『4thフロアー』(1999年)
この作品はジョシュ・クラウスナー監督、ジュリエット・ルイス主演のアパート・サスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1999年 ボアズ・デビッドソン・プロ/ミレニアム・フィルムズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆90分
原題◆The 4th Floor
プロット◆階下の住人に悩まされる話しのようです。
音楽◆ブライアン・タイラー
スカイパーフェクTV312CSN1ムービーチャンネルにて。画質はよいです。
キャスト
ジュリエット・ルイス→ヒロインのジェーン
ウイリアム・ハート→TV天気予報士グレッグ
オースティン・ペンドルトン→3Fのコリンズ
シェリー・デュバル→1Fのマーサ・スチュアート
アーチー・ラング→怪しい管理人の甥ジェリー
トービン・ベル→謎の錠前屋
ロバート・コスタンゾ→害虫駆除屋
ジョシュ・クラウスナー監督の演出はまあよいと思います。
全体的にフェイク描写のマイナスさはジュリエット・ルイスの熱演でごまかしていました。
階段から転落して死んだ伯母が住んでいた月400ドルのアパートに引っ越してくるジェーン。そのアパートの構成は、
5Fがヒロインのジェーン
4Fが謎のアリス
3Fが人のよさそうな初老の男コリンズ
2Fが年老いたブライアント夫婦
1Fが有名人と同名の中年女性マーサ・スチュアート
地下には怪しい管理人の甥ジェリーがいます。
アパートのドアの覗き穴のクローズアップショットが何故か『2001年宇宙の旅』(1968年)のHALのカメラレンズような感じになっていました。これはそのまんまではない、よいバリエーションになっていました。
カギ穴に何か詰め込まれて錠前屋を読んだら、これがとても怪しいトービン・ベルでそれからどうなるとなります。
そんな感じでヒロイン以外は全員怪しいという感じで話しは進行します。
この展開で真犯人が割れたらガッカリする?
意を決して4Fに忍び込むとそこは色々と証拠がそろっていることになっています。
謎の配達物が届きます。棺桶くらいの大きさの段ボール箱。中には手紙と写真が入っているだけ。この後にガス中毒死にされかかります。
あまりこういうことが続くとギャグになりかかりますがその辺もジュリエット・ルイスの熱演でごまかしていました。
そんなこんなでトービン・ベルは悪くなかったりします。そして覗きをして絵を描くのが趣味だとわかります。この絵で落ちがついていました。
ジュリエット・ルイスが演じるヒロインのジェーンはTV局のOLかと思ったらインテリア・デザイナーとのこと。
ファッションがなんというか体にフィットしたものばかりでした。ニッブルがクッキリのタンクトップが素敵。その他でもノーブラ全開で見せてくれました。おでこがかわいい。
ボアズ・デビッドソンは1980年代にお気楽セックス物のボーキーズ・シリーズで1発当てた人だと記憶しています。だから意味もなく色っぽいシーンが多いのか。なるほど。
5Fの窓からは向かいのアパートがよく見えてまるっきり『裏窓』(1954年)で低い階に住んでいるトービン・ベルは出てるだけで怪しいのにフェイク描写がたっぷりでとても怪しくなっています。
このキャスティングだとどなたも犯人役が出来ます。それに伏線がいいかげんなこともあってどうやっても犯人の予測は不可能です。まあいいけど。
私は正義の味方しか演じませんという人ではないのでウイリアム・ハートだって犯人かもしれないとなります。TVのお天気キャスターというキャラが全く生かされていませんでした。これは目くらましのレッドへリングのつもりなのかも。
マーサ・スチュアートを演じるシェリー・デュバルはふっくらとして若作りで『シャイニング』(80年)に出ていた時より若く見えたりします。
トービン・ベルは悪役専門の俳優さんです。サスペンス・アクションの『ザ・シークレット・サービス』(1993年)のプロローグに捕まる役で出ていました。意外と印象に残っていたりします。
他にはリース・ウィザースプーンとポール・ラッドが主演のロマンティック・コメディ『恋のから騒ぎ』(1998年)でも殺人鬼役で少し出ていました。
オースティン・ペンドルトンはコメディの『Mr.ダマー 2 1/2』(1997年)に裁判官役で出ていました。どこかで聞いたような名前だと思っていました。
途中はオカルト物と思い込んで見ていたら、実は普通の謎とき物でした。
何で13階ではなく日本式に4階なのかと思っていました。そんなわけでジュリエット・ルイスがきれいに撮れてるまあまあな作品でした。
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