『バーチュオシティ』(1995年)
この作品はブレット・レオナード監督、デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ主演のバーチャル物アクションです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1995年 パラマウント アメリカ作品
原題◆Virtuosity
プロット 実体化した殺人鬼の集合体シド6.7を相手に苦戦する話のようです。
スカイパーフェクTV313にて。画質はまあまあ。
音楽 クリストファー・ヤング
キャスト
デンゼル・ワシントン→元警官パーカー・バーンズ
ラッセル・クロウ→殺人鬼の集合体シド6.7
ケリー・リンチ→犯罪心理学者マディソン・カーター
ウィリアム・フォーサイス→パーカー・バーンズの元上司コーコラン
ルイーズ・フレッチャー→マディソン・カーターの上司エリザベス・ディーン
ハイジ・シャンツ→シーラ3.2
ウィリアム・フィクトナー→Wallace
ケビン・J・オコーナー→Clyde Reilly
トレーシー・ローズ→Media Zone Singer
後から調べると結構知っている俳優さんが出ていました。気がつかなかった。
ブレット・レオナード監督の演出はよいと思います。『ハイダウェイ』(95年)の監督とは知らずに見てました。そういえば似た設定です。
プロローグで妙な日本描写がありました。ミニの着物とは珍妙です。相変わらずのハリウッド・スタイルです。
研究室内の巨大ディスプレイは小さな画面を6面つなぎあわせて巨大にしていました。何か安っぽい感じがしますけど。
全体的に低予算な感じがします。セットに金がかけられないのは見てすぐわかる感じです。デンゼル・ワシントンのギャラだけで製作費が尽きてしまったのかも。
主役デンゼル・ワシントンと悪役ラッセル・クロウをカットバックで描いています。このへんもごく普通の対決物と思えます。
デンゼル・ワシントンと因縁があった人格も入ってる悪役なので初対面なのに「またお前か」と言ってます。このシド6.7のセリフはいい感じです。
殺人鬼の集合体ということでシド6.7はもっとぶっ飛んでいると思ったら案外まともに悪役してました。何だか物足りない。
シド6.7の手や足が千切れてるとこの描写等は『AKIRA』(88年)の引用が多いように思えます。でもよいポイントが凝ってる作画しかない『AKIRA』の引用とは志しが低いと思われます。ここは原作の『AKIRA』からだと好意的に解釈しましょう。
ディスコにて人間オーケストラの描写は間延びしてたような。アイデア倒れか。
重要な部品?のコアがシド6.7のどこにあるか最初に描写しとかなくていいのかと思っていましたが、デンゼル・ワシントンがラストを決めるために取っておいてようです。
で、最初からコアを撃ち抜いてしまえば簡単なのではと思って見てました。余計なことを考えて損をしました。
シド6.7を引っ掛ける繰り返しのシーンがありました。
ここはもっと上手く出来たような。編集を間違えたのかと思えてしまうがペケです。私まで引っ掛けてどうする?
爆発させないようにどちらにつなげばいいのかの爆弾サスペンスがありました。線を切るのではないとこが目新しい。
デンゼル・ワシントンは、このような陥れられるキャラが好きなようです。
本人に何かトラウマでもあるのではと思えるほど他の作品と同じようなキャラとなっています。それでも説得力があるのはスターの強みです。
私はスパイク・リーの作品に出るより、この手の作品に出るほうがいいと思えます。
まだスターではない頃のラッセル・クローは悪役の殺人鬼の集合体シド6.7を無難に演じています。
素っ裸で登場、エネルギー源はガラスです。エネルギーが少なくなるとガラスをバリバリと食べていました。面白い。
もしかしてこの作品はラッセル・クローの過去の汚点か?
ケリー・リンチは少女マンガみたいなヘアスタイルです。グリーンのスーツで登場。同じグリーンでもスカートからパンツになるとアクションに入るのかなと予想できます。そのうちグレイのパンツスーツになる。
ウィリアム・フォーサイスはデンゼル・ワシントンのために暴れて、いいとこを見せてくれます。
『アウト・フォー・ジャスティス』(91年)でやたらと凶暴な男でしたがクライマックスではスティーブン・セガールにやられっぱなしだったのを記憶しています。
そんなわけでごく普通な近未来物な作品でした。
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