『ブリット』(1968年)
この作品はピーター・イエーツ監督、スティーブ・マックィーン主演の元祖カーアクションのようです。とはいってもカーアクションは映画の1部で全体的には刑事ドラマのようになっています。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1968年 ソーラー・プロ/セブンアーツ/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆114分
原題◆Bullitt
プロット◆たちの悪い証人を追う話しのようです。
音楽◆ラロ・シフリン
ワーナー発売のDVDにて。
画質はまあまあ。こんなものかな。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下左右黒味なし。フルスクリーン。
音声はドルビーデジタル 2.0ch
キャスト
スティーブ・マックィーン→フランク・ブリット警部補
ジャクリーン・ビセット→ブリットの恋人キャシー
サイモン・オークランド→ブリットの上司サム・ベネット
ロバート・デュバル→証人のタクシードライバー
ドン・ゴードン→ブリットの相棒デルゲティ刑事
カール・レインデル→若いスタントン刑事
パット・リネラ→証人のシカゴのジョニー・ロス
ロバート・ボーン→有力者のチャマース
ポール・ゲンジ→白髪の殺し屋、ショットガンを使用。アイスピックも。
ビル・ヒックマン→殺し屋の運転専門の相棒
ノーマン・フェル→どこかで見た顔のベイカー署長
この作品はスティーブ・マックィーンのカーアクションで有名なので見ました。
ピーター・イエーツ監督の演出はまあよいと思います
何かのんびりした感じもしますが淡々としてるともいえる演出です。
電話を借りるシーンは時代を感じさせます。携帯電話がない時代でした。
この作品で有名なカーチェイスのシーンですが、現在のメジャー作品のカーアクションの物量には全くおよびません。それでもなかなかの出来になっています。1968年にこんなカーチェイスをいきなり見せられたらビックリしたでしょう。
クルマは・・・
OHVの大排気量V8エンジンの音がいい。これがアメ車のいいところです。
1968年型マスタング・ファストバック390GT
1968年型ダッジ・チャージャーR/T
1965年型ポルシェ356カブリオレ←これはドイツのクルマです。水平対向4気筒エンジン。エンジン音は冴えない。
空港のシーンになると今は亡きパンナムの名が大きく出ていました。
パンナムは映画にだけはよく出ていたようです。同じく映画にだけはよく出てくるパソコンのアップルは危うくパンナムと同じ運命になるとこでした。少し前までは、あの映画にだけはよく出ていて実際には見たこともないパソコンは今は亡きアップル・・・となるとこでした。
私はあまりファッションがカッコよく見えない1960~1970年代でもカッコいい人を尊敬します。スティーブ・マックィーンはカッコいいです。
クルマを縦列駐車するとこをスティーブ・マックィーンが実際にやっていました。クルマはグリーンの1968年型マスタング・ファストバック390GT。
ジャクリーン・ビセットはきれいに撮れてました。
ですが別になんてことのないキャラでした。いるだけといった感じ。黄色のワンピースで登場してクルマは黄色のポルシェ356でした。黄色がイメージカラーなようです。
ロバート・ボーンは嫌みなキャラを熱演していますがスティーブ・マックィーンと一緒に映るとどうも軽くて薄い感じです。
TV俳優ロバート・ボーンの限界かと思ったがスティーブ・マックィーンだってTV出身でした。どうしてこうなってしまったのでしょう。元からのスター性の差ですか。
サイモン・オークランドは『サイコ』(1960年)のラストの状況説明役が1番有名でしょう。
TVシリーズの『事件記者コルチャック』のダーレン・マクギャビンのうるさい上司でもお馴染です。
ここではブリットの上司でした。で、「かばってやる」と字幕では出ていますが英語ではBackupと言ってました。英語の方がニュアンスとしてといいと思えます。日本語と英語では随分ニュアンスが違います。
タクシードライバーを演じるロバート・デュバルは昔から老けてます。現在とあまり変わっていないような感じ。
重要な証拠となる写真は電送されてきます。
電話の受話器にカプラーを介してその機械につなげてました。電話を使って写真を送るシステムのようです。当時の最新の機械ということのようです。
タイトル。
文字を使ってフェイドしていきます。凝ったタイトルデザインです。素晴らしい。
ジョー・ロス、ピート・ロスの事務所に男達が押し掛けてきます。
隠れていたジョニー・ロスと撃ち合いとなります。
ジョニー・ロスは逃走する。場所はシカゴでした。
押し掛けてきたうちの1人ピートが電話しています。ジョニー・ロスは逃げた。
S.F.にて。
俯瞰からタクシーで男がホテルに入る。
男はジョニー・ロスと名乗る。手紙は来ていない。
S.F.なのでちゃんと名物の市電のベルの音が入ります。
タクシーの運転手はロバート・デュバルです。
ブリットのアパートです。
寝ているスティーブ・マックィーン扮するフランク・ブリット警部補。
ドン・ゴードン扮する相棒デルゲティ刑事がやって来ます。
クルマで有力者チャマースのパーティへとフランク・ブリット警部補。
ロバート・ボーン扮する有力者のチャマースが登場。
証人ジョニー・ロスの保護を依頼されます。
ダニエルス・ホテルにて。634号室。
フランク・ブリット警部補。デルゲティ刑事。カール・レインデル扮する若いスタントン刑事。
証人ジョニー・ロスがいます。
ジャクリーン・ビセット扮する恋人キャシーの仕事場のフランク・ブリット警部補。
黄色いミニワンピース姿のキャシー。仕事は噴水のデザインなのか?
レストランのフランク・ブリット警部補。
ホテルに電話しています。次はスタントン刑事の担当です。
このレストランは生演奏付きです。日本だったJASRACの取り立てで支払いが大変でしょう。
キャシーと食事のフランク・ブリット警部補です。
ダニエルス・ホテルにて。634号室。
男2人の来客です。
指示を聞こうとフランク・ブリット警部補に電話するスタントン刑事。
ドアのチェーンを外すジョニー・ロス。殺し屋2人がいます。
いきなりショットガンを撃つ白髪の殺し屋。黒縁メガネの男もいる。
脚を撃たれるスタントン刑事。頭を撃たれるジョニー・ロス。
当時としては強烈なアクションとなっています。
ショットガンの殺し屋は結構凄い。
ホテルにて。殺し屋はショットガンで2発撃ち終わったら2つに分解してそれぞれコートの左右内ポケットに入れてズラかっています。
現場の後始末となります。
グリーンの1968年型フォード・マスタング・ファストバック390GTでフランク・ブリット警部補が来ます。
ジョニー・ロスを乗せた救急車を殺し屋2人のクルマ 黒の1968年型クライスラー・ダッジ・チャージャーR/Tが尾行しています。
重傷のスタントン刑事も救急車で運ばれます。救急車に同乗するフランク・ブリット警部補。事情を聞きます。
ウィンチェスターのポンプアクションのショットガン。
チェーンを外したのはジョニー・ロス、等々の証言。
病院です。
治療中のスタントン刑事とジョニー・ロス。
スタントン刑事夫人もいます。
サイモン・オークランド扮するブリットの上司サム・ベネットがやって来ます。
フランク・ブリット警部補と話し込みます。
上司サム・ベネットは「好きにやれ」とか、「かばってやる」とか言ってます。
有力者チャマースが来ます。
フランク・ブリット警部補を非難してます。
「さらし者にしてやる」なんて言ってる。
黒人の医者は交替させろとやってる有力者チャマース。いつものことだといった感じの黒人の医者の反応が何となく凄い。
今度は殺し屋2人がやって来ます。
面会を装って聞いてる白髪の殺し屋。アイスピックを隠し持つ。千枚通しではないと思う。
内線でこの面会のことを知るフランク・ブリット警部補。警戒態勢となります。
ナースに見つかって逃げる白髪の殺し屋。
追うフランク・ブリット警部補ですが結局逃げられます。
容体が悪化して死に至るジョニー・ロス。
これを内密にしようとするフランク・ブリット警部補。
45分ぐらい経って、証人の死体を救急車でモルグに運んでるシーンになっています。
このへんでき感想ですが正直言って面白い。地味な刑事ドラマだけど面白い。
S.F.の坂を下るグリーンの1968年型フォード・マスタング・ファストバック390GT。
バックで縦列駐車するとこを見せてくれます。ドアロックもしてる。
まだカーアクションではありません。
食料を買うフランク・ブリット警部補。アパートへ帰ります。
ブリットのアパート前に縦列駐車するマスタングの後ろにはニッサン・フェアレディSR311が駐車しています。多分そうだと思う。
→ 1961 Austin Healey 3000 MkII でした、調べたら違っていました。ニッサン・フェアレディSR311はこれのコピーだったようです。
アパート前には古いクルマが駐車してます。何だろう?、黒いセダン。
→ 1938 Packard Eight Touring Sedan [1601]
病院です。
チャマースがやって来ます。いなくなった証人ジョニー・ロスはどこだと大騒ぎになります。
フランク・ブリット警部補に電話しています。
ノーマン・フェル扮するベイカー署長はどこかで見たような顔。→『殺人者たち』(1964年)にリー・マービンにサウナで締められる役で出てました。
フランク・ブリット警部補のアパートにて。
青いシャツのみのキャシーがいます。これはいいな。
ダニエルス・ホテルにて。634号室。
ここを調べるフランク・ブリット警部補。
ロビーではフロントの男を尋問します。
マスタング・ファストバック390GTで移動のフランク・ブリット警部補。
サンシャイン・タクシーをあたります。
ロバート・デュバル扮する運転手のタクシーで移動しながら話しを聞いてるフランク・ブリット警部補です。
ジョニー・ロスと同じ道を辿ります。
近くには殺し屋2人のダッジ・チャージャーR/Tがいます。
日曜の教会にて。
上司サム・ベネットと家族が来ています。
そんなとこにチャマースが来て圧力をかけています。こまめな人だ。
エンリコの店に入るフランク・ブリット警部補。
情報屋エディと会います。シンジケートから200万ドルを持ち逃げしたジョニー・ロスの名前が出てきます。
65分あたりからカーアクションが始まりつつあります。
いきなりスタートはしない。
タクシーを降りるフランク・ブリット警部補。
マスタング・ファストバック390GTに乗ります。これを尾行するダッジ・チャージャーR/T。
ここで裏をかいて逆にダッジ・チャージャーR/Tの後に付くマスタング・ファストバック390GT。
68分あたりでダッジ・チャージャーはシートベルトを締めています。
信号待ちでシートベルトを締めるダッジ・チャージャーR/Tを運転している黒縁メガネの男ですが実際のスタント・ドライバー ビル・ヒックマンだそうです。道理で他のシーンでセリフやアクションがないわけです。
ここで青信号いきなり左折フル加速で逃げにかかるダッジ・チャージャーR/T。
カーアクションスタートです。
追うマスタング・ファストバック390GT。ホイールスピンがいい感じ。
S.F.名物の坂を越えるたびにジャンプしている2台です。
急スピードで曲がり切れずに接触しています。まだカーアクションを撮るのに慣れていないようです。これはプラスになっていて何となく凄い感じがします。
郊外に出たとこでバイクが転倒します。→ 1968 BSA Lightning [A65L]
白髪の男がショットガンでマスタング・ファストバック390GTに狙って撃ちます。
GSに突っ込むダッジ・チャージャーR/T。クラッシュ炎上となります。
このカーチェイスのシーンは結構長めでセリフは全く無しでやっています。そんなわけで伝説になるとよくわかるカーアクションのシーンとなっています。
これでこの作品でのカーアクションは終了で、もうありません。
警察にて。
このカーチェイスの後始末の報告となるフランク・ブリット警部補。
上司サム・ベネットから説教されます。
ベイカー署長からも説教があります。
結局今日は日曜、月曜まで何とかしろとなります。結構いい上司です。
黄色の1965年型ポルシェ356カブリオレが登場。
運転しているキャシー。クルマがないフランク・ブリット警部補が助手席に乗っています。
ジョニー・ロスが長距離電話していたホテルに入ります。
Tホテル、114号室。
クルマで待ってるキャシー。近くにジョニー・ロスがいます。
サイレンを鳴らしてパトカーが急行してきます。心配して見に行くキャシー。
114号室では女が絞殺されていました。
帰りの途中でポルシェを降りて話し込むキャシーとフランク・ブリット警部補。
要するに「アンタは普通じゃない」と言われてるフランク・ブリット警部補です。
黄色いポルシェ356でデートかと思ったらクルマがないので足代わりに使われただけだったわけです。
お楽しみでホテルに行ったら殺人現場ではさすがにあとで文句が出ます。
仕事で殺された男が長距離電話したホテルに移動しただけだった。そりゃ文句が出ます。
警察にて。
ジョニー・ロスの検死です。
聞いてるフランク・ブリット警部補。チャマースがやって来ます。
シカゴから電送される写真を待つフランク・ブリット警部補他数名。
殺された女の写真。
カプラーを使用したダイヤルアップ接続です。インターネットはまだありません。
勢ぞろいして送られてくる写真を待ちます。
電送写真から替え玉の人相と本名がわかります。
アルバート・レニック。シカゴの中古車販売のセールスマン。
どうやらジョニー・ロスは自分そっくりの替え玉を雇って送り込んだようです。Tホテルで殺されたのはレニック夫人らしい。
このホテルに本物のロスが隠れていたわけか?、女は替え玉の女房だったようです。
足がつくから女は最初から殺すつもりだったのでしょう。
女はシモンズという名前で泊まっていた。
ホテルから空港に送られた荷物を調べます。
殺された女の荷物を調べるフランク・ブリット警部補とデルゲティ刑事。
ドロシー・レニックの名前。男物の荷物も一緒。
Tホテルでの女の名前はシモンズ。
荷物はシカゴの物があります。旅行案内。男物の服。アルバート・レニックの小切手。同じくドロシー・レニックの小切手。
2人で高飛びするつもりだったらしい。パスポートはない。
アルバート・レニックが証人ロスのカネだ雇われた替え玉なんです。
本物のロスがアルバート・レニックになりすまして旅客機で高飛びするわけです。
レニック夫妻とはいうはホントらしい。両方とも殺されたけど。
ホシが割れてフランク・ブリット警部補とデルゲティ刑事は空港に向かいます。
何だか本格的推理小説のような展開になっています。
だから何回も見ないと話しがよくわからないんです。
そんな感じで普通のカーアクションではないのです。
空港です。
空港に来てからが長いんです。必要な長さですけど。見れば見るほど面白い作品です。
ゲートで張り込むフランク・ブリット警部補とデルゲティ刑事。
ジョニー・ロスはいない。
19:00発ローマ行きのチケットを持っていたいたのでそこを張っていたがいない。
で、途中で18:55発ロンドン行きの便に気がついてそっちを行きます。
旅客機ですが今は亡きパンナムが出ています。映画にはよく出ていました。
旅客機の階段のタラップはもうない。全部直接通路が接するようになっています。
サンフランシスコの空港ですがこの時期ももうそうなってる。
そんなとこにまたチャマースがやって来ます。
証人ジョニー・ロスにこだわっています。
引っ込んでろとフランク・ブリット警部補。
ジョニー・ロスの乗ったロンドン行きボーイング707ですがゲートに戻されます。
戻ったボーイング707から降りる乗客達。
これを張っているフランク・ブリット警部補とデルゲティ刑事。
ジョニー・ロスはいない。
飛行機内に入るフランク・ブリット警部補。
ジョニー・ロスがいました。
機外に飛び降りるジョニー・ロス。追うフランク・ブリット警部補。
滑走路場にて。
少し離れたとこからフランク・ブリット警部補を撃つジョニー・ロス。
追うフランク・ブリット警部補ですが滑走路を移動しているジェット機の下を体を伏せてやり過ごしていたりします。これをスティーブ・マックィーンはスタント無しでやっています。無茶しています。
空港ロビーへ逃げ込むジョニー・ロス。
人が一杯のロビーです。ジョニー・ロスを捜すフランク・ブリット警部補。
で、ジョニー・ロスを仕留めるフランク・ブリット警部補。
引き上げるチャマース。結局チャマースはジョニー・ロスの横領とは関係なく、自分に関する証人としてのジョニー・ロスに執着していたようです。
エピローグ。
アパートに徒歩で帰宅するフランク・ブリット警部補。
黄色いポルシェが止まっていて部屋ではキャシーが寝ています。
洗面所で一息いれるフランク・ブリット警部補。
エンドとなります。
何回か見てようやく話しがわかりました。
横領したジョニー・ロスが替え玉を雇って送り込んだようです。自分は替え玉のパスポートで高飛びしようとするわけです。
そんなわけでスティーブ・マックィーンはカッコいいし、カーアクションは素晴らしい、よい作品でした。
でもカーアクションは1シークエンスのみです。カーアクションが多ければいいんだろうで、カーアクションのインフレ状態な今どきの作品とは違うのです。
他のカーアクションで、
イタリアのミラノを舞台に英国車ミニが主役の犯罪コメディ『ミニミニ大作戦』1969年版もお勧めです。普通のクルマとしてルパン三世の愛車フィアット500がたくさん出ています。
ダッジ・チャレンジャーがひたすら走る『バニシング・ポイント』1971年版
スタントドライバーが『バニシング・ポイント』1971年版と同じ人が担当しているのでカーアクションが何となく似ている『ゲッタウェイ』(72年)
本編はイマイチですが色々なクルマが走ってる『激走!5000キロ』(76年)
オカルト・カーアクションの『ザ・カー』(77年)
バイクはカワサキZ1000でクルマはOHV V8エンジンの『マッドマックス』(79年)
赤いBMWが走りまくる『ザ・チェイス』(94年)
無難なリメイクになっている『バニシング・ポイント』1996年版
スピードは文句ないけどエンジン音が物足りない『RONIN』(98年)
1950年代のキャデラックが出てる不条理ホラー『ジーパーズ・クリーパーズ』(2001年)
プリマス・バラクーダとキャデラック・エルドラドが対決する『ハイウェイマン』(2003年)
日本の新しめのクルマが走りまくる『ワイルド・スピードX2』(2003年)
会話シーンの合間にクルマが走る『デス・プルーフ』(2007年)
TVシリーズ『マッハGoGoGo』(1967年)の映画版にしては微妙な出来で、カーアクションとしても微妙な『スピード・レーサー』(2008年)
等々の感想があります。
カーアクションが入った風変わりフィルム・ノワールの『ドライヴ』(2011年)
等々の感想があります。
ところで多くのカーアクションを見ていたらOHV V8エンジンはアメリカ人の魂なのではと思えてきます。
マジでそのように思えます。
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この映画は以前テレビで観て印象が強かったので、最近BSで放映したものを録画して再見しました。
記憶にたがわぬ名作で堪能しました。
ただ、本物のジョニー・ロスと、替え玉にされて冒頭に殺されたアルバート・レニックが同一人に見えて訳がわからなかったが、ロイさんの解説文に「ロスが自分によく似た男を替え玉に雇った」とあったので疑問が氷解しました。 この二人は見分けがつかないが、同じ俳優が二役をしているのでしょうか。
随分昔の制作なので時代の相違を感じる面があるとはいえ全編緊迫感に満ちており、名作は時代を超越する典型だと思います。
映画史上に名高いカーチェイスは、ご指摘のように最近の物量戦術と違ってシンプルですが、撮影技法に頼らない本物の迫力がすごく、手に汗にぎります。 この場面のダッジの運転手が、中年の頃のショーン・コネリーに似ていますが、ロイさん解説によればまったくの別人なんですね。
終盤、空港ロビーでブリットがロスを射殺したシーンで、ロスが倒れた後も気迫をこめて暫く拳銃を構えていた場面は、あたかも剣道の残心のようで、細かい場面もおろそかにしないマックイーンの役者魂に触れたようで感動的でした。
マックイーンの作品の中で「ゲッタ・ウェイ」と並ぶ代表作のひとつだと思います。
投稿: ナカムラ ヨシカズ | 2010.07.12 20:34
ナカムラ ヨシカズさん、コメントありがとうございます。
『ブリット』はいいですね。そういえばスティーブ・マックィーンが刑事役をやったのは、この作品だけだそうで貴重です。
クルマといえばこの作品のマスタングも有名でアイコンになっているらしいです。映画というのは他の分野にも影響を与えているとよくわかります。
あとはやっぱり替え玉のとこがよくわからんのがマイナスポイントになりますが名作なのは間違いはないと思います。
投稿: ロイ・フェイス | 2010.07.13 20:09