『フィッシャー・キング』(1991年)
この作品はテリー・ギリアム監督、ジェフ・ブリッジス、ロビン・ウィリアムズ主演の 自己回復ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1991年 ヒル・オブスト・プロ/トライスター/コロンビア・ピクチャーズ アメリカ作品
原題◆The Fisher King
ソニー・ピクチャーズ発売のDVDにて。画質はよいです。
プロット 自分を取り戻す話しです。一風変わった自己回復の物語でした。
音楽 ジョージ・フェントン
キャスト
ジェフ・ブリッジス→元DJのジャック
ロビン・ウィリアムズ→元教授でホームレスのパリー
マーセデス・ルール→レンタルビデオ屋オーナーのアン
アマンダ・プラマー→あまり冴えないリディア
マイケル・ジーター→ゲイでホームレスの元シンガー
テリー・ギリアム監督の演出はよいと思います。
何となく『未来世紀ブラジル』(88年)と似ています。幻想に追われるとこなんて同じです。主人公は始まって10分で転落へと至ります。話しが早くていいじゃない。そして3年後と字幕が出る。
映像的に凝っています。
グランドセントラル駅で群舞になる幻想のシーンはいい感じ。
襲う幻想の妙な騎士はまあいいでしょう。
会話シーンでの切り返しが心地好い。私はこれが好きなのです。
高層ビルがバックに必ず写るようにデザインされてました。どういう意図なんでしょう。
「この世には2種類の人間がいる」の元ネタはニーチェとは知りませんでした。
私はマカロニ・ウエスタンの『続・夕陽のガンマン』(66年)が元ネタかと思っていました。
これは際どいキャラバランスです。
ホームレスが実はインテリでしたというのには少々辟易しますがまあいいでしょう。
歌えるホームレスが事務所にて熱唱するシーンも素晴らしかった。ですがホームレスにも何か芸があるはずだと決め付けられてもこまるけど。
この作品のキャラ達はとにかくよく喋ります。
セリフが多いのは別に悪くはないと思っています。
キャストで・・・
ジェフ・ブリッジスは元々妙な人でしたが益々妙な人になってていい感じ。
ロビン・ウィリアムズはいつもと変わらん出来のようでした。
歌が入りタイトルとなります。
タイトルではロビン・ウィリアムズがジェフ・ブリッジスより先に名前が出ています。
ジェフ・ブリッジス扮するDJのジャックの仕事ぶりが描写されます。
リスナーのエドウィンの告白を聞き流すジャック。
高級バー バビッツのこと。
無責任にエドウィンをたき付けるジャックです。
リムジンのジャック。回りは黄色いタクシーだらけ。
高級アパートのジャック。絵を描いてるのは恋人?
TVで臨時ニュースです。
バビッツ。エドウィン。ショットガン。ジャックが原因で大事件となってしまいます。
これでカネを地位も失うジャック。
3年後・・・
レンタルビデオ屋のジャック。やる気が全くないジャックです。
マーセデス・ルール扮するレンタルビデオ屋オーナーのアンが登場。
階上のアパートにて。
TVを見ているジャック。
出かけます。雨の夜です。
ロビン・ウィリアムズ扮するホームレスのパリーが登場。
ニーチェの人間は2種類の言葉が引用されています。
男の子にピノキオの人形を貰うジャック。
川べりで自殺の支度をするジャック。
足に重りを付けています。そんなとこをヤンキー2人に襲われます。
ホームレス襲撃が日課らしい。ヤンキー(アメリカ人)のヤンキー(ツッパリ)というもの何となくおかしな言い方でが、このような言い方しかいないような。
ガソリンをかけられて危ないとこのジャックを助けるパリーとその一行のホームレス達。危ういとこでジャックは助かります。
成り行きでホームレス達と一緒のジャックです。
アクシデントで慌てているだけですが結果的に腕が燃える芸?をして、これが受けてるジャックです。
ホームレス達は「N.Y.の6月が大好き」、と歌っています。いい歌です。
パリーの住み処で目を覚ますジャック。
妖精とか、手製のFORD F1の剣。
まだピノキオの人形を持っているジャック。パリーにプレゼントします。
1年前の話しをするパリー。聖杯を捜し出してくれ。
ジャックのことを知っているようなパリーです。
外に出ようとするジャック。ここの管理人に見つかります。
パリーのことを話す黒人の管理人。
自宅です。
帰宅するジャック。心配していたアン。
男と女談義となるアン。
ここから盛り上がってセックスへと。
シーンが飛んで、パリーを訪ね歩くジャック。
まずパリーの住み処へ。管理人の話を詳しく聞きます。パリーは元大学教授のヘンリー・セイガン。
自宅です。
3年前のスクラップ記事を読んでるジャック。
ホームレスのたまり場へ行くジャック。パリーはいない。
街中へジャック。パリーはいました。
パリーはお目当ての女性を尾行しているとこらしい。
ビルからアマンダ・プラマー扮するあまり冴えないリディアが出てきます。
尾行するパリー。成り行きで付いていくジャック。
パリーに70ドル押し付けるジャック。
カネではないと富豪カーマイケルの屋敷に行くパリー。ここには伝説の聖杯があるとのことです。
ジャックがパリーの3年前のことを話すと幻を見るパリー。
怪物の赤い騎士が出現しているようです。これを追うパリー。成り行きで一緒に追うジャック。
セントラル・パーク内を移動しているようです。
赤い騎士はいなくなりますが、今度は大騒ぎをしているゲイで元シンガーのホームレスがいます。これを助けるパリー。
病院に連れて行きます。付添のジャックです。
セントラル駅にて。
リディアを待っているパリー。ジャックもいます。
ホームレスのボブと話しをしているジャック。
PM05:00
リディアが来ました。そんな中でダンスの群舞となります。これはいいシーンです。好きだな。
自宅にて。
口論をしているアンですが、肝心のまだジャックがまだいない。
どうやら口論のリハーサルのようです。面白い。
セントラル・パークにて。夜です。
全裸となるパリー。まだつき合っているジャック。
フィッシャー・キングの話をするパリー。聖杯のこと。
また赤い騎士が出ています。
デートの準備をしているジャック。
自宅でリディアに電話をしようとしてアンに誤解されます。
リディアに電話します。怪しげな電話セールスみたいで上手くいかず。
次はホームレスの元シンガーを送り込みます。
アンの務める会社に乗り込んで歌を披露するホームレスの元シンガー。これは見事なミュージカルになっています。こういうのは好きだな。
ところでビデオをVCRと言っています。
レンタルビデオ屋です。
店員のパリー。リディアがやって来ます。
結局マニキュアがいいリディアです。40ドル、今夜で話しがつきます。
夜、レンタルビデオ屋階上のアパートにて。
リディアがやって来ます。
その一方パリーにデートにレクチャーをしているジャックです。
無理やりダブル・デートとなります。
散歩して会話から中華で食事となります。
ワイプでシーン転換しています。
缶コーラをストローで飲む人がいます。これはリディアのようです。
帰宅となります。
ジャックとアンは2人を面白がって盛り上がる。
いい雰囲気なパリーとリディア。
デートしてセックスして電話番号を交換してそれっきり。これではお金を貰った方がいいのかも。これはリディアのセリフから連想したこと。
別れたとこでまた赤い騎士を見るパリー。
追われるパリー。
またヤンキー2人に遭遇するパリー。今度はやられます。
自宅にて。
仕事に戻るらしいジャック。やる気満々です。
で、アンと別れ話となるとこで電話です。
病院へ急行するジャックとアン。
パリーは重傷、精神的ショックもあります。
DJのジャック。仕事に復帰しているらしい。
パリーの住み処へジャック。
聖杯のこと。
病院へジャック。
昏睡状態のパリー相手に聖杯を取りに行くことなんて俺はやらないと断言しているジャックです。
で、聖杯を盗みにカーマイケルの屋敷に忍び込むジャックです。
やらないと言いながら次のシーンではそのことをやっているロマンティック・コメディのルーティンな設定のバリエーションなのかも。
高いとこによじ登って屋敷内に侵入します。入ったとこショットガンの幻を見るジャック。
聖杯を見つけるジャック。これはごく普通のカップでした。
この屋敷の主人らしい老人が椅子にもたれて昏倒しています。アラームを鳴らして屋敷外に逃げるジャックです。これは結局老人を助けたことになります。
病院へジャック。
昏睡状態のパリーにごく普通のカップを渡します。
これですぐに復帰のバリーです。
レンタルビデオ屋にて。
アンのとこに戻るジャックです。ハッピーエンドではないですか。まあいいけど。
セントラル・パークにて。夜です。
全裸のパリーとジャック。ゲイネタではありません。
エンドとなります。
最初は半信半疑でどんな具合かなと見てて、私の映画の出来判定7min.法ではそんなに悪くはなかった。それでどうなると見てたらこれが引っ張らました。
どんな話しかと思ったら割とシンプルな自己回復物でした。
そんなわけで風変わりな自己回復ドラマのよい作品でした。これは傑作です。
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昨日のステイヤーズSで、トウカイトリックが負けて、未だにショックです。{/kaeru_shock1/}
そんな訳でステイヤーズSが終わった後に、テリー・ギリアム監督(下の画像)のブラザーズ・グリム(一番上の画像)を観ました{/face_yoka/}
彼の作品はそんなに観ていないのですが、未来世紀ブラジルと12モンキーズとフィッシャー・キングは観ています。
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こんにちは。テリー・ギリアム監督のブラザーズ・グリムのトラックバックをさせてもらいました。流石は映像の魔術師テリー・ギリアム監督ですね。
またロイ・フェイスさんは童話はよまれますか?グリム童話が主になっていますが、色々な場面で童話の場面を入れているので、童話好きには、楽しい作品だと思います。
でも、童話を読まない人もテリー・ギリアムの世界を堪能できる作品です。
投稿: ディープインパクト | 2007.12.02 12:23