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2006.12.28

『リオ・ブラボー』

『リオ・ブラボー』
この作品はハワード・ホークス監督、ジョン・ウェイン等が主演の正統派ウエスタンのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。


1959年 アルマーダ・プロダクションズ/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆141分
原題◆Rio Bravo
プロット◆悪の一味をやっつける話しのようです。
音楽◆ディミトリ・ティオムキン
ワーナー発売のDVDにて。画質はまあよい。それなりな画質でした。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはワイド。上下左右黒味無しのフルスクリーン。

キャスト
ジョン・ウェイン→保安官のジョン・T・チャンス
ディーン・マーティン→アル中の物乞いデュード
ウォルター・ブレナン→びっこのスタンピー老人
アンジー・ディッキンソン→ヒロインのフェザース
ワード・ボンド→幌馬車隊リーダーのホイーラー
リッキー・ネルソン→拳銃使いのコロラド
ジョン・ラッセル→ジョーの兄ネイサン・バーデッド
クロード・エイキンス→無法者ジョー・バーデッド
ペドロ・ゴンザレス−ゴンザレス→ホテルの主人カルロス
エステリタ・ロドリゲス→カルロス夫人のコンスエラ
ウォルター・バーンズ→バーテンのチャーリー

ハワード・ホークス監督の演出はよいと思います。
ディーン・マーティン登場のプロローグから見せ場の連続となります。
始まってすぐにワード・ボンドが登場したとこでダイナマイトは幌馬車に積んであったとわかりました。なるほどこのようにクライマックスのダイナマイトアクションの伏線になっていたのか。以前よく見たオリジナルの141分をTV放映で正味90分にカットしたバージョンではこの伏線がカットされててわかるわけがありません。

キャラ紹介をしつつ話しは進行します。
音楽は半分効果音に近い使われ方をしていました。ただしこれは前半だけでした。
会話シーンの切り返しをやっています。やらないとこもありましたが。
基本的にはセリフでリードしてそのシーンにつなぐとなっているようです。
オールセットで撮影されたような感じです。
それぞれの衣装が派手に色分けされていました。こういうのは映画的で好きです。

悪役一味のキャスティングは徹底的に無名の俳優達を集めたようです。
悪役兄弟はともかく手下達は他の作品では全く見たことのない人達ばかりなのです。当然これは意図的なのでしょう。

カネで雇われた殺し屋のことはPayd Killerと言ってました。50ドル金貨で殺し屋となります。
隠れている殺し屋を観客に見せてから酒場の連中を調べるとこになります。これは見てて安心?となります。

撃ち合いとラブシーンを交互にやっています。
撃ち合いがあって死人が出ているのにラブシーン?と見ている人に疑問が出ないように描写バランスがおかしくならないように細心の注意がはらわれているようです。
そんな感じに本編が退屈にならないようにジョン・ウェインとアンジー・ディッキンソンのラブシーンを入れてると思われます。上手いじゃないですか。


ワーナー。
画面が出てビックリ。画面サイズがスタンダードではなくワイドでした。てっきりスタンダードだと思い込んでいました。何しろ4:3TVでしか見たことがなかったのそううなります。でも16:9TVにそのまま収まるわけがないからおそらくトリミングしてあると推測する。
この作品はワイドTVのフルスクリーンで見れるなんていいものです。画質がもうちょっとよければもっといいんだけど。
ハワード・ホークス監督の最初のワイドスクリーン作品はなんだろ?。アルフレッド・ヒッチコック監督の最初のワイドスクリーンというかビスタサイズの作品が『泥棒成金』(1955年)なのは知ってるけど。

キャストにはハリー・ケリー・Jr.は出てる。
それでいて登場シーンはデリートされてるのか。何か気の毒な感じがする。
タイトルの途中でArmada Productions (as An Armada Production)と出ています。

始ったとこで最初の見せ場の落ちぶれたディーン・マーティンが痰壷から1ドル銀貨を拾おうとするシーンとなります。
避けにチラチラと目が行くところなんて芸が細かい。
止めた男をアッサリと撃ち殺すのだクロード・エイキンスです。

で、ディーン・マーティンのデュードはバッジをつけて見張りをしています。
ワード・ボンドの幌馬車隊が来るわけです。
馬車にはダイナマイトが積んでるとここでもう言ってる。ちゃんと伏線になってる。

夜の見回りのシーンです。これが何かあるんだっけ?
ワード・ボンドはジョン・ウェインを心配するキャラで儲け役になっています。すぐに殺されてしまうけど。
ジョン・ウェインとワード・ボンドは実生活で親友同士というのは有名です。

その前にアンジー・ディキンソンと長々とロマンティック・コメディなシーンとなっています。
アンジー・ディキンソンは誰かに似てる。レイチェル・ワイズか?、WTAのアグニスカ・ラドバンスカにも似てる。
おカネを返して次の駅馬車でこの町から出て行くようにとなります。

ワード・ボンドが撃たれる。ここから撃ち合いというか追っかけアクションとなります。
ワード・ボンドが加勢を呼びかけてから1時間も経たないうちにもう殺し屋を雇って殺しています。仕事が速い。携帯電話でもあったのかと思える。

酒場でデュードが決めるシーンです。
今回は正面から入るとなります。

アンジー・ディキンソンは最初は黄色いブラウスです。
後半は赤いブラウスになっています。何か意図があると思うがわからん。

ネイサンが手下を連れて乗り込んでくるシーンです。
手下の1人がハリス。リボルバーで手綱を切られます。
リボルバーをふところに入れて持ち込もうしてるのがマック。

ネイサンが酒場のバンドにリクエストしてみな殺しの歌が流れます。

6日で執行官が来るからそれまで何とか持てばいいとなっています。

昔の服に着替えたデュードが保安官事務所に入ろうとするとスタンピー老人に撃たれています。ギャグなのかと思ったらそうではないようです。
これでデュードが落ち込んでしまいます。

見張りのデュードがやられて手下と入れ替わる。遠めなのでわからない。
そこにけが人を装った3人が入る。
見せ場のウィンチェスターを投げ渡すアクションとなります。
現在なら平凡で退屈と評されそうですがいいものです。

唐突に歌のシーンが入ります。
歌手のディーン・マーティンとリッキー・ネルソンの2人がいるのだから撮りましょうといった感じ。
ウォルター・ブレナンはハーモニカを吹いてる。
ジョン・ウェインは当然歌いません。聞いてるだけなのがいい。

ホテルにて。手下が入り込んでピンチとなります。
ホテルでジョン・ウェイン御一行を襲う手下達の1人が佐藤慶に似ていたりします。
この佐藤慶に似てる手下が結構喋っています。
保安官事務所に行ってスタンピー老人がショットガンで片づけます。
ホテルに取って返すと手下達とデュードは消えてるわけです。

ホテルの主人が使いになってネイサンと交渉となります。
川の近くの倉庫で夜明けの30分後に人質交換となります。

クライマックスの舞台となる倉庫は街から歩いていける距離にあったのか。DVDで見て初めて知りました。

ネイサン一行が町に入り倉庫に行ったようです。
ドアからでるジョン・ウェインを背中から撮ったシーンは『捜索者』(1956年)のシーンとよく似ています。
人質交換となります。途中でデュードがジョーにタックルをカマして物陰に入る。
ホテルの主人が加勢にくる。
裏の方にはスタンピー老人が来てる。ショットガンが手下2人を片づけます。

ダイナマイトを投げて撃って爆発させる見せ場となります。
このダイナマイトをライフルで撃って爆発させて倉庫を破壊するシーンは当時としては派手だと思われます。今見れば少し派手かなといった感じとなります。
ダイナマイトは4回投げています。4回目が2本まとめて投げて大爆発となっています。
これでアクションは終わりです。昔の作品ははアクションの量は少ないけどメリハリはあったということです。

エピローグ。
ロマンティック・コメディな落ちとなるわけです。
で、ラストがラブシーンで終わります。これがいいんです。ロマンティック・コメディのノリです。ハワード・ホークス監督はこの手のロマンティック・コメディは撮り慣れているで上手いものです。

ジョン・ウェインはタカ派の割には甘い声なのが印象に残ります。正真正銘のスターです。
レバーの輪っかの部分が大きいウィンチェスターのレバーアクションのライフルが異常に目につきます。
ジョン・ウェイン保安官はホテル住まいのようです。これでラブシーンが入れやすくなっているようです。
途中からシャツの色が赤から青には変わります。これは何の意味があるでしょう。無意味だったりして。『風の谷のナウシカ』(1984年)と同じパターンのようです。意味は違うようですが。

ジョン・ウェインのベルトのバックルはジョン・フォード監督作品を除いていつも同じ『赤い河』(1948年)のバックルなのです。これは結構有名な小ネタです。
TV放映での日本語吹き替えは納谷悟朗か小林昭二が担当していましたがどちらかといえば声質が合っているのは小林昭二の方のようです。キャラクター的には両者ともに合っていますけど。

無法者ジョーの兄ネイサン・バーデッドを演じるジョン・ラッセルにとって、この作品の悪役は一世一代の大役でしょう。ところがなかなか出てこなくて1時間近くたってからようやく出ていました。
無法者の弟と紳士面をしているが謀略家の兄となっています。タイプキャストで悪くない。

ジョン・ラッセルは後年クリント・イーストウッド監督作品の常連になっています。
この頃のクリント・イーストウッドはパラマウントでTVウエスタン『ローハイド』(1959年)に出ていたはずです。どこかでコネがあったのでしょう。→多分クリント・イーストウッドは若い時にジョン・ラッセルに世話になったではと思わせます。
何でそんなことを思いついたのかというと『ペイルライダー』(1985年)等の複数のクリント・イーストウッド監督主演作にジョン・ラッセルが出ていたことからです。

カルロス夫人のコンスエラを演じるエステリタ・ロドリゲスはとても目立つラテン系美人。余計なことですがラテン系といえばジョン・ウェイン本人の女性の好みではないですか。

ヒロインのフェザースを演じるアンジー・ディッキンソンはいいです。この人のイメージカラーは黄色なの?他の作品でも目につくような気がします。

今見ると退屈なのかなと思っていましたが、そうでもなかった。
さすがにビスタサイズで141分のノーカットは初めて見ます。
改めて思うけど面白い作品なら時間はいくら長くてもいいとなります。
そんなわけでウエスタンの決定版のよい作品でした。


ビデオがなかった頃はTVで映画のハイライト特集番組をよくやっていました。
日テレで水野晴郎が企画に噛んでたのでしょう。ビデオがない時代ならではの番組でした。そういえばこの番組はネタばれ全開でラストまで見せていたものです。別の意味で凄いなと思う。



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コメント

以前観ていい映画だった記憶はありましたが、最近改めて完全版を観て、記憶以上の名作だと感じました。
最近のドライな作風ではなく、情感をこめて 男の意気、適度なユーモア、息詰まるアクション、自然な恋模様 を描いて感動的な作品になっています。
昔の名作といわれる映画を今観るとイマイチピンと来ないものもありますが、このハワード・ホークスとジョン・ウエインほか名優たちの力作は、時代を超えた名作の1本だと思います。

ナカムラ ヨシカズ さん、コメントありがとうございます。

オリジナル141分もあって、TV放映では正味90分もあればよかった方でしょう。
それで141分を見ると何だか普通だなとなるんです。カットされていた部分が全く気にならないんです。
不思議なんですが、これはハワード・ホークス監督の腕前がいいからだと思えます。

確かにこの作品は年月を経ても古びることがない作品だと思えます。

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