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2007.04.22

『ゴジラ対メカゴジラ』

この作品は1970年代東宝のカルトな特撮映画です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1974年 東宝 日本作品
ランニング・タイム◆84分
プロット◆メカゴジラと戦う話しのようです。
音楽◆佐藤勝 これは伊福部昭とはまた違うカッコいいスコアです。さすがに巨匠は違います。
東宝発売の秘蔵のLDにて。画質はそれなりです。ノイズは進んではいない。音質はプチプチとノイズが右から出ていた。

キャスト
大門正明→建設業の清水敬介
田島令子→学者の金城冴子
青山一也→清水敬介の弟 清水正彦
平田昭彦→工学博士の宮島秀人
松下ひろみ→博士の娘 宮島郁子
小泉博→考古学者の和倉博士
岸田森→インターポール捜査官の南原
睦五郎→侵略者指令の黒沼
草野大悟→柳川/工作員R1号
鳥居功靖→もう1人の捜査官田村
今福正雄→沖縄の長老国頭天願
ベルベラ・リーン→長老の娘 国頭那美
佐原健二→フェリーの船長
小川安三→現場監督
渡辺高光→黒沼の部下A
遠矢孝信→黒沼の部下B
図師勲→ゴジラ
森一成→メカゴジラ
久須見護→アンギラス&キングシーサー


福田純監督の演出はまあまあだと思います。この監督は妙に間が悪いとこがあるのがマイナスポイントなのです。
長いことで有名なキングシーサーを目覚めさせる歌がやはり長い。歌謡映画の癖か出たのかこまったものです。ワンコーラスで終わりかと思ったらまた歌いだす。これがこまったものなのです。

中野昭慶特技監督の演出はまあまあだと思います。
特撮の巨匠 円谷英二特技監督の助監督出身です。円谷英二師匠の弟子のくせに師匠とは手法が全然違うのがこまったものです。円谷英二師匠のよいとこを全然受け継いでいません。中野昭慶特技監督独自の悪いとこは爆発の数の多さに量の多さにそれに爆発の連発です。
中野昭慶特技監督は、爆発を大きい方がいい。爆発の回数は多い方がいい。カット割りと細かい方がいい。こんな感じの考え方で一点豪華主義となっているようです。要するにハリウッド並みなのか。
これは最初に見るとびっくりしたり面白かったりですがそのうちにすぐに飽きがきます。


タイトルで協力企業の名が出ていますが何かさびしい感じがします。虚しい。
沖縄海洋博の便乗企画のようです。アクアポリス何とかなる施設は解体が決まってどこかに曳航されていったとニュースがあったような。
当時の風俗や出来事を入れるのは東宝特撮作品の特徴の1つです。

本編でも結構アクションシーンがあります。
ですが手持ちカメラが揺れる揺れる、カメラが揺れることで定評がある『シュリ』(99年)より揺れていました。低予算な作品のでステディカムなんてあるわけがない。だいたいまだステディカムがない。

サプライズ演出は低予算だから許されることだと思います。
でも特撮に使ってはいけません。で、フェリー上でこのサプライズでのアクションがあった。
フェリー上では夜のシーンになっていましたがこれは昼間にフィルターかけて夜にしてるアメリカの夜の手法のようでした。

講談かWWEプロレスのノリで作ってある?
ですからWWEだと思って見ればつまらなくはありません。ゴジラがピンチになれば「ロック(人気プロレスラーのザ・ロックのことで映画のタイトルではない)、早く参ったとタップするんだ」となったりする。→ハムナプトラの続編『ハムナプトラ2 黄金のピラミッド』(2001年)にザ・ロックが悪役で出ています。扱いは非常に悪い。

ハイライトのメカゴジラの光線とゴジラの白熱光がぶつかっての大爆発。これはいい。
ゴジラ、雷で甦るとこがあった。このアイデアはキングコングなのでは。

ワイドスクリーンを生かしたメカゴジラの前後同時攻撃や、関係ないとこまで爆発させるフィンガーミサイルのデモンストレーション等の名シーンがあります。メカゴジラは中野昭慶特技監督の作ったキャラでは最高作でしょう。


1970年代で最高のオールスターキャストとなっています。
田島令子さんはいい声しています。
色々なTVシリーズでの吹き替えは全然見ていないのですが、映画『めまい』(1958年)でキム・ノバックの吹き替えの印象が残っています。あまりいい声なのでTV放送の吹き替え版を全編見てしまったことがありました。ジェームズ・スチュアートの小川真司もよかったものです。

大門正明は普通の人のはずなのに格闘が強すぎるような。
そうでないと話しが終わってしまうと言われればそれまでですけど。何で宇宙人の工作員相手に対等にアクション出来る?→答えは建設業の人はみんなこうなのでしょうでいいのかな。

岸田森と草野大悟は盟友なのでは?→TVシリーズ『怪奇大作戦』(1968年)でも共演していました。
ルポライターにトップ屋とはもう聞かない用語ですが今は何ていうのでしょうか。ブローカー?
岸田森は珍しく屈折していない普通のいい役でした。岸田森と平田昭彦が同じフレームに収まっているとこはいいものです。これだけでもこの作品の価値があります。

この作品の侵略者は本部があるらしく侵略の進行が遅れるとこまるらしい。てことは睦五郎は宇宙人ではなくて下請けの人間なのかと疑問も出てきますが実は宇宙人でした。

クルマは懐かしのケンとメリーのニッサン・スカイライン2000GT。
2ドアハードトップに無理に4人乗ってます、ボディカラーがオレンジとはどういうセンス?1970年代的です。
運転する大門正明のハンドルさばきが右に左に切りまくりが大ざっぱでいかにもクルマが止まってる状態で撮りましたという感じです。それともホントにハンドルの遊びがあったりして。当時のクルマならその可能性がなきにしもあらず。
スカイライン2ドアハードトップは爆弾を仕掛けられて大爆発したら寸前に車種が変わっていました。古い何だかわからんクルマになっていました。


タイトルです。音楽がいい感じ。
アンギラスが登場。
ここからカッコよく『ゴジラ対メカゴジラ』と出ます。

沖縄です。
歌と踊りの出し物があります。予知を見て倒れます。
沖縄の長老役の人は演技が臭くてイマイチでした。
やり過ぎ演技です。これはもしかして沖縄に対する侮辱描写なのでは?

大門正明扮する海洋博関連の工事現場監督の清水敬介が登場。
青山一也扮する弟の清水正彦も登場。
ジープで弟を送ります。

洞窟を調べている弟の清水正彦。
謎の金属を破片を発見します。

工事現場にて。
現場監督の清水敬介が戻ります。
こっちでも謎の洞窟が発見されています。ちゃんと調べに入る清水敬介。
こういう時は工事が遅れるからと普通は黙って埋め戻してしまうのでは?

田島令子扮する学者の金城冴子が登場。
調査となります。カメラはオリンパスのOM1。フィルムのカメラです。
キングシーサーのことが話しに出ます。

首里大学にて。
調査中の金城冴子。
草野大悟扮する怪しい男 工作員R1号が登場。
岸田森扮するまだ謎の男も登場。

東京行きの飛行機内にて。
清水敬介と金城冴子。
岸田森の謎の男もいます。フリーの記者=トップ屋と称しています。ところで現在ではフリーの記者は存在しているのか?絶滅したかヤクザもどきになっているのか?
黒い雲が出ています。マルチスクリーンで予知のフラッシュバックが入ります。

東京です。
クラウンのタクシーで移動している清水敬介と金城冴子。
小泉博扮する考古学者の和倉博士の自宅に着きます。
実は清水敬介と和倉博士は親戚だったりします。

御殿場の宮島研究所にて。
平田昭彦扮する工学の宮島博士が登場。
弟の清水正彦が例の謎の金属片を見せています。

和倉博士宅にて。夜です。
モノラルのラジカセでラジオ聴いてる清水敬介。当時最新のハイテク機器です。

研究中の和倉博士と金城冴子。
怪しい男 工作員R1号が侵入して清水敬介と格闘アクションとなります。
清水敬介をボコボコにして逃げる怪しい男です。
外に出て追う清水敬介。怪しい男 工作員R1号がはもういない。手持ちのカメラが揺れています。当時の日本映画界にはステディカムなんてありません。

どこかの山で大爆発が連発しています。
ゴジラが出現。鳴き声が違う。足音が違う。怪しいゴジラです。

アンギラスが出現します。
このアンギラスをボコボコにする怪しいゴジラです。

御殿場に向かう清水敬介。
クルマはニッサン・スカイライン2000GT。2ドアハードトップ。ボディカラーはオレンジです。スカイラインのボディカラーといえば普通は白かグレイでしょう。凄い色彩センスとなっています。単なるタイアップの都合なのかも・・・
ハンドルの動かし方がアバウト過ぎでクルマが止まっている状態で撮ってるのがバレバレです。

御殿場の宮島研究所に着く清水敬介。
宮島博士のパイプの描写が入ります。伏線になっています。
合計4人乗り込みスカイラインで怪しいゴジラを追うことになります。

5ナンバーサイズの規格に無理やりロングノーズショットデッキのボディを押し込むと犠牲になるスペースは後席となります。スカイライン・2ドアハードトップの後席はとても人が座れるシートではない筈です。ですからよく4人も乗れるものだとなります。

コンビナートです。
暴れている怪しいゴジラ。
唐突に倉庫の中からまたゴジラが出現します。何で倉庫からと突っ込んではいけません。
にらみ合いから正体を現す怪しいゴジラ。メカゴジラです。

カットバックで睦五郎扮する侵略者指令の黒沼が登場。
ワインに葉巻を愛用している宇宙人です。一応人間の姿です。

佐藤勝のカッコいい音楽とパンニングとカットバックして細かいクローズアップを入れてメカゴジラ紹介の描写がされています。これは素敵でこの作品の白眉なシーンとなっています。

で、メカゴジラの光線とゴジラの白熱光が正面衝突して大爆発のシーンとなります。
これはいいシーンです。
ゴジラは重傷、メカゴジラは故障となります。
で、ゴジラは海へ転落し、メカゴジラは飛んでズラかります。

侵略者の秘密基地です。
セットが貧乏臭いのが日本映画のマイナスポイントなのです。いつまでたっても直らない。この作品は日本映画が景気が悪い時期の1970年代なのでまた貧乏臭さが目立ちます。
メカゴジラは修理中。でも修理は進行せず。
本部にこのことが知られたら大変だと心配する手下。侵略者しては何だか世知辛くなっています。お前は「ウルトラマンは強い」と本部に泣きを入れてるダダなのかと突っ込みたくなります。

和倉博士宅にて。
和倉博士、金城冴子と清水敬介。
謎が解けます。西から日が昇る話しが出る。

サンフラワーにて。海上です。
金城冴子と清水敬介。

沖縄の洞窟にて。
宮島博士、弟の清水正彦、宮島博士の娘。3人が捕まります。
ここは侵略者の秘密基地なのです。
侵略者指令にメカゴジラの修理を強要される宮島博士。

サンフラワーにて。海上です。
夜になって寝てる金城冴子。

カットバックで嵐の中のゴジラ。
稲妻に撃たれて帯電体質となっています。派手です。
何にしてもやり過ぎな感じな野昭慶特技監督の特撮です。

サンフラワーにて。海上です。
夜になって、怪しい男 工作員R1号が侵入して置物を盗んで清水敬介と格闘アクションとなります。
ここでサプライズな描写があります。充分にタイミングを取って画面外から急襲となります。これはビックリで福田純監督にしてはいい感じ。

サンフラワー号の甲板で椅子を投げたりしています。
そんなことをすると備品を壊したからもうタイアップを出来ないなんて言われますよと余計な心配をする。
そんなこんなで怪しい男 工作員R1号は置物と共に海に落ちます。
岸田森の謎の男もいます。実は助けていたのです。

沖縄に着くサンフラワー号。
船長は佐原健二でした。預かっていた本物の置物を清水敬介に渡します。

沖縄でもオレンジのスカイライン2000GTで移動しています。
そういえばサンフラワー号はクルマも運べるフェリーでした。

ホテルに着きます。
3人は行方不明です。
洞窟に向かう清水敬介。

侵略者の秘密基地です。
メカゴジラは修理は完了です。
宮島博士は処刑室へとぶち込まれます。
熱い蒸気と強力熱ランプで責め立てられています。

同区内の清水敬介は手下の見つかりますが岸田森の謎の男に助けられます。
謎の男はインターポール捜査官の南原と名乗ります。
この辺は救出と処刑室のカットバックとなっています。
救出となります。軽くアクションも入ります。

ホテルにて。
金城冴子は赤い月を見ます。

スカイラインに戻る合計5人。
インターポール捜査官の南原のおかげで命拾いします。
スカイラインは大爆発します。爆発するとこは吹き替えのクルマでした。ミニチュアを使えばいいのに。

宮島博士、インターポール捜査官の南原、弟の清水正彦は秘密基地に戻ります。

ホテルにて。
清水敬介が戻ります。金城冴子と置物を所定の位置に置こうと移動します。

ここのあたりもカットバックで忙しいこと。

所定の位置へ着く金城冴子と清水敬介。
ここにも手下が2人いましたが南原の同僚に助けられます。

西から日が昇り置物を所定の位置に置きます。
キングシーサーが出現します。まだ動かない。

メカゴジラが出動します。
キングシーサーを片づけろと侵略者指令。

歌が入ります。これが長い。
突然、歌謡映画となっています。
キングシーサーが動き始めます。

秘密基地ではトラップに引っかかって捕まる3人。

メカゴジラ対キングシーサー。
プリズム何とかでメカゴジラの光線を跳ね返すキングシーサーです。
キングシーサーのいいとこはここだけで、フィンガーミサイルは跳ね返せないので劣勢となります。

ここで海からゴジラが出現します。
海から出たばかりで何となくツルっとした感じのゴジラです。ニセゴジラかと思った。

秘密基地ではマイクでメカゴジラに激を飛ばす指令です。
新しいコマンドやプログラムを送ればいいのに、何で掛け声だけなのかと、1970年代的で何となくいい感じ。もしかして今でもそうなのかも。

海から丘を越えるゴジラ。
ゴジラの顔のクローズアップショットがあります。このショットはいいです。

メカゴジラの見せ場となります。
前にゴジラ、後のキングシーサーを同時に攻撃する前後同時攻撃をかまします。
その直後にフィンガーミサイルのファンニング撃ちと無駄にカッコよく見せています。
続いて首を回転させてのバリアー。

ハイライトのメカゴジラの乱れ撃ち攻撃の図。
目から光線、フィンガーミサイルに、お腹から光線、その他何でもありな乱れ撃ちの図。これはいい傑作なシーンです。

飛行してゴジラを狙い撃ちにするメカゴジラ。
血まみれになるゴジラですが、これはやり過ぎなような。

帯電体質のゴジラ。
飛行中のメカゴジラを引き寄せます。
そんなこんなでメカゴジラの首をねじ切るゴジラ。

仕事をすませて秘密基地から脱出する3人。
秘密基地は大爆発となります。爆発連発描写が入ります。

大爆発のメカゴジラ。
ゴジラを海へ。
キングシーサーは元の場所へ。爆発して洞窟が封鎖となります。そんなわけでやたらと爆発しています。

エピローグ。
置物は安全な場所に置かれます。


そんなわけで改めて見たらダメダメだと思っていた1970年代の作品でも結構よく出来ているとなり面白いよい作品でした。

2000年代の特撮作品は、所詮特撮だと割り切り過ぎ、ひどいキャスティング、やる気が全くないルーティンワーク、全くひどいものです。


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コメント

初めまして。
一番最初のメカゴジラは、その登場の仕方にインパクトがありましたね。初めはゴジラそっくりに偽装していて、本物のゴジラの前で正体を現した時のカッコ良さは東宝怪獣映画史上に残るものだと思います。落雷のエネルギーを受け必殺技を開発しているゴジラが、スポ根の主人公みたいで熱血してましたが、キングシーサーとアンギラスにはもう少し頑張って欲しかった(汗)。

考えてみると、メカゴジラはどれも女性が関係してますね。桂さんと繋がる事で、彼女の頭脳を得たメカゴジラⅡ。未希ちゃんが乗り込む事で、彼女の超能力を得たGフォースメカゴジラ。そして、家城茜隊員の操縦する機龍。
最初のメカゴジラの時には、豪華にもヒロインが3人。主役格のヒロインを田島令子さんが演じてましたが、何故か出番は多いのに主だった活躍が殆ど無く、むしろ出番の少ない博士のお嬢さんの方が、正体を現したメカゴジラと遭遇したり、囚われの身となったりと目立った活躍をしているので、幼少時に見た時、私は博士のお嬢さんの方が主役格だと思っていました。
大きくなってから再び見た時キャスティングを見ると、私から見て影の薄かった田島さんが主役格で、キングシーサーを目覚めさせる為だけに活躍したこれまた影の薄い沖縄の人が2番手。博士のお嬢さんは最後に名前が並んでいたので、不思議な気持ちになったものです。

A-chanさん、コメントありがとうございます。

メカゴジラはカッコよくていいですね。音楽もいいし。
なるほどメカゴジラは女性と関係があるキャラクターなのですか。あまり気にしていなかったけど、そういえばそうですね。

改めて見ますとやはり主役は田島令子だとよくわかります。
声優さんもやってるから、いい声しています。

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