『タイムマイン』(2002年)
この作品はジョナサン・フレイクス監督、ジェシー・ブラッドフォード、ポーラ・ガルセス主演のSFコメディのようなサスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品はハイライトシーンがよかったので見ました。アメリカではデート・ムービーですが日本ではそうならず不必要な作品でしょう。だから劇場公開ではなくビデオ直行なのかも。
2002年 ニッケルオデオン・ムービーズ/パラマウント アメリカ作品
ランニング・タイム◆94分
原題◆Clockstoppers
プロット◆新製品を巡って追われる話しのようです。
音楽◆ジャムシード・シャリフィ
パラマウント発売のDVDにて。画質は非常によいです。
キャスト
ジェシー・ブラッドフォード→クルマが欲しいザック
ポーラ・ガルセス→留学生のフランチェスカ
ロビン・トーマス→ザックの父ギブズ教授
フレンチ・スチュアート→ドップラー博士
マイケル・ビーン→悪の親玉ゲイツ
リンダ・キム→アジア系女性エージェント
ジェイソン・ウィンストン・ジョージ→黒人男性エージェント
ジョナサン・フレイクス監督の演出はまあよいと思います。
何というか無駄なシーンや見ててこまるシーンがあるのでこの腕前ではイマイチで、やっぱり当たり役のスタートトレックの副長止まりなのかと思わせるとこもあります。
邦題『タイムマイン』はイマイチです。タイムを付けて何とかレンタルビデオ屋の棚のそれらしい関連のに混じろうという意図が感じられますが、どうせ注目されないから原題通りの『クロックストッパーズ』でいいと思えます。
タイトルはセンスがいいです。これは期待出来るかもとなります。
プロローグは空港にて。怪しい男が逃走しようとするが捕まります。ワンボックスワゴンまで一直線。これがフレンチ・スチュアート扮するドップラー博士です。
ジェシー・ブラッドフォード扮するザックが自転車で走ります。
ロビン・トーマス扮するザックの父ギブズ教授が授業中。
相対性の授業です。父に会いに来るザック。中古のクルマの赤いマスタングが欲しいザックです。ついでにハイパータイムの話しも出ます。
ザックの知人でDJ志望のミーカーはオモチャ屋でバイト中。
ここでポーラ・ガルセス扮するベネズエラからの留学生フランチェスカを見たザックはナンパして失敗する。
キャラ紹介のシーンはまあまあ。もう少し気の利いた描写があればもっとよかったのかも。
マイケル・ビーン扮する悪の親玉ゲイツは新製品に関することで保障局から品物を出せと48時間後と期限を切られます。アジア系の女性エージェントが目立ちます。黒人男性エージェントと組んでいます。
ドップラー博士を尋問して問題の時計はギブズ教授に送ったといわれます、その時計を偶然ザックが手に入れることになります。話しは都合よく進行します。
学校でDJ志望のミーカーが不良に絡まれて水をかけられるシーンがあります。
これは何か不自然です。そんなことから成り行きでフランチェスカにデートを申し込むことに成功するザック。
フランチェスカの家です。
三つ編みのお下げの髪が素敵なフランチェスカです。
ザックは庭掃除となります。偶然スイッチに触れてハイパータイム状態になります。話しは順調に進行します。
誤解から水をかけられるザック。何故か水をかけるのにこだわっています。監督のトラウマなのか単なる好みなのか不明です。濡れたら後が大変なのですからスラップスティック・コメディならともかく普通のドラマではつじつまがが合わないように思えます。ハイパータイムになる加速装置があるのが普通のドラマ?という突っ込みはなしです。
ハイパータイムでの水の描写がいいです。
何故かハイパータイム状態の人に触れていると触っている人も一緒にハイパータイム状態になります。ご都合主義のいいところです。
町に繰り出したザックとフランチェスカの2人はハイパータイム状態を楽しみます。ここがこの作品の1番いいところのようです。無難な設定ばかりなのが物足りないものあります。ここはもっと気のきいたアイデアを入れて欲しかった。
ジョナサン・フレイクス監督の当たり役ライカー副長のセリフもあります。無理やり入れた楽屋オチといった感じです。そんなに有名ではないような気がするけど。
DJ大会です。
知人のミーカーをハイパータイムで助ける2人。
見てて恥ずかしくなるほど他愛のないシーンです。悪くはないけど。この辺が演出が上手いとはいえずとなります。
帰宅するザック。
怪しい人影がいます。ワンボックスワゴンを奪って逃げるザック。車内には手錠につながれたドップラー博士がいて小競り合いとなります。
そんなとこをハイパータイム状態でカーチェイスとなります。これは面白いシーンです。
結局橋から転落して病院送りとなるザック。
病院も安全ではなく逃走するザック。ここは警官に化けて逃げます。これはよいシーンです。
フランチェスカの家に行き助けを求めるザック。
2人はクルマでザックの父がいるホテルへ向かいます。ところで道路がいつも雨上がりなのか濡れています。あまり意味がないように思えますけど。手間がかかるので監督やスタッフは仕事をやったという満足感にはひたれるのでしょう。
ホテルを出るとこをゴミ収集車に捕獲される2人。
これはドップラー博士の仕業です。反撃して逆にドップラー博士に故障して時計を直させることになります。
直すための部品と場所を調達にコンピュータ関係の見本市に行きます。お金の持ち合わせがなくて入場料はフランチェスカのクレジットカードを何となく使用。
お金がない同じような設定の『シュア・シング』(1985年)では「親のクレジットカードを使うのは緊急事態の時だけで今がその事態だ」とこのセリフはあり印象的でした。こういう気のきいたセリフや設定がこの作品には足りないのです。
知人のミーカーがバイトしているオモチャ屋に行く3人。
武器になる物を仕込みます。
研究所に入る3人。ここで弱気になってドップラー博士は脱落。
捕まるザックとフランチェスカですが保障局が乱入して何だかんだあります。この一連のアクションの方はまあまあ。
エピローグ。
赤いマスタングと子供になったドップラー博士の落ちとなります。これもまあまあ。
主演の2人ジェシー・ブラッドフォードとポーラ・ガルセスは非常にいいです。この作品はこの主演2人でもっています。
父役のロビン・トーマスも好演していました。ケビン・クラインが出てるのかと思ったくらいです。
登場するコンピュータはマックばっかり。
マックを使っている私にはとてもありがたいのですが何かリアリティに欠けるような気がします。シェア争いの方はもウィンドウズ圧勝となってて勝負はついています。
そんなわけで演出は?がつくけど主演2人とハイパータイムのアイデアでもっているまあまあな作品でした。
見るに堪えなくはないので、これはDVDまで待って正解だったようです。ミュージッククリップがオマケで入っています。これはいい。
ジョナサン・フレイクス監督の『サンダーバード』(2004年)の出来が予想出来るようなった。毎日新聞のコラムによるとタイトルだけは素晴らしいそうです。確かに『タイムマイン』もタイトルはいい。
そうなると『サンダーバード』はタイトルはいいけど本編はスカスカとなるようです。後はペネロープを演じるソフィア・マイルズだけで作品が持つかどうかとなります。これは期待薄かも。
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