『トミー』(1975年)
この作品はケン・ラッセル監督、ザ・フー音楽のミュージカルです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1975年 ロバート・スティグウッド・オーガニゼーション 英国作品
原題◆Tommy
DVDにて。画質はよいです。ドルビーデジタル5.1chにて。音質自体はそれほどよくはない。惜しい。
プロット 三重苦から解放される話しのようです。
音楽 ザ・フー
キャスト
ロジャー・ダルトリー→3重苦のトミー
アン=マーグレット→母のノラ
オリバー・リード→義父のバーニー
ロバート・パウエル→父のウォーカー大佐
エリック・クラプトン→ギターの伝道師
ティナ・ターナー→麻薬のアシッド・クイーン
エルトン・ジョン→ピンボールの魔術師
キース・ムーン→変態のアーニー伯父さん
ポール・ニコラス→いじめっ子の従兄弟ケビン
ジャック・ニコルソン→専門医
ザ・フーのことはよく知りません。調べると・・・
ピート・タウンゼント
ロジャー・ダルトリー
ジョン・エントウィッスル
キース・ムーン
メンバーが4人だとは知りませんでした。
後はミュージシャンの方々が大勢出ています。よくわからん。それでもエリック・クラプトンとティナ・ターナーはわかった。エルトン・ジョンもわかった。
ザ・フーが誰が誰なのかは当然わからなかった。
私は音楽関係には全く詳しくありません。でもミュージカルは好き。
ケン・ラッセル監督の演出はよいと思います。
これはまた変則な作品でした。このような作品は大好きです。
この作品のプロットを何か他のと勘違いをしてました。何だっただろ?カップルがある洋館に迷い込み・・・と言うプロットでした。どこで知ったんだ?→これは『ロッキー・ホラー・ショー』(75年)のプロットでした。同じ1975年制作なので勘違いしていたようです。
ザ・フーのことは全然知らないで見ました。
そんな偏見で見まして、これはよく出来ているミュージカルです。となりました。そしてこの作品はケン・ラッセルの作品でもあるようです。ザ・フーは消えてしまったけど作品は残りました。よかったね。
セリフがありません。全て歌で処理しています。これは非常によいです。この手法はこの作品で初めて見ました。尚この全て歌で処理する手法で有名な『シェルブールの雨傘』(64年)は後で見ました。
音楽が鳴って、カットを割って、歌が流れる、これで充分です。
ピンボールゲームは姿を消しましたな。はかないものです。
プロローグを戻る設定になっていました。ファーストシーンにつながるのです。好きな手法です。
アン=マーグレットの映画でもあるようです。
若作りがいい感じ。そして歌いまくります。アン=マーグレットは歌えるんですよね。昔、プレスリーの映画に出てそのプレスリーを喰ってしまったらしいから。歌えるからこの作品に出ているのでしょう。そして無理のある若作りも頷けます。ですが幻想シーン?での豆だらけになってしまうのはちょっち気持ち悪い。こまったもんだ。
オリバー・リードが悪役?のようです。リードは英国では特別な人のようです。キャロル・リードの息子だと記憶している。どうだったかな?
ジャック・ニコルソンも出ています。歌えるの?で、あのセクシー?な目線を全開にしております。あれがセクシーってホントなのかね。
全体的にホトンド、アン=マーグレット主演となっています。
うさん臭いオリバー・リードはいつもこんな感じ。
ロバート・パウエルはケン・ラッセル監督作品の常連です。
映画側のキャストも強力でした。音楽に負けていません。
タイトル 簡潔なタイトルです。
夕陽です。
キャンプでデートの男女。アン=マーグレット扮するノラ、ロバート・パウエル扮するウォーカー大佐が登場。
滝、花、シャンデリア、電話がかかる。
外に出れば戦場です。青いドレス。軍服。
汽車です。お別れです。夫は去る。見送る夫人。
自宅の夫人です。
爆撃です。空襲ともいいます。
夫の乗る軍用機は撃墜されます。
働く夫人に電報が届きます。夫のウォーカー大佐は帰還せず。
このへんはセリフはもちろん歌は入らずに音楽のみでサイレント映画風になっています。
病院にて。
戦争が終わり夫人に男の子が生まれます。
ナース達の歌が入ります。
バーニーのホリデー・キャンプ。
オリバー・リード扮するバーニーが登場。
美脚コンテスト。ダンス。
バーニーと知り合う未亡人のノラです。
ノラはバーニーと結婚します。
1951年の歌が入ります。
ある夜に突然死んだ筈のウォーカー大佐が帰ります。一騒ぎとなります。
ウォーカー大佐を殺すバーニー。目撃したトミーをバーニーとノラはこの件を、見ない、聞かない、話さないと強要します。
これでトミーは感情を表さず話さなくなります。
トミー、想像の旅の歌が入ります。
クリスマス・パーティです。
「トミーを救う方法を知りたい」のアン=マーグレットの歌が入ります。
子役のトミーは成長してロジャー・ダルトリーになります。
マリリン・モンロー教の集会に出るトミー。
エリック・クラプトンが司教で登場。やる気がないように見えるのはエリック・クラプトンの個性なのかも。
マリリン・モンローの像が行進します。最後にこの像が倒壊します。
ジプシーのアシッド・クイーンに頼ります。
ストリップティーズの看板。
ティナ・ターナーの歌が凄い。「私にまかせてちょうだい、払いは前金よ」と、わかりやすい。やる気満々のティナ・ターナーでした。
モダンなデザインの拷問具の処女の何とか?に入れられるトミー。
トリップとなります。
自宅にて。両親は外出です。留守番のトミー。
従兄弟のケビンにトミーをまかせます。
ピアノを弾くケビン。いじめっ子です。
自宅にて。両親は外出です。留守番のトミー。
次はアーニー伯父さんにトミーをまかせます。
アーニー伯父さんはアル中で変態のゲイです。
真っ暗な画面で何してるのかよくわからん。
トミーはカマを掘られたと思う。
鏡を見るトミー。
トリップします。クルマ等のスクラップ置き場です。
もう1人のトミー。
光る白い球体。
ピンボールをするトミー。高スコアです。
通報されて迎えのパパママに連れ戻されるトミー。
ピンボールの名人トミーの図。
ピンボール大会で連戦連勝のトミー。
ピンボールの魔術師のエルトン・ジョンが登場。歌が入ります。
この勝負に勝つトミー。
女王様の豆料理レックス・ビーンズのCF。
ここからノラの歌が入ります。ノラとトミーの歌らしい。
リモコンを乱打するノラ。
TVにシャンパンのビンを投げつけます。
シャンパンの泡が出てきます。
豆が出てきます。
チョコレートが出てきます。
これらにまみれるノラ。スプラッタ映画のようなドロドログチャグチャとなります。かなりな描写となっています。
帰宅するバーニー。ノラはラリっています。トリップしてたの?
専門の医者が登場。
ジャック・ニコルソンがセクシーの視線を全開して演じます。普通の医者ではないとわかります。ノラをナンパしているようなものです。
トミーの症状を説明する歌が入ります。心理的なものだそうです。
当然歌っているけどニコルソン本人が歌っているの?
リゾートへのドライブです。
トミーとノラ。ノラの歌が入ります。
自宅です。
ノラの歌が入ります。トミーを責める歌のようです。
鏡のトミー。
鏡に激突してプールへ落ちて泳ぐトミー。自由の歌が入ります。
自由になってトミー。あちこち走るトミー。
口がきけるようになったトミー。
海辺の母子。ノラとトミー。
正常に戻ったトミーです。
ノラとトミーの歌となります。
トミーの奇跡の回復と号外の歌が入ります。
大きなニュースになっています。
サリーとシンプソン神父の歌が入ります。
トミーのファンのサリーは集会に出かけます。
舞台に上がろうとしたらバーニーに足蹴にされて病院送りになります。
頬に傷跡が出来たサリーはフランケンシュタインの花嫁となります。
働く人々のモンタージュ。
何故か暴走族の出入りとなります。英国作品なのでバイクはハーレーではなくノートンやホンダ等が出ています。
ハングライダーのトミー。
ところで英国の女の子達はビンボ臭い。
トミーの家にて。
人々が集まります。
人が多過ぎるとバーニー。
人が増え過ぎなのでTVを使いノラが宣伝活動等をしてトミー教に仕立てます。
手っ取り早く金儲けをしようとします。
大集会となります。トミーのホリデーキャンプ。
アーニー伯父さんの歌が入ります。
トミーに関するグッズを売りまくります。
これに対して商売反対の歌が入ります。
悟りの歌のトミー。
目、耳、口を塞いでピンボールをやらせるトミー。
そんなこんなで反乱となります。この騒ぎで義父と母は死に至ります。
トミーの歌が入ります。放浪のトミーとなるようです。
泳ぐトミー。
滝に打たれるトミー。
山を登るトミー。
太陽をバックにプロローグのシーンにつながりエンドとなります。
この一連のシーンは何だかよくわからないけど圧倒されます。音楽と映像が組み合わさると強力です。
そんなわけでぶっ飛びな感じで仕上がってるよい作品でした。
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