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2007.01.11

『オテサーネク 妄想の子供』

この作品はヤン・シュヴァンクマイエル監督の奇妙な赤ちゃんドラマです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。


2000年 チェコ=英国=日本作品
ランニング・タイム◆132分
原題◆Otesanek
プロット◆木の根っこの赤ん坊に振り回される話しのようです。
音楽◆イヴォ・シュバリィ
スカイパーフェクTV260シネフィルイマジカにて。画質はよいです。

キャスト
ヴェロニカ・ジルコヴァ→夫人のボジュンカ
ヤン・ハルトゥル→夫のカレル・ホラーク
ヤロスラヴァ・クレチュメロヴァ→シュタードレル夫人/アルジュビェトカの母
パヴェル・ノーヴィ→シュタードレル/アルジュビェトカの父
クリスティーナ・アダムツォヴァー→少女アルジュビェトカ
ダグマル・ストシーブルナー→アパートの管理人
ズデニェク・コザーク→アパートのロリコン老人
イジー・ラーブス→家に来ない方の警官
イムカ・スムトゥナー→ソーシャルワーカー


ヤン・シュヴァンクマイエル監督の演出はよいと思います。
ディテール描写にこだわっていますす。クローズアップショットをていねいに入れてます。
夫人を演じる女優さんは神経質そうな感じでよく合っています。


この作品はヤン・シュヴァンクマイエル監督の長編ということで見ました。
短編の人が132分も持たせることが出来るのかと思っていましたが見事に持たせていました。やはり才能のある人は違うとよくわかります。見始めてすぐに面白いとなりました。


プロローグ。病院にて。
夫は赤ん坊の夢を見て、夫人は診断を聞かされ泣く。
町の風景でも赤ん坊関係に異常に目に付いています。

道路に飛出して女の子が登場。隣のアルジュピエトカ。あまり可愛くありません。
子供がいないホラーク夫妻の話しが出ます。
女の子は好奇心旺盛で口が悪い。
父親はすぐに手が出るスパルタオヤジです。
この家庭の料理はまずそうです。クローズアップショットで食物を見せています。食欲が減退しそうです。

ハーロン・チョコのTVCF

隣の紹介で別荘を買う子供がいないホラーク夫妻。黒猫を飼っています。
木の根っこを掘り出す夫。形を整えてニスを塗って仕上げ夫人にプレゼントします。夫人もその気になります。
アバートまで連れて行こうとする夫人ともめる夫。
結局、別荘に置いて帰ります。

夫人は隣の夫人に話してしまいます。
女の子は見た。木の根っこだと。
夫人の方はクッションにナンバー入れて段々とお腹を大きくして9ヶ月過ぎたら別荘からアパートに持ってくる計画のようです。

産気づいて病院に行く夫人。実は別荘に行ってます。
チェコのクルマは何でしょう。スコダ?白い小型車です。
夫の方は隣の部屋から病院に電話する状況となります。こまった状態です。生まれたとごまかしますが女の子には電話線が外れていたと気付かれます。
この女の子は電話するとこに張り付いていて一々アドバイスを送る等うっとうしい感じなのです。

オティークという名の男の赤ちゃんとということになります。
これでどうなると話しは進む。

別荘に行く夫。
夫人が抱く木の根っこは生きています。コマ撮りアニメとなっています。
アパートにつれてきますがこのままで済むわけがありません。
黒猫が食われます。

途中から絵本による説明描写がカットバックで入り、現在の状況や行く末を暗示させます。

アイロンのインフェルノのTVCFが入ります。

今度は郵便配達人が食われます。
後悔先に立たずと夫。夫人は赤ちゃんをかばいます。

アパートの上階にはロリコンの老人がいます。
この描写がまた最高というかサイコというかデフォルメされた描写となっています。アニメ作家らしい。

KINOとは映画のことのようです。
隣の夫婦が証拠隠しで郵便配達代行をしている夫を目撃します。ただし夫だとはわからず。

管理人のおばあさんが赤ちゃんは人形と知ります。
こうなると普通の展開では子殺しと思い警察に行きますが要領を得ない対応となります。

役人が赤ちゃんを見せろと乗り込んできます。
人形を偶然に見せたようにして実はいなかったとごまかそうとしますが、役人の太った女性は赤ん坊に食われます。

いよいよとなり夫は赤ちゃんをロープで縛り袋詰めにして地下室へ運び箱詰めにします。
これを女の子が見ててどうするのかというと赤ちゃんの世話をしたりします。食物を持ち出して与えます。
ところで大きくなって木の根っこ赤ちゃんはウルトラセブンのワイアール星人のようです。

役人が消えたと警察が2人やって来ます。夫婦は必死でごまかします。
絵本からクワが必要と管理人のおばあさんのクワを石炭に埋めて隠す女の子ですが新しいクワに触れたとこを見つかってしまいます。ここは何とか許してもらう。

木の根っこ赤ちゃんに与える食物を都合出来なくなってしまい女の子はマッチ棒でくじ引きをして餌にする人を選びます。
まずロリコン老人が当選して都合よく現れ地下室に誘って木の根っこ赤ちゃんに食わせます。

フローラの小麦粉のTVCF。

夫は隣からエンジン式のチェーンソーを借りて地下室へ向かいます。これは『スカーフェイス』(1983年)のようになるのかと思わせます。
で、木の根っこ赤ちゃんと対面したら気が変わり父と化した夫は自ら食われます。後を追って夫人も同じことに。なかなか壮絶な展開となっています。

隣の家族は夫人の意志で部屋に立てこもることになります。
キャベツ畑に手を出した木の根っこ赤ちゃんは絵本の通りの結末になるのかと思ったらその前でエンドとなります。これは余韻を持たせて上手いと思えます。

そんなわけで奇妙な赤ちゃんドラマのよい作品でした。
これと似た作品は見たことがあります。ラリー・コーエン監督の『悪魔の赤ちゃん』(1973年)です。全然違うか?、でもどんな性格や姿になっても最後まで赤ちゃんを愛してるのが共通しています。


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