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2006.07.02

『スポイラース』(1942年)

この作品はジョン・ウェイン、マルレーネ・ディートリッヒ、ランドルフ・スコット主演のアラスカ物アクションです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1942年 フランク・ロイド・プロダクション/ユニバーサル アメリカ作品
原題◆The Spoilers
DVDにて。画質は非常によいです。この作品がお気に入りなら買う価値があると思われます。◆日本語字幕の出るタイミングが少し変。ユニバーサルのDVDの特徴なのかもしれません。
プロット 金鉱を巡って殴り合いとなる話しのようです。

キャスト
ジョン・ウェイン→金鉱主のロイ・グレニスター
ランドルフ・スコット→鉱山監督官のマクナマラ
マルレーネ・ディートリッヒ→ヒロインのチェリー
ハリー・ケリー→グレニスターの相棒デクストリー
リチャード・バーセルメス→チェリーの店の番頭ブランコ
マーガレット・リンゼイ→判事の姪ヘレン
サミュエル・S.ヒンディス→スティルマン判事
ラッセル・シンプソン→金鉱掘りのフラップジャック
ジョージ・クリーブランド→金鉱掘りのバンティ
ウィリアム・ファーナム→弁護士のウィートン
マリエッタ・キャンティ→メイドのアイダベル
ジャック・ノートン→酔っ払いのスキナー

レイ・エンライト監督の演出はまあまあだと思います。

原題The Spoilersとは略奪者とのことだそうです。これは複数形ですか。スポイルの人称のようです。
タイトルでは3人連記でマルレーネ・ディートリッヒ、ランドルフ・スコットに次いでジョン・ウェインは上から3番目の表示でした。まだ『駅馬車』(39年)に出た直後の中堅スターといったとこですか。
これはアラスカ物と呼ばれるジャンルの話しでルーティンで話しは進みます。これがいいんだな。
この1942年版は数作作られた『The Spoilers』の中では1番有名な作品でしょう。
有名な3人のスターに加えてハリー・ケリーやリチャード・バーセルメスも出ています。豪華なキャスティングです。


1900年 アラスカのノームという町が舞台です。通りは泥んこです。
金鉱ブームで町の物価は上がる一方という描写があります。
ホテルは満員ですが撃ち合いがあって1人死亡してただいま部屋が空きましたのギャグの一席があります。アラスカ物の有名なコメディ『アラスカ珍道中』(46年)に似合いそうなシーンです。

船が来ます。歓迎で町は大騒ぎとなります。
船からはジョン・ウェイン扮する金鉱主のロイ・グレニスターが来てる予定でマルレーネ・ディートリッヒ扮するヒロインのチェリーがグレニスターを出迎えに行くが女連れだったとなります。

ロイ・グレニスターとハリー・ケリー扮する相棒のデクストリーの金鉱に裁判所の使者がやって来ますが追い返します。
インチキな裁判に持ち込んで2人の所有するミダス金鉱の乗っ取ろうとする展開となっています。アラスカ物です。

今度は実力行使で来ます。掘っているとこに馬に乗って大勢やってきます。このようなシーンはアラスカではない金鉱物ウエスタン『ペイルライダー』(85年)にもありました。
ここは相棒のデクストリーは反対しますがロイ・グレニスターが折れて裁判となります。
裁判となりますが保留のまま90日延期となります。グレニスター側には不利な状態になります。

グレニスターは弁護士をシアトルに送ります。
裁判のカネも必要になるので一時預かりになっていた自分の金庫を取り返しに人を集めて銀行に向かいます。これは銀行強盗ともいいます。

一仕事したグレニスターはチェリーのとこに来ます。
黒人のメイド相手に強盗行く時に顔を黒く塗ったことをネタに黒人ギャグをやったりします。見てる方がそんなことをしていいのかと心配になります。
そんなこんなで結局ばれてランドルフ・スコット扮する鉱山監督官のマクナマラ一味に逮捕されてしまいます。

マクナマラ一味は一応殺しは避けようとしています。
毎度のことで後が面倒になるのを嫌ってるだけで別に良心がとがめるわけではありません。

保安官事務所の留置所のグレニスターをわざと脱獄させて裏口から出たとこを撃ち殺してしまう計画をたてます。
これはチェリーの助けでグレニスターはホントに脱獄となります。

グレニスターは人を集め汽車を借りてバリケードで固められているミダス金鉱に突入しようとします。
汽車が壊れてしまうと文句を言う機関手にグレニスターは新しいの買ってやると言います。いいセリフでジョン・ウェインが言うと嫌みに聞こえません。

で、汽車によるミダス金鉱に突入するアクションシーンがあって撃ち合いとなります。
町に舞台を移してこの作品の売り物であるジョン・ウェインとランドルフ・スコットの殴り合いのシーンとなります。
中々の迫力のあるアクションシーンとなっています。


3人一緒に映るシーンがありますがこれだけで場面が持ってしまいます。
有名な割にはあまり作品はあまり見たことがないマルレーネ・ディートリッヒですが意外と可愛い声をしていました。
ジョン・ウェインは『駅馬車』(39年)に出た直後というとこで有名スターのいい相手役の状態のようです。『マッドマックス』(79年)に出た直後のメル・ギブソンが有名スター女優の相手役をたらい回しにされてたのを連想します。

ランドルフ・スコットとジョン・ウェインはどっちが背が高い?と興味深かったので見ていましたが同じくらいでした。ランドルフ・スコットの方が高いと予想したのですが。

ランドルフ・スコットは死亡記事の見出しをよく憶えています。
『天寿を全うしたカウボーイ』と出てました。いい表現で印象に残りました。
ランドルフ・スコットを1番最初に見たのはサム・ペキンパー監督の『昼下りの決斗』(62年)でした。これは引退作でした。

何回もリメイクされてる話しで、この豪華なキャストなら、どんなボンクラ監督でもそれなりに仕上がると思われます。
そんなわけで豪華なキャストのよい作品でした。

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