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2008.01.31

『アウト・オブ・サイト』(1998年)

この作品はスティーブン・ソダーバーグ監督、ジョージ・クルーニー、ジェニファー・ロペス主演の少し変わったサスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品の紹介等で少し見たことがある主演2人が向かい合って服を脱ぐシーンがラブシーンの新しい撮り方?と思えたもので、ここが注目でいうことで見ました。

1998年 ジャージー・フィルムズ/ユニバーサル・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆124分
原題◆Out of Sight
プロット◆犯罪常習者が悠々自適の資金を調達しようとする話しのようです。
音楽◆デビッド・ホームズ ドラムを効かせた『ダーティハリー』(1971年)のラロ・シフリンようなスコアでした。
スカイパーフェクTV315スターチャンネルにて。画質はよいです。

キャスト
ジョージ・クルーニー→銀行強盗の常習犯フォーリー
ジェニファー・ロペス→FBI捜査感ののカレン
ビング・レイムズ→相棒のバディ
スティーブ・ザーン→相棒?のグレン
キャサリン・キーナー→知りあいのアデル・デリーシ
ドナ・フレンゼル→銀行窓口のロレッタ
ウェンデル・B・ハリスJr.→FBIのダニエル
マイケル・キートン→FBIのレイ・ニコレット
デニス・ファリーナ→カレンの父親
アルバート・ブルックス→詐欺師のリプリー
ドン・チードル→凶暴なモーリス、あだ名はスヌーピー
ナンシー・アレン→メイドのミッジ
サミュエル・L・ジャクソン→ラストで一緒に護送されるヒジュラ

スティーブン・ソダーバーグ監督の演出はよいと思います。
全体的に回想みたいで少し変わった時間の使い方をしているようです。時間的にあちこちとシーンが飛ぶのでしっかり見てないと話しがわからなくなります。こういうのは好きですけど。時々絵が止まりますがこれは何でしょう。よくわからん。

時間的な面白い使い方はTVシリーズ『ウルトラセブン』(1967年)の『狙われた街』が30分のTVドラマならでは一発芸的ギミックがよかった。2ヶ所をカットバックせずに片方のシーンをストップさせていたのです。これは面白かった。

ジョージ・クルーニー扮する銀行強盗の常習犯フォーリーは衝動的に銀行強盗をしたことになっています。
で、銀行強盗の方は上手くいったけど逃走用のクルマでしくじりました。このクルマはホンダのシビックみたいです。ハリウッドではポンコツのクルマとなると日本車なのです。毎度のことですけど。

刑務所をお気楽に描写してはいけません。→ここはまあまあな描写でした。
それでアメリカの刑務所は脱走するといきなりマシンガンを撃つのか。ホントかよと見てました。
脱走のさいに2人が一緒だったトランク内で映画の話しをしていた。『俺達には明日はない』(1967年)、『ネットワーク』(1976年)、『コンドル』(1975年)と出ていました。
伏線で金魚好きの話しが出てきます。で、ダイヤの原石は水槽の底となっていた。


この作品が何故注目かというと、本『映画術』でアルフレッド・ヒッチコック監督とインタビュアーのフランソワ・トリュフォーでラブシーンの撮り方について議論があって、愛し合う2人が離れている場合でラブシーンにするには裸を見せあうしかないでしょう、となっていたのでこのシーンはこの議論そのまんまではないかと興味深く見ました。
で、その注目の互いに服を脱ぐシーンはバーでの会話と部屋に行って脱いでるとこがカットバックになっている凝った演出になっていました。
バーと部屋、現在と少し先の未来。場所と時間をカットバックしているわけです。これは凝っている。もしかしたらスティーブン・ソダーバーグ監督の新しい演出手法なのかも。
予告編などではカットバックにはなっていなかったので実はこうなっていたのかとビックリしました。これは演出の進歩ではないですか。映画の演出については1930年代で完成の域に達してるとの説があるから、これは珍しいケースとなります。


マイアミではジェニファー・ロペスはNFLのマイアミ・ドルフィンズのダン・マリーノの13番ジャージーを着ていました。
デトロイトではジョージ・クルーニーのクルマからNFLのデトロイト・ライオンズのバリー・サンダースの看板が見えていた。
NFL1999-2000シーズンではダン・マリーノはプレーオフで60点以上取られて負けた悲惨なゲームを最後に引退し、バリー・サンダースは勝てないチームは嫌だとホールドアウトしたまま引退同然でゲームに出ず、そのまま消えてしまった。そんな感じでなかなか微妙な人選となっています。
他にもNFLネタでタイムアウトがあります。タイムアウトはゲーム中に3回取れるのでしたっけ?、NFLからMLBは何回でもタイムが取れていいなとよくいわれます。アメフトと野球は時間の使い方が根本的に違うのですからしょうがないでしょう。

ジョージ・クルーニーが来日した時にジッポウのライターの点け方を実演していたのが妙に印象に残っています。
ビング・レイムズはいつものキャラで頼りになる相棒を演じていました。ジョージ・クルーニー扮する犯罪常習者の良心なんだと。

ジェニファー・ロペスはCGのヘビが出るアクション『アナコンダ』(1997年)』とはそんなに変わってはいないような。『アナコンダ』はいいかげんなCGのヘビを除いてはそんなに悪くはない出来だと思います。
ヒロインが父親からプレゼントされたのはシグ380のオートマティックのハンドガン。これはワルサーPPKかモーゼルHSCのコピーなのかも?

スティーブン・ソダーバーグ監督ですが、最初はスピルバーグに似た名のアートシアター系の監督という印象がありましたが、この作品で評価が変わり今は映画作家でと思っています。
そんなわけでラブシーンの新しい撮り方かもしれない手法があるよい作品でした。


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コメント

ジッポウではなくジッポです(笑)爆笑しました(笑)

通りすがりさん、もう少しおてやわらかにお願いします。

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