『砂塵』(1939年)
この作品はジョージ・マーシャル監督、ジェームズ・スチュアート、マルレーネ・ディートリッヒ主演のウエスタンのようです。ブライアン・ドンレビィが悪役を務めているキャストは豪華です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1939年 ジョー・パスターナクプロ/ユニバーサル・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆94分
原題◆Destry Rides Again
プロット◆町を支配する悪の一味と対決する話しのようです。
音楽◆フランク・スタイナー
ユニバーサル・ピクチャーズ発売のDVDにて。画質は非常によいです。少し粒子が粗い感じ。
スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはスタンダード。タイトル部分は上下に少し黒味があり、左右には多めに黒味があります。本編になると上下の黒味はなくなります。
キャスト
ジェームズ・スチュアート→新保安官助手トム・デストリー
マルレーネ・ディートリッヒ→酒場の歌姫フレンチ
ブライアン・ドンレビィ→悪役のケント
チャールズ・ウィニンガー→酔っ払いのマンドリン弾きウォッシュ
ジャック・カーソン→カウボーイの兄ジャック・ティンドル
アイリーン・ハーベイ→カウボーイの妹ジャニス・ティンドル
ミシャ・オウア→ロシア人のボリスまたはキャラハン
ウナ・マーケル→ボリス夫人のリリー・ベル
サミュエル・S・ハインズ→悪役のスレード町長 シルクハット
アレン・ジェンキンス→下手人ジップ・ワトソン
トム・ファッデン→賭けに負けた牧場主クラゲット
リリアン・ヤーボー→メイドのクララ(黒人)
ジョージ・マーシャル監督の演出はよいと思います。
DVDですがまた日本語を選べから始っています。
余計なウォーニングが出ます。ユーザーを舐めてるのかというと舐めてるんでしょう。
それからやっとメニューになります。
ようこそ、ボトルネックへ、で始まります。
ラスト・チャンス酒場にて。
ポーカーで負けているブライアン・ドンレビィ扮する悪役のケント。
一方酒場ではマルレーネ・ディートリッヒの歌が入ります。『リトル・ジョー』
ケントはマルレーネ・ディートリッヒ扮する酒場の歌姫フレンチを呼んでイカサマを仕掛けて牧場主クラゲットから土地と牛を巻き上げます。
キーオウ保安官が殴り込みに行くクラゲットを止めて代わりに話しを付けに行きます。それっきりでやられたようです。
またマルレーネ・ディートリッヒの歌が入ります。
太ったバーテンはどこかで見たような気がする。『『ヒズ・ガール・フライデー』(1940年)か?
悪の一味のスレード町長が新保安官が任命します。
一味の都合がいい酔っ払いのマンドリン弾きウォッシュをが新保安官です。
話しはルーティンで進みます。
町に向かう駅馬車にて。
典型的なスクリーンプロセスで撮られています。
3人乗っています。
ジェームズ・スチュアート→新保安官助手トム・デストリー
ジャック・カーソン扮するカウボーイの兄ジャック・ティンドル
アイリーン・ハーベイ扮するカウボーイの妹ジャニス・ティンドル
トムは伝説の保安官デストリーの息子という設定。
駅馬車が町に着きます。
トムにこの町のやり方をコーチするウォッシュ保安官。要するに何もするなということか。
ロシア貴族の自称するボリスと夫人のリリー・ベルが紹介されます。
キャラ紹介といったとこです。
自称ロシア貴族のボリス。コメディリリーフキャラらしい。演じるミシャ・オウアは『そして誰もいなくなった』(1945年)にも出てた。
酒場で一騒ぎとなります。
ケントがちょっかいを出してるとこにボリス夫人のリリー・ベルが乱入してきて歌姫フレンチとキャットファイトとなります。ここはかなり念入りに描写されています。この作品の見どころとなっています。
トムが止めたとこで今度とトムに当たり散らすフレンチです。
手当たり次第に物を思いきり投げている歌姫フレンチのマルレーネ・ディートリッヒ。これをスタント無しで受けてるジェームズ・スチュアートです。別撮りかもしれませんが見ごたえはあります。
ウォッシュ保安官と話すトム。
自分のやり方でチャンスをくれと言います。
まずキーオウ保安官はどこだ?という展開になります。
牧場主クラゲットの家ではケント一味がここから出ていけと地上げ中です。
町に銃を撃ちまくる男達が乱入してきますがトムがやりこめます。
銃の腕前は抜群なトムです。やはり口だけではなく腕も立たないとやっていけないようです。でも銃は持っていません。
牧場から子供が助けを求めに来たので牧場に向かいます。
牧場の子供が持ってる銃は中折れ式で銃身が1本しかない単発のショットガンです。
こんなのがあるのか?
牧場はケント一味に渡すことにするトム・デストリー保安官助手。
馬を飛ばしてフレンチーのとこへ行くトム・デストリー保安官助手。
話し込んでいます。
ロシア貴族のボリスを雇うことにするトム・デストリー保安官助手。
ケント一味を何とかするために消えたキーオウ保安官の行方を知りたがるトムです。殺人事件を立証出来れば何とかなるということらしい。
キーオウ保安官の死体を捜すことを命じます。
キーオウ保安官の遺体を捜させます。これでウォッシュ保安官と合わせてトムの味方は2人となります。
そんな感じで保安官3人のまずやることはキーオウ保安官の死体発見となっています。
酒場ではまたマルレーネ・ディートリッヒの歌が入ります。
サービス満点になってプログラムピクチャーの見本です。こういうの大好き。
ここでトムがキーオウ保安官についての証拠があると一席ぶって大騒ぎします。
これを聞いたケントは死体を確認させに行かせます。尾行するウォッシュ保安官とボリス。
で、下手人ジップ・ワトソンが捕まります。
この裁判は私が取り仕切ろうと名乗りでるスレード町長。
何だか洒落になっていないような。この国の現実と変わらないではないか。
そんなとこで通行料を払わないジャニス・ティンドルの兄ジャック・ティンドルが捕まります。
困るトムです。ここでよい知らせの手紙が届きトムはジャック・ティンドルに通行料を払わせます。
ボリスはジャック・ティンドルの代理で通行料をケントに払いにいった時につい口を滑らしてマータフ連邦判事の名を出してしまいます。
保安官事務所にフレンチの使いが来てトムがこの場を離れます
その隙にウォッシュ保安官が撃たれます。死に際をここは見せ所と引っ張っています。
ガンベルトを付けるトム。味方も大勢となって町は戦争状態となります。
大勢の加勢もあって酒場に馬車で突っ込んで撃ち合いとなります。
トムは酒場の屋根から中に侵入しています。
フレンチの先導で女性達が両軍の間を行進して戦争を中断させたりして乱闘状態となります。
ケントがトム・デストリー保安官助手をライフルで狙います。
かばって撃たれるフレンチー。ルーティンな展開になっています。これもいいけど。
マルレーネ・ディートリッヒは退場となります。
エピローグ。
子供の話を聞くトム。
ボリスは自分はキャラハンではないと宣言するお笑いの一席があります。
何だかカウボーイの妹といい仲になりそうなトム・デストリー保安官助手。
エンドとなります。
ジェームズ・スチュアート扮する新保安官助手トムは全然弱気ではなくて、撃ったり殴ったり喋りまくったりと意外と普通のキャラでした。何となく山本周五郎の『町奉行日記』のような雰囲気です。
マルレーネ・ディートリッヒは無難なヒロインぶりとなっています。
ブライアン・ドンレビィがいい悪役を務めています。
ここで現在のスターで当てはめると・・・
ジェームズ・スチュアートはキアヌ・リーブス
ブライアン・ドンレビィはカート・ラッセル
マルレーネ・ディートリッヒはユマ・サーマン
こんな感じになります。
そんなわけで標準的なプログラム・ピクチャーのまあまあな作品でした。
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