『死霊のはらわたIII キャプテン・スーパーマーケット』(1993年)
『死霊のはらわたIII キャプテン・スーパーマーケット』
この作品はサム・ライミ監督、ブルース・キャンベル主演のタイムスリップ・ホラー・アクションです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1993年 リネイセンス・ピクチャーズ/ディノ・デ・ラウレンティス・コミュニケーションズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆96分
原題◆Army of Darkness
プロット◆過去を飛ばされて悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆ジョゼフ・ロデリカ 結構合ってた感じ。
20世紀フォックス発売のDVDにて。画質は非常によいです。5.1chがいい感じ。ディレクターズカット版
キャスト
ブルース・キャンベル→傲慢なアメリカ人アッシュ
エンベス・デイビッツ→ヒロインのシーラ
モーリス・ギルバート→アーサー王
リチャード・グローブ→デューク ヘンリー・ザ・レッド
イアン・アバークロンビー→アーサー王の賢者
ブリジット・フォンダ→ガールフレンドのリンダ
この作品はサム・ライミ監督作品で見ました。『死霊のはらわた』シリーズの3ということですが1も2も未見です。それでも『XYZマーダーズ』(1985年)、『ダークマン』(1990年)は見ています。
ブルース・キャンベル主演なら『マニアック・コップ』(1988年)は見ています。
この作品はタイムスリップ物なのも見る気がしたポイントの1つです。
サム・ライミ監督の演出はよいと思います。
最初はこの作品はカネがかかるコスプレ物ではないですかと一瞬思いましたが、過去へ来たばかりの時は砕石場みたいなとこでコスプレしているだけにも見えたり、いきなり作画合成の城を見るとカネがかかってなく、そうでもないとなります。
ディテールはギャグばかりですが、全体的には結構マジな史劇になっていてクライマックスでは立派な剣戟アクションとなっいます。サム・ライミ監督はやるじゃん。
西暦1300年頃と字幕が出ます。
ブルース・キャンベル扮するアッシュのナレーションで話しは始まります。鞭が入るタイミングがいい。これがよい演出ということです。
始まったとこで一瞬ブリジット・フォンダが出ています。うっかりすれば見逃すほど短いです。
DVDのタイトルではBruce Campbell vs. Army of Darknessとなっています。
タイムスリップしてクルマと共に落下して過去にやって来るアッシュ。
たちまち捕まってアーサー王の城へと奴隷して連行されます。
エンベス・デイビッツ扮するヒロインのシーラは最初から出ています。
逃げる奴隷を弓で撃つアーサー王。飛ぶ矢の主観ショットがいいです。
デューク ヘンリー・ザ・レッドが敵側であることが説明されます。
怪しげな穴がありクリーチャーが潜んでいて落とされた奴隷は死に至ります。
アッシュが落とされますが賢者から助けのチェーンソーを受け取ったこともあり穴から脱出します。ここでショットガンの装備もあり強気に出てヘンリー・ザ・レッドを逃がしたり城を制圧しゲスト扱いとなります。
未来人の実力を見せつけていきなり酒池肉林状態で傲慢なアメリカ人と化しているアッシュです。
アメリカのホームセンターでは家庭用品としてレミントン製の12番ゲージ水平2連ショットガンを売ってるですか。これで十分な武装が出来ます。
お楽しみ中に化け物ばあさんが出現してショットガンで片づけるアッシュ。
そんなことからヒロインのシーラとキスをするアッシュ。
ほれたぜとその続きもあります。
元の時代に戻るために色々とやるアッシュ。
精巧な義手を製作します。何でこの時代でロボットアームが出来てしまうのでしょう。いいかげんでいい感じ。
死者の書を捜しに出るアッシュ。
過去から戻るには死者の書が必要なのです。
呪文を何度も復唱させられますがなおざりというかおざなりで適当にやるアッシュ。
呪文のクラトウ、ベラタ、ニクト、これは『地球の静止する日』(1951年)からの引用です。
物の怪に追われて風車小屋に逃げ込むアッシュ。
風車が出てきますとアルフレッド・ヒッチコック監督の巻き込まれサスペンス『海外特派員』(1940年)を思い出してしまいます。『海外特派員』は風車のシーンもいいのですが私は飛行機がスクリーンプロセスの海に墜落するシーンが好きです。こういうアイデアが素敵です。
風車小屋にて、自分の小人達に襲われるアッシュ。
この小人達を相手に苦戦してガリバー状態になったり、人面疽が出来て双頭の男になったりします。『双頭の男』(1972年)はレイ・ミランドなのかも。人面疽状態から分裂して2人のアッシュとなります。
何とか分身を片づけバラバラにして埋めるアッシュ。
死者の書がある場所にたどり着くアッシュ。
3つのうち本物はどれでしょうとお笑いの一席があります。これは傑作です。
で、肝心の呪文ですが見事に忘れています。
そんなわけで呪文は省略して死者の書を持ち帰るアッシュ。
死者が甦る中を逃げ帰ります。
城に戻ったとこでアッシュが呪文を省略したせいでシーラはさらわれてしまいます。
死者を集めるアッシュの分身らしきボスキャラ。死者をこき使って手下を集めます。
死者の方も色々と準備が大変な感じに描写されていました。
さらわれたシーラを死者のボスにキスされます。ここが結構エッチでいい感じ。
アッシュは死者軍団を迎え撃つ準備をします。
一緒に過去にやって来たクルマを持ってきてトランクに入っていた参考書から新兵器を作るアッシュと城の面々。
いよいよ決戦となります。
アッシュ側は新兵器の火薬を使った先制攻撃を仕掛けます。
城内に死者軍団が侵入されてからは剣戟アクションの連続となります。
アッシュ側は段々不利になって行きます。
何とかボスキャラを片づけたりヘンリー側が助けに来たりとアッシュ側の勝利となります。
過去から現在へと戻るアッシュ。
過去へ戻る薬は6滴の筈がそうではなくて戻り過ぎてしまいます。これでエンド。少しあっけないような。これがディレクターズカット版のラストです。
ブルース・キャンベルは製作もやっています。だからといって俺様な役?とならないのがいいところです。
ヒロインのシーラを演じるエンベス・デイビッツはいい感じ。何となく史劇に合ってるのが不思議なところ。胸元が開いてヘソ下のV字のラインのコスチュームがいいのです。
悪のヒロインとなってしまうのはフランケンシュタインの花嫁風のメイク?でしょう。
字幕では西暦1300と出ていました。この話しは要するにハヤカワ文庫でおなじみのマーク・トゥウェインの小説『アーサー王宮廷のヤンキー』のバリエーションのようです。
『キャプテン・スーパーマーケット劇場公開版』のラストはこうでした。
無事に元の年代に帰り着いたアッシュ。勤め先のSマート内でアクションとなります。
死霊相手の撃ちまくるのがウィンチェスターのレバーアクションライフル。このレバーアクションの操作がカッコいい。Sマートではライフルまで売ってるのか。
そんなアクションで締めていたラストでした。
そんなわけでノンストップアクションでよい作品でした。『海外特派員』(1940年)並みと言ったら誉めすぎか。
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