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2007.05.27

『アニマトリックス』

この作品は『マトリックス』(99年)の世界をモチーフにしたアニメ・オムニバスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
何となくよさそうなのでDVDで買って見ました。マトリックスの設定はそんなによくわかっていません。

2003年 ビレッジ・ロードショー・ピクチャーズ/ワーナー アメリカ作品
原題◆The Animatrix
ワーナーのDVDにて。画質と非常によいです。1話ごとにクレジットは9話分フルに表示されるようになっています。これのクレジットは長過ぎです。
プロット 9の短編のオムニバスです。

1.ファイナル・フライト・オブ・ザ・オシリス
プロット 大事な知らせが届いたか?という話しのようです。
アンディ・ジョーンズ監督の演出はよいと思います。
これがフルCGというものですか、初めて見ました。なるほど使いようによっては役にたちそうな感じがします。
バーチャルシーンでチャンバラをやっていますが正直いってチャンバラに限ってはCGはあまり緊張感がないような感じ。刀がいくら身体の至近距離をかすめても生身ではなくCGじゃんと思ってしまうからです。


それでもその他のシーンは緊張感はありました。
バーチャルシーンから戻ったとこで船は攻撃を受けてることになります。どこかで見たようなシーンが多かったりします。
激しい空中戦のドッグファイトをやっています。よく思いますがこの手の多数いるクリーチャーやロボットを相手にする時に普通のマシンガンではあまり効果が無いような気がします。
SFなのですからバリヤーで防いで一気に相手を片づける、それこそ斬新な何らかの方法をとった方がいいように思えます。たとえば強烈な音波か電磁派を発生させるとか。これも平凡ですな。
防御にはタイムリミットがあって攻撃もチャージするのに時間がかるとか、防御と攻撃は同時に出来ないとか制限を付ける設定にすればもっとよくなると思います。

空中戦のドッグファイトといえばTVシリーズ『ウルトラセブン』(67年)での34話『侵略する死者たち』でのウルトラホーク1号と謎の小型円盤4機との空中戦のシーンが私の1番のお気に入りです。これはホーク1号の攻撃描写と円盤と絡む空中戦の編集が出色の出来でした。

ヒロインは落下する時にくるくると回りますがあ、ここから『大アマゾンの半魚人』(54年)でのヒロインが泳いでいるときに意味もなく水中バレエのごとく回るとこを思い出しました。
そんなわけでやっぱりCGの出来が注目となるまあまあな作品でした。


2.セカンド・ルネッサンス パート1
3.セカンド・ルネッサンス パート2
プロット いかにしてロボットが人間を支配したかという話しのようです。
マトリックス年代記のような感じ。
前田真宏監督の演出はよいと思います。
前半は古典的なロボット物になっています。落ちは違いますが。
どこかで見たようなシーンがあります。死体?を穴に放り込むとこはアウシュビッツ収容所からの引用のようです。
後半はロボット対人間の最終戦争へと至ります。映画の『マトリックス』(99年)の前日譚となっているようです。
そんなわけで結構な力作でした。


4.キッズ・ストーリー
プロット 落ちる夢は予知夢だったという話しのようです。
渡辺信一郎監督の演出はよいと思います。
フルアニメの嫌な動きを強調している造りになっています。キャラクターの動きが全体的にブルブルと震えるような感じで、人間がいつ全然別のクリーチャーに変身するのではと思えてしまいます。
そんなキャラクターデザインは悪夢っぼくて合っています。
そんなわけでオーソドックスな話のまあまあな作品でした。


5.プログラム
プロット 嫌なテストだったという話しのようです。
川尻善昭監督の演出はよいと思います。
戦国時代のようなシーンから始まり、これはバーチャルなシュミレーションとすぐにわかるようになっています。
主観ショットで走りながら、ふすまを次々と開けるシーンがあります。時代劇にはこのシーンがなければいけまんせん。いいじゃん。
何故かCGではなくリミテッドアニメならチャンバラは大丈夫となります。見慣れているせいなのかもしれません。
ビュレットタイム撮影のような手法が使っていました。ヒロインが男の槍の上に乗っての決めポーズ。これはお見事なシーンでした。素晴らしい。
やっぱりチャンバラを描写するのは日本人監督の方が上手い。微妙な間が取れるのがいいのかもしれません。
そんなわけで結構な出来のよい作品でした。


6.ワールド・レコード
プロット 陸上競技100m走の限界を越える話しのようです。
小池健監督の演出はよいと思います。
フラッシュバック使用が出色の出来でした。100m走をスタートしてゴールするまでの間にフラッシュバックするという古典的な手法を使っています。いいです。
そんなわけでオーソドックスなフラッシュバック使用のよい作品でした。


7.ビヨンド
プロット 猫が行方不明という話しのようです。
森本晃司監督の演出はよいと思います。
近未来の下町も生活描写が凝っています。
遠近感を表す手法が凝っているようです。
女の子が飼っている太った猫が行方不明はなり捜索に出かけます。
お化け屋敷に入ってみればそこは無重力の世界。
そこを取り壊しに来る当局のトラック。
取り壊されてフェンスで囲まれた更地となってしまいます。もはや無重力現象は起こらない。
ロケーション完了とは何のこと?と何が何やらさっぱりわかりません。まあ
いいけど。
そんなわけで猫が行方不明なまあまあな作品でした。


8.ディテクティブ・ストーリー
プロット スカウトされる話しのようです。
渡辺信一郎監督の演出はよいと思います。
フィルム・ノワールの世界となっています。モノクロ風の映像。
探偵のアッシュは猫のダイナを飼っている。『ロング・グッドバイ』(73年)のように猫のエサは買いには行きません。
貧乏な探偵にトリニティを捜す依頼があります。
雪はあまりフィルム・ノワールには合っていないような感じです。フィルム・ノワールではなく『機動警察パトレイバー2』(93年)になってしまうような感じがします。
転向出来そうな人をスカウトするのもトリニティの仕事の1つのようです。
津嘉山正種と鶴ひろみの日本語吹き替え版の出来が非常にいいです。
そんなわけでよく出来たフィルム・ノワールのよい作品でした。


9.マトリキュレーテッド
プロット 転向を促す話しと役目を引き継ぐ話しのようです。
ピーター・チョン監督の演出はよいと思います。
2体のロボットに追われる女性。果たしてどうなると話しは進みます。
アメコミ調のキャラデザインとなっています。。
ラストシーンにはレイ・ブラッドベリのSF小説『火星年代記』のエピソード『2026年4月 長の年月』の一文をつけたくなります。そのままではなく少し変えて「毎日、海岸で沖を見る。理由はわからなかった」となります。
そんなわけで正統派SFといった感じのよい作品でした。


全体的に1発アイデアをタイトにまとめていて、短編のよさがよく出していました。思っていたより出来がよかったです。
実は萌え萌えキャラが出てきて絶叫芝居でもするのかと心配してましたが、そんなことはなくてよかったです。
そんなわけでよく出来た短編集のよい作品でした。


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