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2007.03.20

『アルタード・ステーツ 未知への挑戦』(1980年)

この作品はケン・ラッセル監督、ウィリアム・ハート、ブレアー・ブラウン主演のぶっ飛びトリップ・SFドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1980年 ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆103分
原題◆Altered States
プロット◆トリップから無事に帰還する話のようです。
音楽◆ジョン・コリグリアノ

ワーナー発売のDVDにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下左右黒味なしのフルスクリーン。
音声はドルビーデジタル5.1ch

キャスト
ウィリアム・ハート→研究熱心なエディ
ブレアー・ブラウン→ヒロインのエミリー
ボブ・バラバン→協力者のアーサー
チャールズ・ヘイド→大学のメイソン
タオ・ペングリス→案内人のエチュバリア教授
ドリ・ブレナー→アーサーの奥さんシルビア
ドリュー・バリモア→娘のマーガレット・ジェサップ
子役でドリュー・バリモアも出ていたようです。全然気がつかなかった。この作品は『E.T.』(1982年)の前作のようです。

ケン・ラッセル監督のトリップムービーなので見ました。主演のキャスト2人もいいのもあります。

ケン・ラッセル監督の演出はよいと思います。
トリップシーンがハイライトとなっています。見てて気持ちいいぶっ飛びぶりです。
人間の記憶の中に60憶年分が入っているという説をとっているようです。
トリップすれば埋もれた記憶が甦るというわけです。どんどんとさかのぼっていけば記憶を取り戻すことができるが自身の身体もさかのぼって退化してしまうとなっています。

この邦題『アルタード・ステーツ 未知への挑戦』はいいです。
前半を原題をカタカナで、後半を日本語題の組み合わせです。意味はあまりよくわかりませんが語感がいいのが何よりです。

DVDにて。
ワーナー・ホームビデオ

ワーナー
N.Y.が舞台となって始まります。
縦型のタンクに浮かぶウィリアム・ハート扮するエディ・ジェサップ博士。
直立して水槽に入っています。
外で監視してるのがアーサー・ローゼンバーグ。
エディの状態を記録してプリントアウトしています。
最初から普通ではありません。

1967年4月のある午後。実験した・・・
タイトル。
このタイトルデザインはソウル・バスっぽい。

タンク内からアーサーを呼んでるエディ。
ようやく出てきたようです。5時間も入っていたとか会話でわかる。
面白いと言ってるエディ。
外に出て地下鉄に乗ってる2人。走ってるクルマも1960年代らしくそれっぽい。

アーサーの自宅にて。
ホームパーティになっています。
エミリーと話しをしてるアーサー。エディのことが話題です。
エディが来ます。ドアを開けると逆光になってシルエットのエディ。

エディと話しをするエミリー。
エミリーは人類学をやってる博士。エディは神経科の薬関係の生理学の博士らしい。
トリップの実験はサルでは出来ない。人間でやらないと説明出来ないからとエディ。
いきなり「君と寝たい」と言ってるエディ。まんざらでもないエミリー。と話しは早い。

エミリーの自宅アパートのソファでセックスとなります。
セックスが一段落して話しとなります。
エディの父親は昏睡状態でエディは父親が苦しんでいるの知りショックを受けた・・

タンクに入ってるエディ。
トリップのシーンになります。父親が出ています。他はキリスト教っぽいトリップもあります。

トリップしてる女性の患者をモニターで見ているエディ。
そんなとこにエミリーがやってきます。
ちょうどボストンのハーバード大学で一緒になるから結婚しましょうとエミリー。
女性患者ではなく薬を飲んでトリップする実験でした。
結婚しようとエディ。

2年後のボストンとなります。
2人は結婚して子供もいますが別居することになっています。
エディが研究に入れ込みすぎなのが原因とのこと。
トリップシーンの合間に話しは進みます。

アパートの窓から外を見てるエミリー。
どうやらボストンで年数が過ぎたらしい。子供がいます。
知人のメイソンと一緒に帰宅するエディ。
アーサー夫妻も来ています。
サンドイッチを作りながら食事で会話となっています。
メキシコの話が出ています。キノコでトリップする部族がいる・・。
アーサーにメキシコから戻ったらまたタンクを使った実験をやろうと言ってるエディ。

で、アーサーの奥さんシルビアからエディとエミリーの離婚話を聞くアーサー。
エディはぬるま湯の教授生活から抜け出したいと思ってるようです。
メキシコのエチュバリアを呼んで食事に行かないかと話しが出る。

レストランにて。酒場みたいなとこです。
エチュバリアが加わってにぎやかに喋りまくっている面々。
細胞の分子は60億年の記憶がある・・・

エディはメキシコ奥地に行き、先住民の呪いの催しに参加してトリップします。
ここのトリップシーンも見物です。

メキシコにて。
山を登るエディとエチュバリア。
部族の儀式に参加したいと言ってるエディ。

部族の儀式です。
キノコを煮込んだスープを飲んでトリップするエディ。
ヘビ、着飾ったエミリーとエディ、アイスクリーム、キスをする。
オオトカゲが腹ばいになった裸のエミリーになる。
砂の像になるエミリーとエディ。強風で風化していきます。

トリップから戻ります。
そうしたらオオトカゲが死んでいます。どうやらエディがやったらしい。
エディ本人は全く覚えていない。

ボストン 大学にて。
らメキシコから戻ってキノコを使った実験をやってるエディ。
トリップになっています。
タンクではなくボックス内のイスに座ってトリップしてるエディ。
アーサーとメイソンが監視しています。
結構あきれてるメイソン。キノコでトリップしてるだけだとこき下ろしてます。
アーサーはエディにトリップを止めさせたくてメイソンを呼んだと言ってます。
1960年代の水槽がどうのこうのと話しが出ているから現時点は1980年ということか?
エディはキノコだけではなくタンクを併用してやろうと意気込んでいます。
そうすればトリップの段階を上げられると思ってるようです。
トリップすれば年代をさかのぼって記憶が先祖帰りするようです。

で、タンクを見に行きます。
黒い箱形のタンクです。入れば寝そべった状態になるようです。

タンクを整備して実験となります。
アーサーとメイソンが監視しています。
何をトリップしてるから喋ってるエディ。

機器では数字を表示するニキシー管があります。古い。
長時間の録音装置は長い間オープンリールテープレコーダーだったようです。昔は長時間となるとこれしかなかったわけです。カセットテープは長時間だと薄いテープにトラブルが多く信用できないんです。
そんな感じで現在はようやくICレコーダーになったようです。劇的に進歩したわけです。SDカードメモリは安くなっているし。

大学のメイソンが一応協力者となっています。
馬鹿げていると止めたり文句を言う割にはやることをやってくれます。

トリップして原始人がどうのこうのと言ってるエディ。
心配というかあきれたというかメイソンがタンクのフタを開けています。
またトリップすると今度はスピーカーから人間ではない叫び声が聞こえてきます。
4時間経ったら口から血を流した状態になってるエディ。慌ててタンクから出してるアーサーとメイソン。
喋れない状態なので紙にメモして伝えてるエディ。
このように処置してくれ・・・、血液検査、レントゲンを撮ってくれ。
トリップが現実になったとエディが主張してるので怒ってるメイソン。

エディのレントゲンを撮ります。
エディはレントゲン写真を見てこの骨格が人間ではないとわかってるようです。

メイソンはトリップから覚めたばかりのエディのレントゲン写真をちゃんと専門の医者に持っていってくれます。でも猿のレントゲン写真を持ってくるなと言われたりします。

エディの自宅にて。夜中です。
別の女と寝てるエディ。自分の体が変化して慌ててるエディ。
洗面台で鏡を見てシャワーを浴びる。
寝室に戻ってドアを開けたら溶岩が見える。すぐに元に戻ります。
メモをとっていたらまた腕がおかしくなっています。

空港にて。
アフリカから帰国したエミリー。エディがお迎えに来ています。
エディが連れている女の子がドリュー・バリモアのようです。

エミリーの自宅にて。
ここに来てるエディ。
ヒヒのことをバブーンと言ってます。鳴き声が聞きたいとエディ。
メイソンからの手紙のことを話すエミリー。トリップのことを言われて不機嫌になるエディ。
もう1度タンクに入るとから言ってるエディ。遺伝子が記憶を持っていると主張してる。
エミリーに実験に立ち合ってくれと頼んでるエディ。

トリップの実験にて。
タンクに入るエディ。1人だけなのか?

自宅で電話を受けるエミリー。
メイソンからです。エディは大丈夫なのかという話題になっています。

一方エディは1人でタンクに入っていた。
大丈夫なわけがない。

ホントに原始人に変身してしまうエディ。
タンクのフタが開いています。守衛のオッサンが怪しい物音を聞いて見に来ます。
タンク室のドアを開けたら猿人が飛び出します。ビックリしてるオッサン。見てる方もビックリしました。
エディが頭につけていたケーブルの束が落ちています。
守衛のオッサンはガードマンを呼びに行きます。
調べに行くオッサンとガードマン。猿人を発見してこれはビックリとなっています。
ガードマンのチャーリーが無線で援軍を要請しています。
チャーリーが猿人に警棒を奪われてめった打ちにされています。逃げた守衛のオッサンもやられます。
猿人は外にズラかります。

外に出た猿人はゴミ箱を巡って野良犬ともめています。
ところでボストンに野良犬がいるのか?、映画だから。

動物園に入る猿人。
象の水飲み場で水を飲んでる猿人。象が迷惑そうにしています。
羊ではなくインパラのようなのが群れでいるところに入る猿人。
1匹しとめて食らっている。

しばらくして動物園のガードマンが見回りに来ます。
異常があります。インパラが1匹殺されて、素っ裸の男が倒れている。エディです。

そんな感じで大学内で暴れ回り、街に繰り出してゴミ捨て場でライバルの野良犬と争い、動物園に入り込みインパラを喰う変身したエディです。
ここがアクションシーンのハイライトのようです。正直言ってディック・スミスの特殊メイクは少し時代を感じさせます。悪くはない。

警察にて。
エディを引き取りに来てるエミリーとメイソン。
ここのシーンが何となくいいんです。愛情が感じられる。

エディの自宅アパートにて。
さすがにエミリーに謝ってるエディ。で、羊を食ったと言ってるエディ。
メイソンがやって来ます。ガードマンが重症とのこと。
それで大学側はエディがサルを持ち込んだとこを説明してくれとか・・・

エミリーの自宅にて。一軒家です。
エディの実験の録音を聞いたり、レントゲン写真を見てるエミリー。
録音には獣の鳴き声が入ってる。

ベッドで寝てるエミリー。
悪夢を見ています。野良犬に追われてる猿人です。
夜中だけど電話してエディを呼んでいます。

クルマでやってきたエディ。
この前の事件は本当だったとエミリー。
それで泊まってとエディに言ってるエミリー。

大学にて。
エディはまたタンクに入る実験をやるようです。
駆けつけてるエミリー。アーサーとメイソンがいます。
メイソンはまだ信じていない。
最後の実験になるのか?、周りの3人は心配してる。エディは心配していない。
で、エディのトリップが始まり相当時間が経過してもう中止した方がいいとかもめてるとこで異変が起きます。
メイソンがタンクのフタを開けたら光が溢れ出し飛ばされます。
エミリーが心配して近づくがメイソンが連れ出しています。
光が途絶えます。
廊下に連れ出されていたエミリーがタンク室へ戻ります。
倒れてる男2人の具合を見ています。死んでないようです。

ドアが開かないのでガラスの割れた仕切り窓から入るエミリー。
タンクの中から光っています。
部屋の天井にあるパイプ等を動いています。
大爆発となっています。何が起こった?光っています。
幻覚ではなくマジで何かが起こってるらしい。

タンクが消え去り渦巻きになっています。
接近するエミリー。

エディはトリップになっています。
ちょっと『2001年宇宙の旅』(68年)が入ってるトリップを見て生命の源に行くようです。やっぱりトリップといえばトリップ映画の元祖『2001年宇宙の旅』となるようです。
ドカーンと爆発するとこが『2001年宇宙の旅』みたいなんです。
トリップが続いています。
で、エミリーのおかげでようやくトリップから帰還することになります。


エディの自宅アパートにて。
メイソンがエディを運んでいます。エミリーもいます。
メイソンはまだ幻覚だと思ってる。エミリーはそうは思っていない。
エミリーはメイソンにエディへの思いをぶちまけています。
アーサーもやってきます。
まだ信じていないメイソンと凄い発見だとなんてるアーサーが口論になってエミリーに静かにしてと言われてます。

時間が経過したようです。
エミリーが何故か裸のままイスで寝ています。これも裸のエディが近づく。
アーサーから電話です。心配して電話してきたようです。そうなるとここはエディとエミリーの2人だけとわかります。

エディは私が見たのは無だ。また引き込まれるかもしれない、戻してくれてありがとうとエミリーに言ってます。
もう抜け出すことは出来ないとか言ってるエディ。

アパートの廊下でまた変身しかかるエディ。追い払えと説得しようとするエミリー。
止めようとエディに触ったエミリーも変化しています。
そんな状態の2人。トリップもしてるエディ。
で、壁を叩くエディ。段々と元に戻りつつあるようです。
まだ変化したままのエミリーを抱きしめるエディ。元に戻るエミリー。
2人とも無事に帰還したとこでそのままエンドとなります。

そんな感じで突然ハッピーエンドとなります。
このエンドシーンだけは公開当時から唐突だと酷評されていましたが、いいじゃないですか。映画にはカネで買えない愛がありますと私は思います。

後タイトル。
スペシャルメイクはディック・スミスでした。

この作品はウィリアム・ハートの映画デビュー作です。
最近作では変わったキャラクターばかり演じていると思ってましたが、デビュー作でも十分に変わったキャラクターでした。最初からそのようです。

ブレアー・ブラウンさんは大熱演でよかったです。
ヌードもあったし。トリップにも登場していたし。この作品は立派な彼女の代表作となります。


これは抜群のトリップムービーのよい作品でした。ケン・ラッセル監督はセンスがよい。
この作品は私が映画を本格的に見始めた頃に地上波TVのカット日本語版で見て、映画は凄い、ぶっ飛んでいると感心したものでした。

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