『鬼戦車T-34』(1964年)
この作品はソ連の戦車T-34が暴走する風変わりな戦争映画です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
かなり有名な作品なので見ました。鬼戦車なんてアナクロな邦題も見た理由の1つです。どんなんかなと見たくなります。戦車版『バニシング・ポイント』1971年版みたいなのかなと予想しましたが・・・
1964年 ソ連作品。
原題◆Zhavoronok
パーフェクTV310にて。音楽はがステレオになってるようです。
プロット 戦車を奪って逃げる話しのようです。
キャスティングはよいと思いますが誰が誰だかわからん。
ニキータ・クリーヒン、レエニード・メナケル監督の演出はまあよいと思います。
出だしはさすがモンタージュの国のカット割りでした。凝り過ぎか?
佐藤勝のような音楽でした。
シンプルな設定でソ連が正義でナチスが悪役になってます。
第2次世界大戦にて、ナチス・ドイツの収容所に捕らえられていたソ連軍捕虜達は非武装の戦車T-34が演習用の的にされるのを逆に利用して戦車ごと演習場から脱出する設定になってます。29分経過で暴走開始となります。
逃げた戦車T-34が走る走る。女性捕虜の中を走り抜けます。花の中を走り抜けます。
戦車T-34から降りた捕虜の逃げ回る描写が風変わり。これもモンタージュの国か。
90分に渡り戦車が野放しになってる設定でした。そんなに短いのと思った。
モノホンの戦車T-34が実際に動いてるとこはさすがに迫力がありました。
映画館に突っ込む戦車T-34。映写されてるのはヒトラーのアジ演説でしばしこれを見て、やおら突進してスクリーンを突き破り出ていきます。このシーンが白眉でした。
このように全編に渡り結構ぶっ飛んでました。
しかし戦車T-34は逃げきれずあえなく止められてしまいます。
そしてプロローグの兵士を称えるとこに戻ります。これは少し安易な落ちで無理につなげた感じがします。まあしょうがないと思うけど。
もう少し面白いと思ったんだけど。同じ戦車物で対戦車兵器RPGを担いで戦車を追い回してた『レッドアフガン』(88年)の方が面白いと思います。
でも面白いといったらハリウッド製戦争アクションの『サハラ戦車隊』(43年)が1番面白かったりします。
そんなわけで普通のプロパガンダ戦争映画でした。
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