『リッチ・アンド・ストレンジ』(1932年)
この作品はアルフレッド・ヒッチコック監督の旅行メロドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1932年 ブリティッシュ・インターナショナル・ピクチャーズ 英国作品
原題◆Rich and Strange
IVC発売のDVDにて。画質はそれなりに悪い。
ユニバーサル・ピクチャーズ発売のDVDヒッチコック・クラシック・セレクション1にて。スタジオ・カナルのクレジットが入る修正版で画質は非常によいです。シーンとシーンをフェイドでつなぐとこでは画質が落ちています。ここは修正出来なかったようです。スタジオ・カナルのクレジットが入るDVDで共通のことです。
プロット 船旅行して色々ある話しのようです。
キャスト
ヘンリー・ケンドール→夫のフレッド
ジョーン・バリー→夫人のエミリー
パーシー・マーモント→ゴードン長官
ベティ・アーマン→自称王女
エルシー・ランドルフ→中年女性エルシー
アルフレッド・ヒッチコック監督の演出はよいと思います。
英国での住宅街で合成ショットあり。
字幕で話しは進行します。
ジョーン・バリーはブロンド美人。
何となくブリタニー・マーフィのように見えます。
いきなりタイトル。
キャストのみ。
会社にて。
退社時間の18:00です。出口にて。
主人公だけが傘が開かない図。他の人達は2人ずつ手際よく開いてのに。
地下鉄です。
このへんはサイレント風な演出になっています。
混んでいて新聞が読めない主人公。
帰宅します。アパート街はミニチュアです。
この主人公は不平が多いヘンリー・ケンドール扮する夫のフレッド。
不満はないジョーン・バリー扮する夫人のエミリー。
と、キャラ紹介。
郵便が届きます。
親類から旅行費用が届きます。
駅です。
旅行に出るフレッドとエミリー。
もう会社の心配はする必要がない図。
港です。
船に乗るフレッドとエミリー。
記念写真が撮れないフレッド。フラフラな状態の主観ショットがあります。
パリです。
あちこちを見回すフレッドとエミリーの面白いショット。お上りさん状態です。
レビューを見物します。ムーランルージュか。
シーンの最初に字幕が入っています。サイレント風。
バーに入るフレッドとエミリー。
ホテルに戻るフレッドとエミリー。
エレベーターのアナログな階数表示を時計と思っているらしい酔っているフレッド。
エミリーが色っぽいナイトガウンを着るとこをイブニングドレスからオーバーラップで処理してる。これはいいな。
さすが英国の変態ではなく巨匠は違います。服だけがクローズアップされここで切り替えてカメラが引くともう着ている訳です。
マルセイユ。
ここから船で東洋へ向かいます。
メイドの中年女性とゴードン長官が登場。
夜の海にて。エミリーとゴードン長官。
具合の悪いフレッドはベッドで寝ています。ボーイが持ってきたメニューも読めない状態。
地中海です。
カット割りが忙しい。
フレッドはまだ寝ています。エミリーとゴードン長官と雑談中。
夜の海です。エミリーとゴードン長官。
エミリーのイブニングドレスのすそが甲板を引き摺るショットをていねいに撮ってた。別に意味がなかった。英国の変態ではなく巨匠の単なるフェチ趣味?
撮影用のライトが反射するとこが見えたりします。それだけ。
キスをするエミリーとゴードン長官。気まずい雰囲気となります。
船室に戻るエミリー。フレッドはまだ寝ています。
翌日の船上です。
元気なフレッド。でもそうでもないようです。
王女と知りあうフレッド。
エジプト ポートサイドです。
港の風景はロケ。船のデッキはセット。この切り返しでした。
船のデッキからエミリーのバッグが落ちるんではと冷や冷やした。落ちなかったけど。
上陸します。街中を歩けば物売りがいっぱいます。
エジプトという場所柄で絨毯を売っています。
メイドの中年女性はコメディリリーフのようです。あまり面白くないけど。
スエズ運河です。
ミニチュアの船が通ります。こういのは好きだな。
船上でカーニバルとなります。みんな仮装しています。
フレッドと王女。
エミリーとゴードン長官。
王女との待ち合わせで19号室に向かうフレッド。結果は?
スリランカです。
また一緒のエミリーとゴードン長官。街へ出かけます。
フレッドと王女も一緒です。
船にて。最後の夜。
エミリーとゴードン長官。ゴードン長官からプロポーズされるエミリー。この作品はよろめきドラマなのか。
フレッドと王女。平行して描写が入っています。
シンガポールです。
流用してる風景のライブフィルムは傷みが激しく晴れなのに雨が降っています。
エミリーとゴードン長官。朝刊から王女は詐欺師だと知らされます。
フレッドの結婚生活は8年だとエミリー。そんなこんなでエミリーはフレッドに戻るようです。
ホテルに戻りフレッドと話すエミリー。
フレッドから別れ話となります。
で、フレッドは自称王女に1000ポンドをカモられたとわかります。
帰国となるフレッドとエミリー。元の鞘に戻っています。
船にて。霧の夜に事故となります。
沈んでいます。船内の2人。水が入ってきます。
今度はスペクタクル物なのか?となっています。
字幕でさまよえる難破船と出ています。
取り残されたフレッドとエミリー。
難破してもネグリジェ姿で歩き回されている。その上に服を着るとこもちゃんと撮っている。さすが英国の変態ではなく巨匠は違います。
黒猫を抱いているエミリー。
ミニチュアの中国の帆船が通りがかります。
海賊みたいに難破船に乗り込んできて略奪をやっています。役得ともいうのか?
中国の帆船に乗り移るフレッドとエミリー。
難破船で物取りをしていた中国人達も戻ります。ここで1人がロープに絡んで海に落ちます。それを黙って見ている中国人達。
中国船に助けられたのはいいんですがいつ殺されるのではとハラハラしました。ですが、当の白人達はそんなことは夢にも思わないようです。余計な心配をしてしまった。なにしろベトナムボート難民の凄い話しを知ってたものでそんな心配をしてしまった。
食事が出ます。これはおいしいと夢中で食べるフレッドとエミリー。
黒猫の肉でしたとオチがつきます。
中国人の赤ん坊が生まれます。
キスをするフレッドとエミリー。太陽とカットバックになっています。
で意外とあっさりと帰国してしまいました。どうやって帰国出来たのかは省略していました。あれだけ心配したのに見てて腰が抜けた。
アパートにて。帰宅するフレッドとエミリー。
エミリーは旅行会社で働いて家を買うと言ってます。反対のフレッドと軽く口論となってエンドとなります。
そんなわけで少し変ったメロドラマのまあまあな作品でした。サスペンスではありません。
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