『ラジオタウンで恋をして』(1990年)
この作品はジョン・アミエル監督、ピーター・フォーク、キアヌー・リーブス、バーバラ・ハーシー主演の少し変ったロマンティック・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1990年 アメリカ作品
原題◆Tune In Tomorrow...
パーフェクTV260シネフィルイマジカにて。画質はまあまあ。プロット 魅力的な叔母ジュリアに惚れてしまう話しのようです。
この作品は邦題『ラジオタウンで恋をして』がいい感じ。七五調になってて語感がいい。やはり日本語は七五調が合います。
キャスティングはよい。
ピーター・フォーク→ラジオドラマ作家の巨匠兼ニューオーリンズの恋の天使ペドロ・カーマイケル
キアヌー・リーブス→ラジオニュース作家マーティン
バーバラ・ハーシー→キアヌー・リーブスの叔母ジュリア
パトリシア・クラークソン→同じくキアヌー・リーブスの叔母
ジョン・アミエル監督の演出はよいと思います。
全体的に画調が1950年代風にカラーデザインされてます。
1951年ニューオーリンズのWXBUラジオ局等が舞台。
ニューオーリンズだから音楽はジャズになりウィントン・マルサリスが担当。素敵なセンスとなっています。
ラジオのアナウンスでキャスト、スタッフを紹介してます。
本編内ラジオドラマが何故か映像化されて、本編とカットバックになってるのがいいです。
このラジオドラマのキャストが本編より豪華。この暑苦しい顔はピーター・ギャラガーみたいだなと思ってて後タイトルを見たらホントにそうだった。他にも色々と出てます。エリザベス・マクガバンやダン・ヘダヤ等。
ラジオドラマの方は道ならぬ恋に出生の秘密とルーティンな設定で責めてます。後はそれはないでしょうな無茶な設定等がたくさんあります。ギャグになっているからいいけど。
ラジオドラマ作家の巨匠ペドロ・カーマイケルのアルバニア人差別ギャグの面白いこと。これ日本映画でやったら凄いと思えます。たとえ出来てもギャグ以前に映画的に笑えないのが難かです。画面と客席が凍りついてしまうでしょう。
主役カップルはキアヌー・リーブスとバーバラ・ハーシー。
男が21才で女が36才のカップルという設定です。
2人で見に行った映画はMGMミュージカル『パリのアメリカ人』(51年)のようです。
ラジオドラマ作家の巨匠ペドロ・カーマイケルが2人の会話を盗み聞きしてその内容をそのままラジオドラマに流用してたりします。これはいいです。
これって元ネタはフランソワ・トリュフォー監督のことか?→監督本人の実生活をそのまま脚本のセリフにしていたとのことです。
ラストにフェイクあります。逆上したキアヌー・リーブスがハンドガン持ち出して撃つとこです。
そんなこんなでハッピーエンドで2人パリに行きます。2人を撮るカメラでこの作品は終わります。
キャストについて・・・
ピーター・フォーク◆刑事コロンボでお馴染な石田太郎が完璧に小池朝雄してる声ではないのが妙な感じです。
バーバラ・ハーシー◆口元のホクロが素敵です。私はこの作品以外では『エンティティー霊体』(82年)を見たことがあります。オカルトなのかエロなのかよくわからん変な作品でした。
キアヌー・リーブス◆ポマードで固めたヘアスタイルに違和感を感じます。で、ラストのポマードが落ちたヘアスタイルを見るとやっぱりこれがキアヌー・リーブスだと思いました。
ニューオーリンズロケが素敵な作品は他に『愛のメモリー』(76年)、『キャット・ピープル』1982年版、『タイトロープ』(84年)を見てます。どれもよい作品でした。
気のいい青年キアヌー・リーブスを翻弄するピーター・フォークがこの作品の見どころでした。キアヌー・リーブスはこういうキャラが似合います。
そんなわけで助けているんだか邪魔してるのわからんとこがいいロマンティック・コメディのよい作品でした。
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