『アリス』(1987年)
この作品はヤン・シュヴァンクマイエル監督スタイルの『ふしぎの国アリス』です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1987年 コンドル・フィーチャーズ スイス=ドイツ=英国作品
原題◆Neco z Alenky/Alice
スカイパーフェクTV260シネフィルイマジカにて。画質はよいです。
プロット おなじみなふしぎの国アリスの話しのようです。
キャスト
Kristýna Kohoutová→Alice
Camilla Power→Alice (voice: English version)
セリフは英語です。ですから英語吹き替え版となっています。
ヤン・シュヴァンクマイエル監督の演出はよいと思います。
全編、白うさぎの声や他のキャラの声もアリスが担当しています。
ふしぎの国アリスといえば私にはディズニーのアニメ『ふしぎの国のアリス』1951年版が1番です。他は見たことないけど。
実は原作は読んでいません。
河辺です。
石を投げているアリス。スカートの上に石を乗せています。
同伴の女性の顔は映らず。これは子供や動物が主役の場合のルーティンな手法です。ドラマの集約化というやつか。
室内です。
お茶を飲んでるアリス。
ガラスケース内のぬいぐるみの白うさぎが動き出します。
手袋をはめて服を着ます。ハサミでガラスを破り出ます。
体の中味のおがくずが出ています。
何故か野原に出る白うさぎ。
机があります。引き出しに入る白うさぎ。
アリスも白うさぎを追って引き出しに入ります。
トンネル内を移動するアリス。大量の三角定規が落ちています。引き出しの中には何がある?で、三角定規となっているようです。こういうのは好きだな。
トンネル奥の部屋で白うさぎは食事中。
おがくずを上手そうに食べています。
アリスが白うさぎ話しかけますが、白うさぎは逃走します。
バケツに落ちるアリス。
バケツがエレベーターとなっています。4-3-2と階数表示が出ます。
途中で画鋲が入ってるジャムが出ています。食物に金属が入るパターンがヤン・シュヴァンクマイエル監督の好みのようです。どんな好みなんだと興味深い。
1階へ。室内にて。落ち葉の上に落ちます。
落ち葉は机の引き出しの中へ移動して消えうせます。
アリスが引き出しを引っ張って開けようとすると必ず取っ手が取れています。
何の象徴なのかは不明。
アリスは小さなカギで小さなドアを開けます。
インクのビンが出てきます。舐めて飲むアリス。
小さくなって人形になるアリス。ドアは通れそうになるが今度はカギが取れないアリス。
クッキーが出てきます。食べるアリス。
大きくなるアリス。小さなドアから手を出すが白うさぎにオールで手を叩かれます。
アリスは泣きます。
室内は水浸しとなります。
ネズミが泳いできてアリスの頭の上でたき火をして料理を作ろうとします。
これは熱いのでネズミをはたき落とすアリス。
白うさぎがボートに乗ってきます。
クッキーを食べるアリス。小さくなり人形になります。
鳥に襲われるアリス。
机に載って漂うアリス。
カギでドアを開けます。室外に放出されるアリス。
小川からはい上がるアリス。
白うさぎにメリー・アンと呼ばれるアリス。
ハサミを取りに行かされます。
白うさぎの家に入るアリス。
インクを飲んで大きくなるアリス。人間に戻ります。
ハサミはまだかと催促をする白うさぎ。
ドア越しの攻防でドアに挟まれた手を縫って治す白うさぎ。
馬車を呼ぶ白うさぎ。骨のクリーチャーがゾロゾロ出てきます。
ところでビルって誰?→煙突に入る奴らしい。
投石されるアリス。アリスも投石していますけど。
クッキーを食べるアリス。小さく人形になります。
クリーチャーに追われるアリス。襲われるアリス。
白い液体の入ったバケツに落ちるアリス。
大きな人形となります。中味は人間のアリスのようです。
引きずられて物置のような部屋に入れられるアリス。
人形の殻を破り出てくる人間のアリス。
パンから釘が出てる描写が入ります。画鋲とか釘が好きなヤン・シュヴァンクマイエル監督です。どんな趣味なんだと興味深い。
カギでドアを開けて出るアリス。
靴を脱いで部屋に入ります。
靴下がはい回っています。床は穴だらけで靴下が出たり入ったり。。
靴下の芋虫とアリス。
ここを出ます。
次は小さな家の中は大騒ぎの図。
中から物が投げつけられます。
魚頭キャラがやって来てカエル頭キャラが出てきます。
ハエを食べるカエル頭キャラ。
赤ん坊はブタでした。わけわからん。
ブタを追うアリス。
部屋には帽子屋と三月ウサギがいます。
お茶を飲んでいます。
時計にバターを塗っています。1951年版ではここが白眉のシーンとなっています。
帽子から白うさぎをとり出す帽子。
白うさぎは遅れるとあわてて出て行きます。
この部屋を出るアリス。
白うさぎを追って階段を登るアリス。
洗濯物を干してある部屋を通ります。洗濯物をかき分けて移動するとこは、どこかで見たようなシーンです。これは多分ヨーロッパの作品で何だっけ?
その先の書き割りにはカード同士が決闘をしています。
ハートの女王が登場。首を刎ねろときます。
決闘しているカードの首をハサミで切り落とす白うさぎ。
カードをやってる帽子屋と三月ウサギ。
首を刎ねろとハートの女王。
接待クローケーとなるアリス。勝っても負けても首を刎ねられます。
カードから実体化してニワトリとハリネズミが大騒ぎ。
本を暗記しろと言われるアリス。
裁判となります。本はこの裁判の台本のようです。
何だかんだで目が覚めるアリス。
自宅室内です。白うさぎのぬいぐるみはいない。
ガラスケース内の引き出しにはハサミがあります。
何となくエンドとなります。
原作や1951年版でぶっ飛んでいるだけに、ヤン・シュヴァンクマイエル監督にしては意外とまともに作ってある感じがしました。
そんなわけでふしぎの国アリス物としてよく出来ている作品でした。
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