『キング・コング』(1933年)
この作品はメリアン・C・クーパー/アーネスト・B・シュードサック監督、フェイ・レイ、ロバート・アームストロング、ブルース・キャボット主演の怪獣映画のクラシックのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1933年 メリアン・C・クーパー and アーネスト・B・シュードサック・プロダクション/RKOラジオ・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆100分
原題◆King Kong
プロット◆美女にひかれたキングコングが墜死する話しのようです。
音楽◆マックス・スタイナー
IVC発売のDVDにて。
画質はそれなりです。思っていたよりは悪くはなかった。
スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーステレオとなっているが元はモノラル。
キャスト
フェイ・レイ→ヒロインのアン・ダロー
ロバート・アームストロング→強引な映画製作者カール・デナム
ブルース・キャボット→副長格のジャック・ドリスコル
フランク・ライカー→エングルホーン船長
ヴィクター・ウォン→中国人コックのLumpy
サム・ハーディ→女優プロダクションのウエストン
メリアン・C・クーパー/アーネスト・B・シュードサック監督の演出はよいと思います。
キングコングの特撮は着ぐるみではなくストップモーションのコマ撮りになっています。カクカクと気持ちよく動いてるキングコングです。
船員達の服装の色はやはり主人公が白系のシャツ、その他が黒系のシャツ、こんな感じにわけているようです。ハリウッドはこういうノウハウはたいしたものです。
音楽のマックス・スタイナーはデビッド・O・セルズニックが雇ったのか?
この作品ではいいスコアを提供しています。怪獣映画としてホトンド完成域に達した使われ方になっています。
で、結構動作とシンクロしています。
IVCのタイトル。
淀川長治先生の解説が付いてきます。
タイトルに世界第8番目の不思議キングコングと出ています。
タイトルに有名な大製作者デビッド・O・セルズニックの名前があります。このような作品もやっていたのか。
前説があります。美女と野獣のこと云々・・・
港です。
出航前のカール・デナムを始めとするキャラ紹介となります。
カール・デナムに女優を手配するエージェントはこの条件でダメと降ります。
で、カール・デナムが直接女優をスカウトしに街に出撃します。
八百屋で万引き?のアン・ダロウをスカウトします。
N.Y.から出港します。
目的地は大西洋のどこかの孤島のようです。
海上にて。
中国人コックとアン。
ジャックとアン。無駄な会話がいい。
ジャックとデナム。美女と野獣の話が出ます。
船のブリッジにて。
目的地を教えるデナム。コングの話しも出ます。
バーク船とは?→で、調べたら・・・
→洋式帆船の形式の一。三本マスト以上で,最後尾のマストに縦帆を取り付け,それより前の方のマストにはすべて横帆を取り付けるもの。
→要するに海賊映画でよく見る帆船のようです。
行き先地を明かしてから、アンのカメラテストとなります。上を見てから驚くの表情となっています。
アンのカメラテストをする前に「野獣は美女とあって腑抜け云々」のセリフが入っていました。
前説のことを繰り返しています。ハリウッドはなんだかんだ言ってるけどさすがに脚本はちゃんとしています。
海上にて。霧となっています。
始まって22分で髑髏島?に到着します。話しは早い。
まだ上陸はしていません。晴れて髑髏島が見えます。
1回目の上陸となります。
原住民達は儀式の最中で揉めます。そうでなくても見知らぬよそ者達が侵入してくれば揉めるでしょう。
儀式の最中に見つかっていきなり静かになって原住民全員に注目されるシーンはいい。この島の原住民の言語はよくわかりません。東宝の島の原住民は英語だったりします。
交渉となります。
アンと女6人を交換しようと酋長。当然カール・デナムは断ります。
カール・デナム一行はいったんは船に戻ります。
原住民という言葉は放送禁止用語?→地上波TVニュースで「島の住民は・・」なんて言ってるのを聞いてると、この記者は内心では島の住民は・・」ではなく「島の原住民・・」と思っているのではと邪推しています。
夜、船です。
ジャックとアン。キスを至ります。
夜になったとこで、原住民側がカヌーでやって来てアンをさらっていきます。船側が島が騒がしいので、これに気がついたとこでアン捜索隊を島に送ります。
装備はボルトアクションのライフル、ガス爆弾。
生け贄のアン。
巨大な扉が開きます。扉をロックする閂が何となく印象的。
島では儀式の真っ最中でアンは生け贄として高い台に縛りつけられます。これが意外とHでよかったりする。
42分頃に島の奥からキングコングが登場します。
生け贄の台にて。
キングコングは結構芸が細かい。アンが拘束されてるロープをちゃんとつまみを回して緩めています。
アン捜索隊が到着します。
捜索隊は原住民を追い払って扉を開けて追撃にかかります。
船長は残り、ジャックととデナムが率いて志願者=ボランティアをつのり計14人が集まったようです。後になって死亡者12人と出てました。生き残ったのがジャックとデナムだけなので人数のつじつまは合っています。
アン捜索隊は中に入ります。
島の奥に進むは何故か四つ足のステゴサウルスがいます。ガス爆弾とライフル銃でしとめます。
更に進むと沼に遭遇します。
いかだを組んで水上を進むと今度はこれも四つ足のアパトサウルスがやって来ます。いかだをひっくり返して陸に逃げてもしつこく追ってきます。木に登った気の毒な男がやられます。アパトサウルスって肉食なのかい。違うのでは?
この辺になるとアン捜索隊として助けに来ているのか、逃げているのかわからなくなっています。
アンを木の上に置いてアン捜索隊を片づけに戻るキングコング。
丸太の橋がかかっているとこでキングコングが戻ってきて丸太の橋ごとアン捜索隊を一掃してしまいます。
ジャックは素早く崖下に隠れています。キングコングがちょっかいを出しているとこに下から大トカゲが登ってきます。
ジャックは蔦を切って大トカゲを落とします。これでキングコングをごまかしたようです。
丸太の橋に戻るとこでキングコングはアンを木の上に置いてましたが、そこにティラノサウルスが迫ります。結構いそがしいキングコングです。
キングコング対ティラノサウルスとなります。これを見ていると『キングコング対ゴジラ』(1962年)も見たくなります。
ジャックは隠れて生き残っていたデナムとコンタクトして打ち合わせとなります。
デナムは戻りジャックはアン追跡を続行します。
帰宅するキングコング。
住み家の洞窟にキングコングは戻ります。洞窟内のアンにヘビのような(でも四つ足が付いています)恐竜がせまります。見つけたキングコングは撃退します。
洞窟の屋上に崖にアンを持ってきて、ドレスを剥ぎ取るシーンがあります。これはカットされてたと言われていたがありました。これは必見です。
物音をたてたジャックを捜しに洞窟に戻るキングコング。
その隙に屋上のアンにプテラノドンがせまります。結構いそがしい話しです。
プテラノドンを撃退しているキングコングの隙をついてようやくジャックはアンとコンタクトします。
崖から蔦をつたわって降りようとしますがキングコングに見つかって引っぱり上げられるとこで飛び降りて川に落ちて脱出する2人です。
扉のとこにようやく戻ってくるジャックとアン。
ホッとするまもなくアンを追ってキングコングがやって来ます。
扉を閉めます。扉を押すキングコングに対抗して捜索隊と原住民が協力して扉を押し返します。この非常事態に敵も味方も人種の壁もないようです。このシーンが1番よかったりします。
白人も原住民も一緒に門を押さえているシーンで、
扉を開けたとこでキングコングがバーンと出るショットは素敵です。なるほど全世界でヒットしたもの頷けます。
扉を破ったキングコングが原住民の集落を暴れ回ります。海岸まで追ってきたとこガス爆弾で眠らされます。
キングコングをガス爆弾で眠らせて、積んだり運んだりするシーンは省略して、すぐにN.Y.の興業するシーンに転換しています。いいじゃん。
N.Y.です。
ここでシーンは一転してN.Y.に戻りキングコングの興業の図となります。世界第8番目の不思議キングコングと出ています。
幕が開く前に記者団と会見のデナムとジャックとアン。
幕が開いてデナムの口上となります。
また記者団が登場してフラッシュの嵐となります。当然キングコングは暴れて劇場から逃亡します。N.Y.の街を徘徊します。
高層アパートに住む違う女性を放り出すシーンもありました。これもカットされてたバージョンがあったはずです。
アンを見つけてさらうキングコング。
ジャックはあっさりとノックアウトされてます。
地下鉄を止めるキングコング。
このシーンはいいです。引用必須のシーンです。
N.Y.にて。
いいねキングコング。島の原住民もN.Y.のカッコつけた連中も同等に扱っています。
エンパイヤステートビルに登るキングコング。
キングコング迎撃に4機の複葉戦闘機が発進します。
1機落としますがキングコングは相当被弾します。
キングコングは落ちます。ここはロングになって哀愁があるシーンとなっています。
エピローグ。
警官とデナムの有名な会話で終わります。
美女と野獣のこと云々・・・、そんな感じのセリフになっています。
そんなわけでノンストップアクションになっているよい作品でした。さすがに有名なだけはある作品です。
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