映画感想の加筆改訂のお知らせ

にほんブログ村

« 『殺しのドレス』(1980年) | トップページ | 『殺人狂時代』岡本喜八監督版(1967年) »

2006.12.12

『ああ爆弾』(1964年)

この作品は岡本喜八監督、伊藤雄之助、砂塚秀夫、中谷一郎主演のオフビートなアクションか?
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品は岡本喜八監督作品で見ました。昔シティロード誌での紹介で珍品と知ってて前から見たかった作品です。

1964年 東宝作品
スカイパーフェクTV310衛星劇場にて。画質はよいです。
プロット 万年筆爆弾をめぐって色々ある話のようです。
音楽 佐藤勝

キャスト
伊藤雄之助→ヤクザの親分
砂塚秀夫→伊藤雄之助親分の自称子分
中谷一郎→市会議員候補の矢東弥三郎
二瓶正也→伊藤雄之助の元子分で中谷一郎の現子分


岡本喜八監督の演出はよいと思います。
歌舞伎風、浪曲風と色々とあります。ミュージカルみたいにもなっています。

プロローグの歌舞伎風ミュージカルが結構長い。でも面白い。さすがにミュージカルだけあってカット割りとのシンクロ具合がよろしくていいです。
シーン転換も上手です。
銀行ミュージカルもよろしい。
東宝汎用爆発効果音が多用されていました。小さい爆発から大きな爆発まで、どんな爆発でも効果音は同じなのがアバウトでイマイチです。効果音ぐらいケチるなよと文句も出ます。

1964年の高級アパートが見られます。今とたいして変わらんようです。
伊藤雄之助親分、表札の裏を使うのはセコくていいです。
宗教ネタがあります。現在では無理なネタです。

映画館では戦争大作『史上最大の作戦』(61年)が上映されていることになっています。長過ぎるのでまだ見ていない。
劇中映画は資料によると『どぶ鼠作戦』(62年)とのことです。これも未見です。

出所した刑務所前にて砂塚秀夫の(迎えが)「いませんね」のセリフでロングの俯瞰になるとこはいいです。このようなショットの使い方を心得ています。
やたら幻想シーンになります。いいです。
家に入るとそこは舞台風になりパントマイムしてたりします。見えない戸を開ける図があります。押井守監督が好きそうなシーンです。

伊藤雄之助と天本英世が一緒に映っているのだけでオフビートになります。
砂塚秀夫はあまり見たことがありません。他にはどんな作品があるのでしょう。
中谷一郎が二瓶正也を往復ビンタするシーンは面白かった。ホトンドマンガな描写でした。いいです。この中谷一郎のキャラをなかなかふざけてていいです。

後半はもたれ気味。逃げた2人はそのままだし、伊藤雄之助は半分退場してますし。収拾がつかなくなって放り投げたような感じ。


そんなわけで、これはまたオフビートなミュージカルでぶっ飛んでる作品でした。製作の田中友幸が激怒した?そもそも伊藤雄之助主演なのがオフビートなのでは。

« 『殺しのドレス』(1980年) | トップページ | 『殺人狂時代』岡本喜八監督版(1967年) »

映画」カテゴリの記事

1960年代」カテゴリの記事

日本映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『ああ爆弾』(1964年):

« 『殺しのドレス』(1980年) | トップページ | 『殺人狂時代』岡本喜八監督版(1967年) »

月齢

無料ブログはココログ
フォト
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

バイクフォト

  • ヤマハ トリッカー XG250
    私が買ったバイクです。ヤマハばかり。