『恐竜の島』(1975年)
この作品はケビン・コナー監督、タグ・マックルーア、スーザン・ペンハリゴン主演のSF怪獣物です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品は英国調のドラマと特撮で見ました。
1975年 アミカス・プロダクション 英国=アメリカ作品
原題◆The Land That Time Forgot
スカイパーフェクTV260シネフィル・イマジカにて。画質はまあまあ。
プロット 謎の島で悪戦苦闘する話しのようです。
音楽 ダグラス・ガムリー
キャスト
タグ・マックルーア→英国のタイラー中佐
スーザン・ペンハリゴン→生物学者のリサ
キース・バロン→英国のブラッドリー
ジョン・マッケナリー→Uボートの船長ショーエンボーツ
アンソニー・エインリー→Uボートの副長ディエツ
ケビン・コナー監督の演出はよいと思います。
エドガー・ライス・バロウズの原作は未読です。
デレク・メディングス特殊効果。これはそれなりの出来でした。要するにどんなにひいき目に見てもリアルには見えない恐竜でした。それはそれでいいです。
Uボートが浮上するとこでは船体横に並んでいる排水口から水が流れ出ているショットが印象的です。ここはいい出来でした。
タイトルバックで崖から何かが投げられて海を漂流しています。どこかに流れ着いてフタを開けると手記が入っていました。ここから回想に入ります。
1916年6月3日大西洋のどこかで2000トン級の戦艦S・S・モントローズを狙うUボート。魚雷2発で撃沈します。
沈められた船の男女2人が救命ボートで漂流中。別のボートに救援を求めます。合流します。英国軍の生き残りが数人います。
この作品のUボートは潜りっぱなしのようですが、この時代の潜水艦は通常はディーゼルエンジンで海上航行して、緊急時や攻撃時だけバッテリーからのモーター駆動で潜航するのでは?まあいいけど。
とにかくUボートはメンテのために浮上します。
で、潜水艦の浮上から連想しますが日本の練習船えひめ丸が撃沈されたのはアメリカ軍潜水艦にぶつけられただけではなくて、その直後にアメリカ軍潜水艦潜水艦のスクリューがえひめ丸の船底を切り裂いたのが致命的ダメージになったようで、切り裂かれた船艇からの浸水であっという間に沈没したそうです。
救命ボート2隻の近くにUボートが浮上します。
これを察知した英国側は素早くUボート甲板に乗り移りドイツ側が出てくるとこを待ち伏せます。上手く先制してUボートを制圧します。
連合国側の戦艦にコンタクトしようとしますがドイツ側Uボートなので攻撃されてしまいます。潜航したUボートの頭上をスクリュー音が通過してからの爆雷攻撃が怖いのです。深度計から65mが限度のようです。ここは海底に接地してやりすごします。
このへんは潜水艦物の定番描写となっています。この時代はまだ爆雷はなかったのではと突っ込みたくなりますがまあいいです。
今度はドイツ側が反撃してUボートを制圧します。
ドイツ補給艦にコンタクトしようとします。ここで英国側がまた反撃して勝手に魚雷2発を発射してドイツ補給艦を沈めてまたUボートを制圧します。忙しい展開となっています。
そんなことから燃料がなくなり海流の流れにまかせて進行しています。これは漂流ではないか?
流氷群の中を進行して謎の島を発見します。カプロナ、伝説の島とのこと。
トンネル状の川をさかのぼり島内に侵入します。狭い水路を抜けようと必死の操船となっていて見せ場になっています。
島内部に入り浮上します。
さっそく恐竜が襲ってきます。ボルトアクションのライフルで反撃しています。ちゃんとボルトを引いてから撃ってます。サブマシンガンまで持ち出して撃退します。食料がないのでこの恐竜を料理して食べてます。このへんは英国流のユーモアとなっています。
英国側とドイツ側は協力することになります。
ボートで上陸すると原始人がいたり、恐竜2匹を片づけたりします。
原油があるらしいとわかり調査に行きます。
野営となります。夜になって別の原始人の群れが襲ってきます。犠牲者が出ます。北に向かうほど進化の度合いが高くなっているとわかります。これは一応伏線になっていたようです。
原油を精製して燃料にすることになります。
当番で英国側が狩りに出かけます。上級原始人の群れに襲撃されて被害は甚大で大半がやられてしまいます。生物学者もさらわれてしまいます。
原油の精製が完了して食料等を補給完了となります。Uボート副官がすぐに出発しようといいます。やっぱり英国側とドイツ側は仲は悪いようです。
火山活動が活発となります。
タイラー中佐と生物学者は急いでUボートに戻りますが、すでに出航してて副官は止めません。2人を置き去りにします。
火山活動を激しくなってUボートは島から出ることなく沈没となります。
置き去りにされた2人は島を北上して生き続けるとのことです。
手記を入れた容器を崖から落とします。で、プロローグにつながるようです。上手いじゃん。ハッピーエンドかと思っていたたらそうではなく何とも余韻のあるラストとなっています。これは原作がいいのでしょう。
そんなわけで特撮は正直言ってイマイチでしたが原作がいいのか水準の出来な作品でした。悪くはないと思えます。
« 80000アクセスありがとうございます。 | トップページ | 『少年と犬』(1975年) »
「映画」カテゴリの記事
- 『彼らは忘れない』(1937年)(2022.02.27)
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『ブラック・リッジ』(2020年)(2022.02.20)
- 『フローズン・ストーム』(2020年)(2022.02.19)
- 『私は逃亡者』(1947年)(2022.02.13)
「1970年代」カテゴリの記事
- 『見えない恐怖』(1971年)(2021.11.27)
- 『危険な愛の季節』(1975年)(2021.06.19)
- 『サイコマニア』(1972年)(2020.06.07)
- 『殺人ブルドーザー』(1974年)(2020.06.06)
- 『キラーカーズ パリを食べた車』(1974年)(2020.04.05)
コメント