『ハムナプトラ2 黄金のピラミッド』(2001年)
この作品はスティーブン・ソマーズ監督、ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ主演のアクションの続編です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品は『ハムナプトラ 失われた砂漠の都』(1999年)のDVDを買うつもりが間違えて買ったので見ました。紛らわしいジャケットデザインなので間違えて2の方を買ってしまいました。レイチェル・ワイズが出てるから、まあいいかとなります。
2001年 アルファビル・プロ/ユニバーサル・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆130分
原題◆The Mummy Returns
プロット◆エジプト3000年の呪いに悪戦苦闘する話しのようです。前作と同じです。
音楽◆アラン・シルベストリ 前作とは違っていました。悪くない。
ユニバーサル・ピクチャーズ発売のDVDにて。画質は非常によいです。始まりに何かと話題のテーマパークUSJのCFが入ってました、こんなのいらないっての。それにDVDに設定画面が凝り過ぎでなかなか目的通りの設定でスタート出来なかったりします。こまったものです。
キャスト
ブレンダン・フレイザー→元傭兵のリック・オコーネル
レイチェル・ワイズ→リックの奥さんエヴリン
フレディ・ボース→息子のアレックス
ジョン・ハナ→エヴリンの兄ジョナサン
オデット・フェール→秘密結社の隊長アーデス・ベイ
アーノルド・ボスロー→問題のイムホテップ
パトリシア・ベラスケス→件の女性アナクスナムンの生まれ変わりのミナ
ザ・ロックことドウェイン・ジョンソン→スコーピオンキング
Adewale Akinnuoye-Agbaje 黒人用心棒ロックナー
Alun Armstrong ハフェズ大英博物館館長
スティーブン・ソマーズ監督の演出はまあよいと思います。
紀元前のエジプトにて色々あったと前説が入ります。ナレーションは隊長アーデス・ベイを演じるオデット・フェールが担当しているようです。
それで1933年のエジプトにてとなります。敵方の発掘シーンだけでも規模が大きくなっててスペクタクルっぽくなっています。
ビックリさせる手法を多用しています。爆発、銃撃、等々。
アクション等の量は前作に比べて増えています。
ユーモアもかなりの量を入れてますが空振りが目立ちます。
全体的に続編の悪い面が出過ぎている感じです。
前作に比べてカネも手間もかかっているようですが作品の出来のよさにつながっていないようです。映画はむずかしいものです。
この監督はもう限界が見えてしまったのかな。次作の『ヴァンヘルシング』(2004年)では更に出来が悪くなっているようです。この監督にはケビン・J・オコーナーの出演が出来を占う保険だったのかも。
主人公2人が発掘している現場に怪しい3人組がやってきます。
パチンコで撃つ息子のアレックス。何故か前作であった将棋倒し(ドミノ倒し?)のシーンがまたあったりします。
この子役がかわいくないのがこまったものです。誘拐されてからお守りをさせられる黒人用心棒に同情したくなったりします。これだけでだいぶ評価が落ちてしまいます。
かわいくないくせに自分の都合が悪くなると8才に戻ってしまいます。
いまさら8才はないでしょうと見ててこまったものだとなります。さらわれるのは腕輪を勝手にはめたお前が悪いのではないかとしょうもない。
子供を殺したら倫理コードもあるし興業が悪くなるので、この子役が殺されるわけがないのでなおさら見ててしゃくにさわります。こまったものです。
2階建てバスでのアクションシーンがあります。
ここで息子は連れ去られてしまいます。あんな息子はいない方がいいと思えてしまうのは何故?
ブレンダン・フレイザーのキャラクターとレイチェル・ワイズの演技力をもってしても親子のつながりがイマイチな感じがするのは私の偏見でしょうか。→それは子役のせいだ。言ってはならない禁句「お前なんか生まなければよかった」と言いたくなるでしょう。
ロンドンからカイロへとなります。
カイロから奥地へ行くのに飛行船を雇います。ここで飛行船が月を横切る『E.T.』(1982年)のパロディがあったりします。子役とスピルバーグとファミリー物とユニバーサル・ピクチャーズが嫌いなので『E.T.』は見ていませんけど。
『E.T.』というと映像を改変したので有名?でしたっけ。銃をトランシーバーに入れ替えたとのことですよね。完全版ならぬ安全版とでもいうのか。
画質をよくするのはいいと思うけど絵をいじって部分的でも変更してしまったら別の作品です。後だしじゃんけんのようなものです。変更したことがわかりやすいように82-何年版とするか82-バージョン1.1とするかしてくれ。
問題のピラミッドに行く途中で地元の凶暴なピグミーのような怪物に苦戦していました。あまり意味がないような。
怪しい3人組はラテン系のスパイビー、まぬけなジャックともう一人のリーダー格となっています。
女性同士のチャンバラもどきのアクションシーンがあります。
これは『グリーン・デスティニー』(2000年)からの引用はいうかヒットしたから入れればいいという流れなのでしょう。何だかよくわからんエジプト風になっています。多分エジプトの人が見たら噴飯物なのでしょう。
いくら何でも敵キャラの扱いがおかしい。これからというとこでいきなりスコーピオンキングにあやまるイムホテップ。これでは3000年の恋もさめてしまいます。こまったものです。
ザ・ロック本人は登場しないでCGオンリーになっているスコーピオンキング。見ててあぜんぼう然となります。これだったらわざわざ顔をCGでザ・ロックに似せなくいいとなります。まったくひどい扱いのプロレスWWE出身のザ・ロックです。これでは途中で何となくいなくなっていた方がまだマシでした。どうしたっていうの?製作側のいうことを全面的に入れてしまったのか?
そんな感じで見ているとクライマックスのアクションシーンにしても何のために戦っているのかがイマイチわからなかったりします。これでは見てても入れ込めない。
レイチェル・ワイズさんは相変わらず素敵です。
少しメイクが濃いような感じがしますが。どうやらこのシリーズが続くとしても出演はこの作品限りにした方がいいように思えます。
で、レイチェル・ワイズの私生活ですが、正直言ってダメ監督なダーレン・アノロフスキーとはまだ切れていないようで子供まで生んでいます。レイチェル・ワイズは頭がいいと思ったいたが、もしかしてバカな男に尽くすタイプなのかも。
ダーレン・アノロフスキー監督はまず独立系向けにまとめたサスペンス『π(パイ)』(1997年)で名を売って、すぐに人間ドラマ『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000年)に乗り換えて、そしたらもうネタ切れでなかなか次作が撮れず。ようやくの新作『The Fountain』(2006年)は何だかよくわからんSFな話しのようです。こまったらSFなのか?もう先がしれています。
そんなわけでちょっと力が入り過ぎてホームランを狙って強振したわりには凡打にならなかったけどかろうじて内野を抜いたシングルヒットといった感じの作品でした。つまらなくはなかったけど正直言って前作よりは出来はかなり落ちます。
あまり後味が悪いので、何故かこの後に全く関連のない『続・夕陽のガンマン』(1966年)のラストシーンを見たくなりDVDで見てしまいました。なんでそうなったのか自分でもわからんけど、あの、あんなの当たるわけない大ハッタリのライフル1発の気持ちよさがポイントなのかもしれません。映画はこうでなければいけません。
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