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2007.03.03

『アベレーション』

この作品はティム・ボクセル監督、パメラ・ギドリー、サイモン・ボズウェル主演のSFアクションです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品は少し見て面白かったので見ました。タイトルのアベレーションとは異常ということらしい。

1997年 グランディ・フィルムズ・プロ/ビクター・フィルム・カンパニー オーストラリア=ニュージーランド作品
原題◆Aberration
プロット 突然変異のクリーチャーを相手に悪戦苦闘する話のようです。
DVDにて。画質はよいです。スカイパーフェクTV311パワームービーで見て出来がよかったのでDVDを買いました。
音楽 プラン9

キャスト
パメラ・ギドリー→ヒロインのエイミー・ハーディング
サイモン・ボズウェル→大学の研究生マーシャル
バレリー・ニコラフ→ヤクザな男ユーリ
ノーマン・フォーシー→近くのピーターソンおじいさん
ヘレン・モルダー→雑貨屋のミラー夫人

ティム・ボクセル監督の演出はよいと思います。
一応アメリカが舞台となっているようです。セリフだけシカゴでどうのこうのと入っています。クルマが左ハンドルで右側通行でした。実際のロケはニュージーランドのようです。
この作品の大部分は山小屋ので2人だけのシーンでした。

ヒロインがクルマで長い間使われていない山小屋に向かうシーンから始まります。着いてから山小屋を使えるようにするディテールの描写がいい。

パメラ・ギドリー扮するヒロインのエイミー・ハーディングは薄いブルーのワーゲン・ビートルに猫と金魚を乗せて山小屋へと向かいます。
ペットの猫の名前はフランキー。手足の先が白いトラ猫です。
白いトックリのセーターに黒のパンツ。ブロンドのショートカット。黒の革の手袋。
最初の描写では最近彼と別れたばかりのヒロインと思わせて、実は美人局で稼いでいて組んでいた男からカネを持ち逃げしたという設定でした。ですから最近彼と別れたばかりというのは当たらずとも遠からずといったところです。上手い設定です。
そういえばプロローグでブルネットのかつらと付け睫毛を外していた。背中に痣があったのも軽い伏線になっていたようです。この脚本は結構凝っています。
セシル・B・デミル以来の映画なら必ずある入浴シーンはありました。
それでもB級作品にありがちな無理やりラブシーンになだれ込むのはなかった。

主役2人がだんだんと孤立するようになっています。これもいい。
クリーチャーには全然カネがかかっていませんというかカネをかけられないようです。後は演出と編集で何とかしようとしてます。この姿勢がいいです。
雪が降る真っ白な中に黒い人影が2人のショットはいいです。
大学の研究生よりヒロインの方が年上の設定のようです。これはいいな。
途中まで役に立っていたトカゲの怪物撃退の殺虫剤の噴霧器のノズルを壊してしまい代わりに水鉄砲を装着していました。こうゆうセンスが好きです。
全体的にディテールが洒落ています。

ネコの名はフランキーは大きいトラネコです。少し登場した犬は名はフローレンスでした。
小屋備え付けの銃はポンプアクションのおもちゃみたいな物。おそらくハンドガン用22口径ロングライフル実包を使っていると思われます。この銃は本物なの?

山小屋を命からがらクルマで下りそのクルマもダメになり負傷したヒロインを抱えて雑貨屋までたどり着けばそこはもう怪物でいっぱいにと予想したら、そうではなく、まだ何事もなく2人が着いてからまた一悶着ありました。
ここが結構エグイ展開でした。このしつこさには感心します。ラストはボロボロになったヒロインが決めてくれてこれはたいしたものです。キスシーンで終わるのもいい。

このトカゲの怪物は突然変異で進化したもので生きたままでも瞬時に変化に対応出来る設定になっていました。最初は20~30cm位で最終的には1m以上になっていました。造形は愛嬌のある感じであまり怖くないけどマイナスになっていません。
この怪物達は互いにコミュニケート出来るとなっていました。
ラストの日用品屋内では火をつけられたら消火能力まで発揮していました。見ててお前はギャオスかと感心しました。


ヒロインを演じるパメラ・ギドリーさんは結構ベテランのようです。
『チェリー2000』(86年)にアンドロイド チェリー2000役で出ているくらいですから、この作品ではそれなりに歳をとっています。でも魅力的。
2人してピクニックに行ってるような感じでいいものです。
ヒロインは別にこのピクニックに参加したいわけではないのですが脚本で参加するように設定しています。

ヒロインのエイミー・ハーディングはシカゴではアレックスという名前だったとなっていました。源氏名ですか。
500ドルのビートルはすぐに故障となった。エンジンがボロボロでファンベルトも切れていた。
50000ドルを持ってきたが全部燃えてしまいました。
このヒロインは意外と機械に強い?小屋備え付けの発電機は始動出来たし燃料も補給していたようですし。銃も扱えるし。銃は男の学者より腕前がよかった。

サイモン・ボズウェルの大学の研究生マーシャルはミネソタのロゴのトレーナーを着ていました。ミネアポリスの大学ですか。

何となくレベッカ・デモーネイが得意そうなキャラのヒロインでした。
男の方はクリスチャン・スレーターに似ていました。

バレリー・ニコラエフのヤクザな男はローバーみたいな4WDでやってきます。『セイント』(97年)では悪役の息子キャラでしょう。
この作品ではヤクザです。ヤクザと学者だと話しがかみ合いません。そりゃそうです。

ヤクザな男ユーリは『デスぺラード』(95年)のアントニオ・バンデラスを安くしたようなキャラでカネを取り立てに山小屋まで押し掛けて危ない男ですがトカゲの怪物を相手に2梃拳銃で奮闘して結構戦力になっていました。SFな世界にヤクザが出てくるとアンバランスで多少面食らいましたが。
演じるバレリー・ニコラエフはバル・キルマーの俺様映画『セイント』(97年)に黒幕の息子の悪役で出てるそうです。DVDのパッケージに出ていました。

タイトル。
山間部を歩く男。サイモン・ボズウェル扮する大学の研究生マーシャル。
走る薄いブルーのフォルクスワーゲン・ビートル。
運転するのはパメラ・ギドリー扮するエイミー・ハーディング。
ショートボブのブルネットのかつらを取ってブロンドとなります。

男と女の描写をカットバックしています。
山小屋に着きます。
発電機を動かします。
大きな黒のトラ猫、名前はフランキー。
備え付けのポンプアクションの銃があります。
この辺はキャラ紹介が状況紹介といったとこです。

近くのピーターソンじいさんの犬はフローレンス。
犬のフローレンスはすぐに謎のクリーチャーにやられます。

次の日です。
色々とやることがあるエイミー。
ピーターソンじいさんがやってきます。

ミラー日用品店へとエイミー。
買物をします。吹雪になるとセリフが入る。一応伏線。

帰宅します。
風呂に入ります。ローソクを点けて、アイマスクをしてと、変ったことをしています。
何かがいます。少しずつクリーチャーを出すルーティンな演出となっています。いいじゃん。

電気が切れて発電機を調べに出るエイミー。
粘着質な物が頭についてしまいます。これは参ったなとなります。

出かけるエイミー。
フォルクスワーゲン・ビートルは調子が悪い。
ミラー日用品店へ。

店に居合わせたマーシャルが話しかけてきます。生物学者だと称しています。
強力な殺虫剤を借りるエイミー。
店を出るとこで500ドルが買ったフォルクスワーゲン・ビートルが動かなくなります。
マーシャルのクルマで送ってもらうことになります。

小屋に着きます。
雪が降り始めています。
小屋の中には何かいます。指を噛まれるエイミー。
猫のフランキーがやられています。壁の中に何かがいます。
ここを出るとエイミー。
これは凄い発見だとマーシャル。
意見が違う2人です。

一部分姿を現す何かというかクリーチャー。
追うエイミーとマーシャル。
1匹を仕留めます。調べるマーシャル。

外に出ると雪が降り積もっていて普通のクルマでは無理なような。
それでもクルマで出るエイミーとマーシャル。
出たとこで道路から転落してスタックします。ラジエーターも破損。
徒歩でピーターソンじいさんの小屋に向かいます。

白一色の中を歩くエイミーとマーシャルのショット。
これはいいショットです。

ピーターソンじいさんの小屋に着きます。
中に入ると雰囲気がおかしい。
ピーターソンじいさんはクリーチャー達に食われていました。
発作的にエイミーがマッチで点火して漏れてたガスで大爆発となります。炎上するピーターソンじいさんの小屋。
セリフにシンクロしてトラックも失います。

徒歩で小屋に戻ります。
ここでも白一色の中を歩くエイミーとマーシャルのショットがあります。

警戒して小屋内に入るエイミーとマーシャル。
一応無事なようです。スープを飲みます。
標本に逃げられたとマーシャル。死んだ振りをしていたらしい。

別に1匹仕留めて解剖するマーシャル。
死ぬ前に卵を産んだらしい。

殺虫剤噴霧器のノズルを壊してしまうマーシャル。
エイミーが水鉄砲をつないで使えるようにしています。
クリーチャーが出てきます。ポンプアクションの銃を撃ちまくるマーシャル。当たらん。代わりにエイミーが撃って仕留めます。
卵を探します。1匹で卵を3つ産むらしい。
屋根裏を調べます。

クリーチャーに目をやられるマーシャル。
見えなくなってしまいます。

進化しているクリーチャー。
退治するには進化する前に新しい手段で殺すしかないとのこと。これは一応伏線のようです。

待ち伏せとなります。
で、クリーチャーを水槽に放り込みますがエラ呼吸をするようになります。
電気スタンドを放り込むエイミー。これで仕留めます。

屋根裏に入るエイミー。
卵がたくさんあります。ハンマーで潰すエイミー。

ベッドのエイミーとマーシャル。
寒さしのぎのためとエイミー。B級映画に付き物な無理やりラブシーンはなかったりします。

朝です。
4WDがやってきます。
マーシャルの目は回復したようです。
バレリー・ニコラエフ扮するヤクザな男ユーリが登場。
アレックスは?と聞くユーリ。カネは何処だとユーリ。わけわからんマーシャル。
話しのかみ合わないマーシャルとユーリです。
そんなとこにクリーチャーが多数出現します。2挺拳銃で片づけるユーリ。
で、カネは?となります。

隙をみて缶スプレーの殺虫剤をユーリにかけるエイミー。
乱闘となります。暖炉に突っ込んだとこでクリーチャーにとりつかれるユーリ。
エイミーが撃ってユーリとクリーチャーも仕留めます。
ここは撃つとこと着弾を切り返す面白い手法を使っていました。
クリーチャーだらけの小屋を燃やします。せっかくのカネも燃えてしまいます。

4WDで脱出するエイミーとマーシャル。
白一色の雪の中の4WDのショットがあります。
カネは50000ドルだったらしい。

雪の中エンジンがストップします。
クリーチャーがクルマの中に大勢いました。
マーシャルが外に出たとこでクリーチャーに襲われるエイミー。ドアロックがかかってしまったので焦るマーシャル。何とか助け出します。
クリーチャーに占領された4WDを爆破するマーシャル。
その前にエイミーが吸っていた火のつけたタバコがクルマの外に落ちててそれを拾ってガソリンタンクに放り込み爆発炎上させる映画的描写となってます。この脚本は凝っています。脚本のことについてもサッパリの私でもいいとわかります。

エイミーを抱いて歩くマーシャル。
ようやくミラー日用品店へたどり着きます。
カウンターにエイミーを寝かせます。エイミーの脚にクリーチャーが入り込んでいました。
熱したハサミで刺してクリーチャーを引っ張り出すが逃げられる。
そんなこんなで女主人のミラーがクリーチャーにやられます。

火を点けたブラシでクリーチャーを火責めにして燃やすマーシャル。
瞬時に進化対応し消火するクリーチャー。お前はギャオスかと感心しました。
クリーチャーに食いつかれるマーシャル。危ないとこで唐突に照明弾でクリーチャーを仕留めるエイミー。
エンドとなります。キスシーンで終わるのがいい。

B級作品ですが買ってもいい作品があったりします。この作品がそうです。
ハリウッドでもっとカネをかければもっとよい作品になると思えますが、製作者への受けだけはいいハリウッドメジャーのボンクラ監督ではこの脚本のままでもイマイチな出来になるでしょう。
そんなわけでカネはないけど頭は使う、その見本みたいな作品でした。

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