『恋する遺伝子』(2001年)
この作品はトニー・ゴールドウィン監督、アシュレイ・ジャッド、ヒュー・ジャックマン主演のロマンティック・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
2001年 フォックス2000ピクチャーズ/20世紀フォックス アメリカ作品
ランニング・タイム◆98分
原題◆Someone Like You...
プロット◆やっぱりあなたが好きなのよというロマンティック・コメディのようです。
音楽◆ロルフ・ケント
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。
キャスト
アシュレイ・ジャッド→TVトークショーの構成作家 ジェーン
ヒュー・ジャックマン→TVトークショーの構成作家 エディ
グレッグ・キニア→TVプロデューサー レイ
エレン・パーキン→TVトークショーの司会 ダイアン
マリサ・トメイ→ジェーンの知人の雑誌編集者 リズ
キャサリン・デント→ジェーンの姉のアリス
ピーター・フレンドマン→アリスの亭主 スティーブン
ミュリエル・ガーデン→ガールフレンドのイサベル
リアンナ・グルーム→ガールフレンドのレベッカ
トニー・ゴールドウィン監督の演出はよいと思います。
少しギミックな途中にタイトルが入る手法があります。この牛に関することは結局本筋とはあまり関係がなかったような。
ギミックといえば子供の服装で突然登場してエクスタシーに関するレクチャーをするアシュレイ・ジャッドがよかった。
キャストは非常によろしい。
アシュレイ・ジャッドとヒュー・ジャックマンのキャスト2人は十分に魅力的で私の好きな1930~40年代のロマンティック・コメディに出ているスターにひけをとりません。グレッグ・キニアも引き立て役時代のデビット・ニーブン並みです。
話の方はどうもシンプル過ぎるというかひねりがない。
ラストで「私が間違っていました」とセリフ1つですましていました。ロマンティック・コメディはもっと周到な伏線や洒落たセリフを盛りだくさんにしなくてはいけません。
監督の腕前をこの手の作品の巨匠、エルンスト・ルビッチ監督やハワード・ホークス監督と比べては気の毒というものですがやはり少しおよばないようです。正直言って全然かも?
アシュレイ・ジャッド扮するTVトークショーの構成作家のジェーンは待ち焦がれた男性と思い込んでつき合っていい仲となったが28分で別れを切り出されてしまいます。それでやけになって何故か匂いを感じる部分の切除を医者に依頼したりします。
雌牛のなんとかかんとかの理論を思いつくことになります。
変名のマリー・チャールズ博士で雑誌のコラムに発表します。これが評判になって自分がスタッフをしているTVトークショーのミーティングで話題となります。ここのシチュエーションは面白かった。グレッグ・キニアが自分のことが例にされているのに全然気がつかないとことか。
クライマックスで変名のマリー・チャールズ博士としてTVトークショーに電話インタビューで出ることになります。ここでの描写が少し物足りない。
この作品はアシュレイ・ジャッドがきれいに魅力的に撮れているのことが全てです。シーンが変わる度に服装が変わります。
なりゆきで高校時代はやってたというチアリーダーの振り付けを下着姿で披露してくれます。これが最高です。
TVを見てて何故か自分が出てるニュースを見ていたりします。これは『アメリ』(2001年)でもありましたが現在流行の手法なのか?ギャグのうちはまあいいですけど。くどくなると電波系のキャラになってしまいますから描写バランスには注意が必要と思えます。
アシュレイ・ジャッドがヒュー・ジャックマンに言う「子供の頃、友達いた?」のセリフがあった。これも傑作です。
女好きのTVトークショーの構成作家エディを演じるヒュー・ジャックマンはいい男です。ジャン=ポール・ベルモンドとクリント・イーストウッドを足して2で割ったみたいと言ったらほめ過ぎになるかな。
左手で字を書いていました。レフティなのですか。
TVプロデューサーのレイを演じるグレッグ・キニアは優柔不断というか何だかよくわからん男でした。別れたけどエディと同居することを知るとまだ未練がありそうだったりとわけわからん。でもこの話は三角関係ではないようです。要するに出過ぎのようです。描写バランスがよくない。
突然変わったアシュレイ・ジャッドの日本語表記ですがジャドよりジャッドの方が日本語の語感がよいと思えますが何でわざわざジャドとするのかが不思議。あちらの都合なのか?
原題の『Someone Like You』の訳は『あなたのような誰か』でした。原題の直訳でもよかったような感じです。
関係ないけど邦題で『あなたに恋のリフレイン』(1991年)ていいなと思う。ところがキャストが魅力薄で見る気が全くしなかったりする。
クラシックなノリでよかったです。そんなわけで私の好きな1930~40年代のロマンティックコメディと同じ感じのよい作品でした。
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