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2006.12.10

『殺しのドレス』(1980年)

この作品はブライアン・デ・パルマ監督、マイケル・ケイン、アンジー・ディキンソン、キース・ゴードン、ナンシー・アレン主演のサスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。


1980年 ジョージ・リットー・プロ/オライオン アメリカ作品
原題◆Dressed to Kill
DVDにて。画質はよいです。MGMはDVDのみでしょう。
プロット 謎の殺人鬼に遭遇し追ったり追われたりする話しのようです。
音楽 ピノ・ドナジオ

キャスト
マイケル・ケイン→精神分析医のエリオット
アンジー・ディキンソン→ミラー夫人のケイト
キース・ゴードン→ケイトの息子ピーター
ナンシー・アレン→売春婦のリズ
デニス・フランツ→13分署のマリノ刑事
フレッド・ウェバー→旦那のマイク
不明→美術館の男
デビッド・マーグリス→リィービー博士


ブライアン・デ・パルマ監督の演出はよいと思います。
ワイドの画面を上手く使ってます。人が1人で空間が空く構図があります。ブライアン・デ・パルマ監督はこの手法が使えるようです。この構図は人を真ん中に置かずに左右どちらかに寄せるのがポイントになります。
一応48時間と区切ってあるらしいが時間的サスペンスは全くないのがデ・パルマ監督らしい。企画倒れ?
旦那のマイクに、セックスの相手の男。この2人のキャラは全く描写されていません。もちろんこれは意図的なのでしょう。

ヒロインが途中で交代する手法となっています。
アンジー・ディキンソンからナンシー・アレンへとなります。
ナンシー・アレンはまだこの頃は太ってはいなかった。でもその兆候は見られるけど。

プロローグでテレビのニュースでビリー・マーチンが云々と言ってるが1980年頃だからMLB N.Y.ヤンキースのビリー・マーチン監督のことでしょう。

タイトル。
ベッドルームからシャワーへ。
アンジー・ディキンソン扮するミラー夫人のケイトが登場。ヌードは吹き替え。DVDではボカシはなしです。
旦那のマイクはヒゲを剃っている。

シャワーで男に襲われるケイト。これは幻想のようです。
ここからシーン転換して旦那とのセックスシーンとなります。寝室にて。

キース・ゴードン扮するケイトの息子ピーターが登場。
自室で何か工作しています。
優しいママののケイトと会話となります。

出かけるケイト。
マイケル・ケイン扮する精神分析医のエリオットのオフィスに入ります。
旦那とのセックスは上手くいってないとか。

美術館に入るケイト。
白いワンピース、白いコート。
ホトンド『めまい』(58年)なシーンの連続となります。
視線を走らせるとそこにつなぐ手法が多用されています。私はこれが好きな手法なんです。

男が近づいてきます。
サングラス。普通っぽいラテン系の男。
並んで座ります。

男を追うケイト。
移動しながらの主観ショットカットバックの手法です。これも好きな手法なんです。
長回しもあります。結構長いシーンとなっています。

美術館を出るケイト。
タクシーでは手袋を持ってる男が待っています。
タクシーに乗るケイト。すぐにセックスとなります。
下着を脱がされるケイト。

男のアパートに着きます。
このアパート玄関のロングのショットが何となく『殺人者たち』(64年)の殺し屋コンビが狙撃されるシーンにそっくりなんです。不思議な偶然だと思います。

夜です。
起きて服を着るケイト。
メモを書いてたら男の診断書があって性病持ちと判る。
下着はタクシーで脱がされたとフラッシュバックが入る。

部屋を出るケイト。
エレベーターに乗ります。
7Fから乗り込むケイト。
5Fで母子が乗ってきます。ケイトを見ている女の子。
1Fで母子が降ります。
7Fに戻ったとこで突然、ブロンド、サングラス、黒いコートの女にカミソリで切りつけられるケイト。切り刻まれて死に至ります。

殺人現場を仕事には入るとこだったナンシー・アレン扮する売春婦のリズが目撃します。成り行きでカミソリを手にとったもので犯人扱いもされます。
カミソリを取り上げようとするリズとエレベーター内のミラーに映る黒いコートの女。このシーンはいい。

精神分析医のエリオットがオフィスに戻ります。
患者のボビーから留守電が入っています。どうやら犯人らしい。
リィービー博士とは?
13分署のマリノ刑事からも留守電が入っています。

警察にて。13分署です。
デニス・フランツ扮するマリノ刑事が登場。
若くて痩せてるデニス・フランツです。趣味の悪いシャツを着てます。とても刑事には見えません。

精神分析医のエリオットとピーター。
エリオットが呼ばれて、エリオットとマリノ刑事がの話しを盗聴しているピーター。
奥にエリオットはマリノ刑事、手前のピーターは合成のようです。
ソニーのカセットテレコ使用。

精神分析医のエリオットのオフィスです。
ボビーと連絡を取ろうとしているエリオット。

警察にて。13分署です。
売春婦のリズとマリノ刑事。
以前売春で捕まったことがあるリズ。
黒いコートの女の見たのはリズだけ。あまり状況はよくないよです。
48時間の猶予が与えられます。

精神分析医のエリオットのオフィス前の路上にて。
ストップウォッチで人の出入りを計っているピーター。
ストップウォッチはデジタルのホイヤー製を使用。

黒いコートの女はリズを尾行している?

ピーターの自宅にて。
カメラを製作中のピーター。

精神分析医のエリオットのオフィス前の路上にて。
カメラを設置します。モペット。チェーンロック。荷台にはボックス、この中にカメラを仕込んでいます。

デ・パルマ監督得意の手法、画面分割のスプリット・スクリーンが全開となります。
エリオットと黒いコートの女。
リズも登場。
結構長いシーンとなっています。

ホテルにて。
仕事中のリズ。客はクリーブランドの男。

尾行されるリズ。
タクシーで移動。運転手は若い男。
黒いコートの女をドアで邪魔をする若い運転手。これで尾行を巻いた筈なんですが。実は変装した女刑事だったらしい。よくわからん。

地下鉄に逃げ込むリズ。
追う黒いコートの女。
ホームで黒人連中にからまれるリズ。

地下鉄に逃げ込みます。
車内です。時々室内灯が消えます。
ここでも黒人連中に追われるリズ。で、黒いコートの女に襲われますで危ないとこをピーターに助けられます。

リズのアパートにて。
リズとピーター。さてどうするとなります。
犯人らしい写真は撮れた。エリオットの予約カードを調べようとピーター。

警察にて。13分署です。
リズとマリノ刑事。
犯人はエリオットの患者だとリズ。
お前が調べに行けとマリノ刑事。
明日までと期限が切られます。その割には緊張感があまりないような。

メトロポリタン精神病院にて。
エリオットとリィービー博士。
ケイトを殺したのはボビーだとエリオット。

犯人が映っているらしい写真を受け取ってリズとで確認となります。
やっぱり予約カードを見なくてはとなります。

精神分析医のエリオットのオフィスにて。
リズが来ています。エリオットと話となります。
色仕掛けを使って予約カードを調べるリズ。
雨の中、外から見てるピーター。
いつのまにか中には黒いコートの女がいる。
そんなこんなで外から撃たれる黒いコートの女。これが女装したエリオットでした。
これで実質エンドのようになります。

警察にて。13分署です。実質エピローグのようです。
撃ったのは尾行をしていたルース刑事とマリノ刑事。
リィービー博士の事情説明です。何となくというかそのまんま『サイコ』(60年)と同じになっています。
ここでエンドにしたらマジで『サイコ』(60年)そのまんまなので、これから後を付け足しをしたように思えます。

レストランにて。
リズとピーター。説明をしているリズ。
ステップファーザーのマイクはいないから自宅に来ないかと誘うピーター。

メトロポリタン精神病院にて。
ナースの首を絞めるエリオット。
俯瞰となっています。何か現実感に乏しい描写となっています。もしかしたら伏線たった?

ピーターの自宅です。
忍び寄る主観ショット。真面目なのかジョークなのかよくわらかん描写です。
シャワーのリズ。
誰かが侵入しています。ナースを靴にストッキング。
ここは盛り上がりますが夢オチとなります。デ・パルマ監督らしい。
あっさりとエンドとなります。このシーンは付け足しのようなものです。

そんなわけでブライアン・デ・パルマ監督らしい話より映像優先のよい作品でした。
私はどちらかといえば同じブライアン・デ・パルマ監督なら『ミッドナイトクロス』(81年)の方が好みだったりします。

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