しみます。出演者の方々の熱演がむなしく思えます。こういうのは1回限りの手法なので『キャリー』(1976年)でお終いにした方がよいと思えます。
せめてラストは明るくしようとしたのか?話を大きくし過ぎて結末が見つからないのもあったのかもしれません。

パラマウント ジャパン発売のDVDにて。
画質は普通によいです。DVDクオリティ。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下に黒味あり。
音声は DTS 5.1chで見ました。

Paramount DVDのタイトル
著作権のアラート
個人的見解のアラート
メニュー画面
音声をDTS 5.1chにします。

Paramount Pictures

タイトル
Paramount Pictures
and
ローレンス・ゴードン
presents

Golar Productions
associate
Impact Pictures

Event Horizon

Laurence Fishburne
Sam Neill
Kathleen Quinlan
Joely Richardson
Richard T. Jones
Jack Noseworthy
Jason Isaacs
Sean Pertwee
スタッフの紹介
タイトルバックはブラックホールです。

前説字幕
2015年 人類初めて月面に移住
2032年 火星で民間の採鉱が始まる
2040年 超深宇宙探査船イベント・ホライゾン 太陽系境界線の探索に出発 第8の惑星海王星の彼方で消息を絶つ 史上最悪の事故となる

2047年 現在
宇宙にて。宇宙船が見えます。
船内には色々な物が宙に浮いてます。そうなるとこれはイベント・ホライゾン号です。
死体も宙に浮いてます。ここからシーン転換する。

宇宙ステーションにて。デイライト・ステーション
サム・ニール扮するウェアー博士が登場。最初から普通ではない。

字幕です。
アメリカ航空宇宙船 ルイス&クラーク号
捜査及び救助を担当。任務 極秘

ルイス&クラーク号 56日目
全員そろって出発となってます。ウェアー博士も乗ってます。
さっそく人工冬眠の準備になってます。

ウェアー博士は人工冬眠で夢を見る。
1人だけタンクから出ています。声が聞こえてきます。
操縦席には誰かいます。それは亡きクレア夫人でした。
振り向いたらビックリとなり目を覚ますウェアー博士。
実際にタンクから出て動揺してるウェアー博士。

ピーターズはホームビデオを見てます。タブレットを使ってます。

ルイス&クラーク号のメンバーは、
ミラー船長
副長のスターク中尉
機関誌のジャスティン
ファンキーなクーパー 黒人
医療隊員のピーターズ
スミス操縦士
医者のD.J.

ウェアー博士が任務の説明をします。
微弱電波を受信。発信源はイベント・ホライゾン号。
ウェアー博士の説明に光速は越えることは出来ないと突っ込みが入る。しかしウェアー博士は特別な方法を使ったと説明する。次元に穴を開けて瞬時に移動する・・・
実はイベント・ホライゾン号はこの特別な方法を実験した。
これを重力推進と称してるウェアー博士。

イベント・ホライゾン号からの音声の録音の解析となります。
ラテン語がわかるD.J.が訳します。「助けてくれ」

イベント・ホライゾン号に接近しています。
雲の中からいきなり姿を現すイベント・ホライゾン号。
逆噴射をかけるルイス&クラーク号。間一髪で止まります。
イベント・ホライゾン号にはちゃんと船名部分に照明があたってます。やっぱりおかしい。

ドッキングします。
イベント・ホライゾン号行きたがるウェアー博士ですが残ってくれとミラー船長に言われて残る。

イベント・ホライゾン号にて。
ミラー船長、ジャスティン機関士、ピーターズ医療隊員の3人が入る。

ミラー船長の後にいきなり手袋が出てきてビックリとなってます。
それから色々と見回ってます。

ピーターズは航海日誌ディスクを抜き取ろうと悪戦苦闘する。
いきなり凍りついた死体があってビックリ。

重力推進のコアにて。
ここに来ているジャスティン機関士。
巨大な地球ゴマみたいな妙な機械が回ってます。
変なところに手を突っ込んで引き込まれるジャスティン機関士。これは大変となってます。命綱はある。

ここから船体に重力波が広がってます。それでどうなる。
ミラー船長が吹っ飛ばされる。
ルイス&クラーク号にもショックがある。結構な被害になってます。

非常事態になってます。
クーパーがジャスティンを助けに行ってます。
そんなこんなでウェアー博士はルイス&クラーク号を捨ててイベント・ホライゾン号には行けと命じる。
そんなわけで移ってます。

イベント・ホライゾン号船内に重力を入れる描写になります。
宙に浮いていたさまざまな物が落ちる。この描写は印象に残ります。
凍りついた死体は落ちて粉々になります。
電源はまだ生きているようでイベント・ホライゾン号のあらゆる部分に電源が通る。

ルイス&クラーク号にて。
船体の大きな亀裂の修理になってます。スミス操縦士が担当。

イベント・ホライゾン号にて。
ジャスティン機関士を助けたクーパーはおかしな現象を見たと話す。
しかしウェアー博士は錯覚だと否定する。
そんなこんなでもめてます。

重力の歪み、重力波の話しになってます。
それで重力波コアに来て説明してるウェアー博士。
ミラー船長とスターク中尉が来て話しを聞く。
ブラックホールを作ったと説明してるウェアー博士。

医療室にて。
ジャスティン機関士は意識不明。
ピーターズは怪しげ気配を感じる。手術台にカバーがかけられて中に何かがいる。
それはピーターズの息子でした。色々とあったらしい。
そんなとこにD.J.が来ます。そうなると手術台には何もない。

全員集まっています。
イベント・ホライゾン号の最後のビデオを見ます。
これから重力推進をすると説明してるジョン船長。
何だか様子がおかしくなり重力波コアに行きます。

重力波コアにて。
故障らしくウェアー博士が機械内部に入ります。どんどん奥に進む。
いきなり真っ暗になったりします。そうなるとまたクレア夫人が出現する。驚愕するウェアー博士。

待っているミラー船長の方は燃える男を見る。どうやら知り合いらしい。

時間が飛んでます。
全員集まってます。
2人が見たのは幻覚だと言われてます。
そんなこんなでスミス操縦士とウェアー博士がもめる。

通路にて。
スターク中尉はミラー船長にこの船が生きていると言う。
ミラー船長は当然否定する。もっとマシなことを考えろと言う。

医療室にて。
ピーターズはジャスティンが消えたのでビックリ。
危険有害ウィルスという部屋もある。
いきなり爆発してます。ピーターズは逃げる。

集まっているとこに逃げ込むピーターズ。
ドアが外側から押されてます。爪みたいなのが食い込んでる。
ここは『禁断の惑星』(1956年)そのまんまです。

ジャスティンは減圧室にいます。当然宇宙服は着てない。これは大変。
必死こいてとめてるピーターズ。
ジャスティンはドアのスイッチを押す。内側ドアを押そうとして外側ドアを押す。
あと30秒で外側ドアがあく。ここで正気に戻るジャスティン。そんなわけで助けてくれと訴える。

宇宙空間にいたミラー船長が急いで戻る。
外側ドアを開いたとこで突撃してジャスティンを元に戻して外側ドアを閉じる。
そんなこんなで重症ですが死なずにはすんだジャスティン。

ウェアー博士の方はいよいよおかしくなってます。
何しろサム・ニールなのでそうなる。

ミラー船長はウェアー博士を詰問する。どういうことだ?

ウェアー博士は1人になったらまた声が聞こえてます。

ミラー船長とD.J.
燃える男は部下のエディだったと話すミラー船長。
D.J.はラテン語の翻訳は間違ったいたと話す。「助けてくれ」ではなく「己を救え」と「地獄から」だった。

ミラー船長は呼ばれます。
ルイス&クラーク号の修理完了の知らせでした。
と思ったら亀裂からまだエア漏れがあります。特急で修理にかかる。あと20分。

スターク中尉とピーターズ。
色々と調べています。
そんなとこでスクリーンが何かが映る。ソドムとゴモラみたい映像です。
要するにイベント・ホライゾン号内で乗員達が発狂して地獄と化したそんな感じ。

ミラー船長がすぐに出発すると話す。
そうなるとウェアー博士がまだ調査は残ってると反対する。
まだ仕事があるやる気満々のウェアー博士。
ミラー船長はイベント・ホライゾン号は爆破するとも言う。

コアにて。
スミス操縦士とピーターズが棒状カプセルを集めてます。二酸化炭素の除去財。
ここは『エイリアン』(1979年)そのまんまです。

そんなとこにでピーターズは息子の姿を見る。コアの力が働いてるらしい。
息子を追うピーターズ。そのまま進んでハシゴをに登って穴に落ちる。
落ちたとこはコアでした。これで退場となります。

ウェアー博士がここに来ます。
ピーターズの死体を発見する。一応驚いてます。
またウェアー博士はクレア夫人の幻影を見る。で、目が潰れてしまうウェアー博士。

ルイス&クラーク号にて。
宇宙船外にて。
クーパーが修理完了して戻るところです。ボルトというか釘というか矢のような物を打ち込んで漏れを修理してます。

宇宙船内にて。
スミス操縦士がウェアー博士が通路を通ってイベント・ホライゾン号に行くのを止めようとする。
しかしウェアー博士は行ってしまう。

イベント・ホライゾン号にて。
ミラー船長は通路内の爆薬を調べています。
それで爆薬が無くなっているのに気がついてスミス操縦士に爆薬を捜せと伝える。

ルイス&クラーク号にて。
必死こいて爆薬を捜すスミス操縦士。ようやく自分のロッカーだとわかったがもうカウントダウンはゼロになって大爆発となります。
甚大な被害のルイス&クラーク号。もう全壊です。
外にいたクーパーはそのまま飛ばされています。

イベント・ホライゾン号にて。
残ってるのはミラー船長と・・・

宇宙空間にて。
クーパーはまだ死んでいない。応急のジェット噴射で宇宙船に戻ろうとする。

イベント・ホライゾン号にて。
まだ無事なD.J.はミラー船長からウェアー博士を片づけろと聞いてやる気満々。
しかしもう側にいたウェアー博士に捕まります。
そんなわけで手術台で切り刻まれて退場となるD.J.

ミラー船長がやってきたらD.J.の死体は宙づりになってます。
ここは『羊たちの沈黙』(1991年)そのまんまです。とういうよりあれか、ジェニファー・ロペスが出ていた『ザ・セル』(2000年)そのまんまと思ったが、この作品の方が早かった。

ミラー船長はあの修理の道具を引っ張り出す。矢のような物を発射出来る。
スターク中尉はまだ無事です。

ウェアー博士はいつのまにかイスに座ってます。
イベント・ホライゾン号はカオスと深な邪悪な世界。そこに行ったと説明する。
そんなとこにクーパーが戻って窓に張り付いてる。たいしたものだ。
ウェアー博士は修理道具を奪っててクーパーを撃つ。そうなると窓に穴が開く。

窓が粉砕して宇宙船内の空気が抜けて嵐状態になります。
ウェアー博士はイスごと吸い出される。
ミラー船長は何とか非常ドアにたどり着く。閉じようとしたがまだスターク中尉がいる。

ここは前とは違いスターク中尉を何としてでも助けようとするミラー船長。
そんなわけで何とか非常ドアにたどり着くスターク中尉。

減圧室にて。
ここに入るミラー船長とスターク中尉。武器はそのへんの工具です。
クーパーが入ってきました。よく無事だったものです。

ミラー船長は説明する。
イベント・ホライゾン号の船体を分離して先頭部分だけを救命艇に使う。
通路部分を爆破して後の重力波コアは切り離すわけです。

ミラー船長は通路に向かう。

通路にて。
爆薬をタイマーセットしてるミラー船長。

イベント・ホライゾン号の先頭部分にて。
何だか血が出ています。いきなりどこかのドアが壊れて船内が血の海になってます。
ここは『シャイニング』(1980年)そのまんまです。

通路にて。
ミラー船長の前にはまた燃える男が出てきます。
重力波コア部分に逃げ込むミラー船長。

重力波コアにて。
ここに入ったら戻れなくなるミラー船長。それでどうする。
燃える男は通路側から炎を噴射してます。結構しつこい。

燃える男ですが実はウェアー博士でした。そうなの?
そんなこんなで何故か格闘アクションになってます。何でそうなる。
ウェアー博士に押されぎみなミラー船長。

爆薬のスイッチリモコンを見つけるミラー船長。
スイッチをオンにします。通路は大爆発する。

先頭部分は何とか離脱してる。
後の重力波コア部分はブラックホールに吸い込まれる。

72日後
イベント・ホライゾン号先頭部分にて。
救助が来てます。救出されるスターク中尉とクーパー。ジャスティンもいたようです。

タンクから出されるスターク中尉。
救命隊員のヘルメットが開くとウェアー博士だったので驚愕する。
これは夢オチでした。

タンクから出されるスターク中尉。こっちが本当みたい。
パニック状態のスターク中尉をなだめてるクーパーや救命隊員。
扉が閉まってエンドなります。

そんなわけで、やっぱりアクションはカネがかかると話は無難?にまとまって、このようになってしまうのか、惜しい作品でした。これは最初の印象。

このように思っていましたが、DVDを買って改めて見るとキャストが素晴らしい。
そんな感じでオールスターキャストだけではなくよい作品となりました。


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