『ハード・キャンディ』(1999年)
この作品はダレン・スタイン監督、ローズ・マッゴーワン、レベッカ・ゲイハート主演の少し風変わりな学園殺人サスペンスのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1999年 Crossroads Films/Kramer-Tornell Productions/トライスター アメリカ作品
ランニング・タイム◆88分
原題◆Jawbreaker
プロット◆殺人騒動から色々とある話しのようです。
音楽◆スティーブン・エデルマン
◆スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。
ソニー・ピクチャーズ発売のDVDにて。◆画質はよいです。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはワイド。上下左右黒味なしのフルスクリーン。
キャスト
ローズ・マッゴーワン→主犯のコートニー
レベッカ・ゲイハート→転向したジュリー
ジュリー・ベンツ→腰ぎんちゃくのマーシー
シャーロット・アヤナ→殺されたリズ・パー
ジュディ・グリアー→ファーン・メイヨ/バイオレット
チャド・クリースト→アメ車で演劇部のザック
イーサン・エリクソン→プロムキングのデーン・サンダース
キャロル・ケイン→ミス・シェーン先生
パム・グリアー→ベラ・クルーズ刑事
ウィリアム・カット→リズ・パーのパパ
マリリン・マンソン→いわゆる大人の男のようです。
ダレン・スタイン監督の演出はよいと思います。
どなたかのナレーションで話しは始まります。これはジュディ・グリアー扮するファーン・メイヨでした。
シーン転換には昔懐かしの手法の画面を横切るワイプを多用していました。いい感じ。
学園の女王様グループにて・・・
誕生日祝いのいたずらが過ぎて女王様仲間の1人を殺してしまい、さあどうしましょうと話しは進む。話しにしても演出にしても少しギミックが過ぎるような感じもしました。
クライマックスの殺人の犯人がバレてからエンドまでが少し長いような。ここは『キャリー』(76年)並み。
レーガン・ハイスクール(どんな高校なんだ。右翼高校か。)の女王様が4人並んでのスローモーションのショット。サム・ペキンパー監督の『ワイルドバンチ』(1969年)風になっています。で、そのうちの1人殺してしまったので次のシーンでは1人減って3人になっていたりしてます。
死体を偽装するために家に戻すとこでは時間が立っていたので死斑が出ていたりします。このへんは妙にディテールが凝っています。
偽装現場を目撃したダサい女の子ファーン・メイヨが説得されて女王様になるとこは何故かフランケンシュタインのイメージとなります。で、ダサい女の子ファーン・メイヨから女王様バイオレットとなります。
仲間にしたバイオレットが暴走気味となると手痛いしっぺ返しがあったりします。
女王様でいるためにはどうしたらいいかとローズ・マッゴーワンが講釈しています。
色々と作法があるようです。男は選ばないとなんて言ってるけど実生活ではローズ・マッゴーワンはパンクなマリリン・マンソンとくっついているけど。→これはその後があって2007年現在でとロバート・ロドリゲス監督をモノにしたようです。やりますねローズ・マッゴーワン、後はまだ1本もない映画の代表作を残すだけです。これで代表作1本ぐらいあれば女優として運がいい方になるでしょう。
ローズ・マッゴーワンは主犯でがんばっていますが、レベッカ・ゲイハートの方は殺人というか事故を機会に女王様仲間を抜けてしまいます。後半はこの2人の対決物のようになっています。
レベッカ・ゲイハートは女王様仲間を抜けてからはメイクや服装も女王様ルックから学生風のトラディショナルなルックとなります。これが意外と似合っています。
古いクルマで廃業したドライブインシアターでデートしていました。何となく印象に残るシーンでした。
レベッカ・ゲイハートのグループがクライマックスのプロムパーティで主犯ローズ・マッゴーワンに仕返しをするんだとなり、それならブタの血を袋に入れるのかとかボケをかましたりする。そんなことをしたら『キャリー』(1976年)そのまんまでしょう。
フォクシーのパパは面白くて娘に「昔はよかった、ティファニーのコンサートに行ったではないか」等と言っていました。で、娘は嫌がってます。
懐かしのウィリアム・カットはどこに出てる?→ワンシーンのみでした。やはり『キャリー』組の女優さんと一緒に殺されたリズ・パーの両親役で出ていたようです。
あの妙なメイクのパンク・シンガー、マリリン・マンソンはどこに出てる?→主犯ローズ・マッゴーワンの裏工作で容疑者に仕立て上げられた、いわゆる大人の男のようです。
マリリン・マンソンは何となくニコラス・ケイジに似ているような。パンクではなくて普通にとメイクをすればマリリン・マンソンはニコラス・ケイジそっくりになれる。これは意外でした。このことはどちらのメリットかデメリットになるのか興味深いとこです。マンソンの方にデメリットがあったりして。
前タイトルに流れる歌はたぶんニーナ・ゴードンだと思います。何故かニーナ・ゴードンのCDを買ってるものでここだけはわかりました。
私は音楽についてはクラシックからパンクまで全くわからん。
◆DVDにて。
プロローグ
ナレーションから始ります。誰のナレーション?
廊下を並んで歩くシーンとなっています。
ナレーションですがこれが殺されたリズ・パーだったりします。
いきなり覆面3人組襲われ口の中にハード・キャンディを入れられさるぐつわをされ縛られてクルマのトランクに入れられるリズ・パー。
ハード・キャンディとはでかいアメ玉のことです。こんなものを口に入れられたら後が大変なのです。
駐車場でトランクを開けたらリズ・パーは死んでました。洒落になっていない。
タイトル。
キャストにマリリン・マンソンとちゃんと出ています。
クルマを走らせながらコートニー、ジュリー、マーシーの3人はさてどうしましょうとなっています。
このクルマはなんでしょう?。後タイトルでは協力がフォードになっていたからフォードだとは思うけど。
トランクに死体が入ったまま学校に行ってる3人。
いつものようにするんだと主犯のコートニー。
トイレで相談する3人ですがダサいファーン・メイヨがいました。追い出します。
リズ・パーは何者かに強姦されて殺されたことににしようとするコートニー。
このへんで何故かこの作品にアマンダ・セイフライドが出てるのではと勘違いしていました。
それは『ミーン・ガールズ』(2004年)です。
この作品は『ミーン・ガールズ』といい2本立てになります。2作とも投稿済みでもう遅いけど。
コートニーはリズ・パーが今日はお休みですと偽電話をかけていました。
で、宿題を届けにファーン・メイヨが行くわけです。
シャーウッド先生の先生のクルマがまた古い。車種は何でしょう?
リズ・パーの自宅にて。
3人でリズ・パーの死体をかかえて運び込んでいます。
死斑が出てるリズ・パーの死体。黄色いゴム手袋をして小細工をしているコートニーとマーシー。
ジュリーは後悔しています。リズ・パーの声が録音されているボイスメモ付のフォトフレームをいじってる。
ところでローズ・マッゴーワンは背中にタトゥーを入れています。これは自前か?
宿題を届けに来たファーン・メイヨを説得しているコートニー。
フランケンシュタインやドラキュラのモンタージュが入ってクールに変身するファーン・メイヨです。
学校にて。
ジュリーが消えてファーン・メイヨが加わった3人で廊下を歩く図となっています。
リズ・パーの自宅にて。
両親が帰宅しています。ドアを開けたらもう現場検証となっています。話しが早い。
学校にて。
ジュリーを口封じするコートニー。あんたは共犯だろうというわけです。いわゆる『特急列車から途中下車は出来ない』ということです。
食堂です。
ここはテーブルの席順位置が重要だそうです。厳しい序列があるらしい。
コートニーがファーン・メイヨに食事をしてはいけないとか講釈をしています。
ファーン・メイヨからバイオレットになるんだとコートニー。
ここに体育会系のデーンが話しかけてきます。
パム・グリア扮するベラ・クルーズ刑事が登場。
結局なんてことなのキャラでした。ぜいたくなキャスティングでした。
スクールバスに乗るとこで演劇部のザックに声をかけられるジュリー。
古いオープンカーで送ってもらいます。電話番号を教えてるジュリー。
ジュリーの自宅にて。
ファーン・メイヨに電話しているジュリー。
会話の途中でファーン・メイヨにコートニーから電話がかかってきてスプリット・スクリーンを使っているがすぐに普通になっています。
要するにキャッチホン状態を描写していたようです。
コートニーの自宅にて。
デーンを呼んでアイスキャンディを舐めさせたりしているコートニー。
そんなとこにお巡りがやってきます。
マーシーの自宅にて。
父親との会話がかみ合わないマーシー。
昔見に行ったティファニーのコンサートの話をされて迷惑そうなマーシーです。
ティファニーなんてイケてないからダメらしい。
ブールを見ているジュリー。
泳いでいるのは死んだリズ・パーのようで、これは幻想のようです。
母がやってきます。
ベラ・クルーズ刑事とコートニー。
事情聴取のようです。これが聞かれるのがコートニーとジュリーとマーシー。カットバックしてつながっています。
ハード・キャンディを持っているベラ・クルーズ刑事。そりゃ死体の口の中に入ってたから・・・。
学校にて。
校内放送でリズ・パーの死を伝えています。
悲しみの生徒達の中を1人だけ歩いてるジュリー。目立って映画的に描写となっています。
ベラ・クルーズ刑事とシャーウッド先生。
リズ・パーの病欠の電話連絡は母親はしていない話しが出てます。
ザックは演劇部です。
このザックにバイオレットをくっつけようと画策するコートニー。
ジュリーとザックのデートです。
古いクルマに乗って廃業したドライブインシアターに入ります。
ベラ・クルーズ刑事とバイオレット。
事情聴取です。リズ・パーに親切にされたことを話してるバイオレット。
数学の授業ではリズ・パーの後の席にいた話しをしています。うなじのホクロが5つとか色々・・・、延々と話しをしています。
夢を見ているバイオレット。
悪夢のようです。
コートニーは公衆電話で小細工をしてるのか?
ベラ・クルーズ刑事に連絡しているようです。
ベラ・クルーズ刑事とコートニー。
リズ・パーに関しての喋りまくるコートニー。実はリズ・パーは男好きだった・・・
死体はもう何も言わないことを前提に言いたい放題となっています。
本物を大人の男と一夜限りのセックスをやっていたとか。これはコートニーがやっていたことだったりします。
ザックに接近するバイオレット。
クルマ屋とセックスしてクルマを手に入れるバイオレット。
真っ赤なシボレー・コルベットです。
ドライブインシアターにて。
またクルマで来てるジュリーとザック。
バイオレットの話しをしているザック。成り行きでリズ・パーの真相を話してるジュリー。
これは何とかしないとまずいとなります。
学校へシボレー・コルベットを乗りつける暴走気味のバイオレット。
これを見てトイレに連れ込んで説教するコートニー。
ですが強気のままのバイオレット。説教を聞いてません。
クルマにて。
ジュリーとザックは何とかしようと相談中。
証拠でポラロイドで撮った写真があるはずだと捜します。これが見つからない。
写真は溝に落ちています。ジュリーとザックは気がついてない。
ベラ・クルーズ刑事に会うジュリーとザック。
ですがもう容疑者を逮捕したとなっています。
この容疑者がマリリン・マンソン扮するいわゆる大人の男なのです。
学校中にファーン・メイヨの写真を貼られてしまうシーンとなります。
これでバイオレットは失脚となります。
コルベットから降りたとこでショックで失神するバイオレット。
保健室にて。
失神から回復したバイオレット保健室のはオバサンに「あんたはファーン・メイヨでしょ」と言われてもそうではない否定しています。
廊下に出たとこで他の生徒からバカにされるバイオレット。また失神しています。
失神してるバイオレットにファーン・メイヨの写真をかぶしてる状態。
ジュリーとザックが来て助けます。
ジュリーはコートニーに宣戦布告をしています。
プロムで会いましょうと余裕をカマしてるコートニー。
クルマにて。
ジュリーとザック。後席には元バイオレットのファーン・メイヨ。
ここでプロムで復讐ならブタの血を話しをするファーン・メイヨとなるわけです。『キャリー』(1976年)ネタの面白いギャグです。
プロムパーティにて。
女王様ルックのドレス姿のコートニーがいます。
ジュリーの自宅にて。
ママがリズ・パーの遺品を渡しています。ここにあのボイスメモ機能付フォトフレームがあるわけです。
あの死体を小細工した時に偶然にコートニーの自白が録音されていたというわけです。
プロムパーティにて。
リムジンに乗ってジュリーとザックとファーン・メイヨが入ります。
プロムキングとクイーンの発表となります。
放送室でザックが小細工しています。
クイーン発表の時にコートニーが自白のボイスメモが流れます。これで失脚のコートニー。
すぐに逃げるプロムキングのデーン。しょうもない。
さらし者になるコートニー。記念写真でダメを押すジュリー。
卒業アルバムの写真。
ナレーションが入りエンドとなります。
そんなわけで少しラストでバレてから長いような感じですがブラックな感じに仕上がってるよい作品でした。
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お気に入りの映画です。
ローズ・マッゴーワンのコートニー役は悪女ですが憎めない悪女だと思います。
投稿: 台湾人 | 2010.04.13 23:59
台湾人さん、コメントありがとうございます。
ローズ・マッゴーワンといえば『プラネット・テラー』(2007年)もよかったですね。私はそうではないけど義足マニアの方は必見です。
投稿: ロイ・フェイス | 2010.04.15 21:22
私この映画のファッションや学園の雰囲気が大好きなんです。
マーシーのお父さんもすごく可愛いキャラだと思います。
コートニーの彼氏役のイーサン・エリクソンも大好きです。
バイオレットの前後の変化もすごく面白いと思います。
投稿: 台湾人 | 2010.04.16 01:45