『トップ・シークレット』(1984年)
この作品はジム・エイブラハムズ/デビッド・ザッカー/ジェリー・ザッカー監督、バル・キルマー、ルーシー・ガターリッジ主演のしょうもないコメディのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1984年 ジョン・デイヴィソン・プロ/パラマウント アメリカ作品
ランニング・タイム◆91分
原題◆Top Secret!
プロット◆東ドイツで陰謀に巻き込まれる話しのようです。
音楽◆モーリス・ジャール
パラマウント発売のDVDにて。画質はよいです。
キャスト
バル・キルマー→ロック歌手のニック・リバース
ルーシー・ガターリッジ→ヒロインのヒラリー
オマー・シャリフ→スパイのセドリック
クリストファー・ビリアーズ→レジスタンスのトーチ/ナイジェル
ビリー・J・ミッチェル→マネージャーのマーティン
マイケル・ガフ→ヒラリーの父 フラモンド博士
ピーター・カッシング→古本屋の主人
ジェレミー・ケンプ→東ドイツのストレック将軍
ウォーレン・クラーク→東ドイツの軍幹部ホルスト
ハリー・ディトスン→レジスタンス副官格のドゥクワ
エディ・タゴー→レジスタンスのチョコレート・ムース
ジム・カーター→レジスタンスのデジャ・ビュー
参考にはレジスタンスの面々の名前です。わざわざ書いたけど特に意味はない。
レジスタンスのシャベリエ
レジスタンスのモンタージュ
レジスタンスのデタント
レジスタンスのアバンギャルド
レジスタンスのクロワッサン
レジスタンスのスフレ
レジスタンスのエスカルゴ
レジスタンスのラトリン
ジム・エイブラハムズ/デビッド・ザッカー/ジェリー・ザッカー監督の演出はよいと思います。
架空の時代の東ドイツが舞台のようです。
脚本は4人がかりでアイデアを詰め込んでいます。しょうもないギャグは量で勝負と詰め込んでいます。よくわからないギャグも多数あります。
アクションシーンはちゃんとフリッツ・ラング監督、ゲーリー・クーパー主演の『外套と短剣』(1946年)から引用されていました。東ドイツ軍にゲリラのアジトが急襲されるとこもそのようです。
他にもフリッツ・ラング監督作品からの引用が多いようです。古本屋のシーンはレイ・ミランド主演の『恐怖省』(1944年)から?
ゲリラのアジトを東ドイツ軍に急襲されてゲリラ達が右往左往している脚だけのシーンから突然シンクロしてタップダンスの群舞になるとこが1番のお気に入りギャグです。
パラマウントのタイトル。Gulf+Westernの時代です。
プロローグ。列車の屋根の上にて。
オマー・シャリフ扮するエージェントのセドリックのアクションとなっています。
東ドイツ首脳の会議です。
ドイツ統一を目指すようです。
タイトルにて。
サーフィンしながらクレー射撃をしていますが、これだけしょうもないアイデアをよく忠実に映像化したものだと感心します。
バル・キルマー扮するロック歌手のニック・リバースは列車で東ドイツの向かいます。列車内臨検があり一悶着ありギャグとなっています。
到着してセレモニーがあります。
エージェントのセドリックは物売りとコンタクト。
フラモンド博士の話が出ます。
で、セドリックはタクシーごとスクラップにされます。このやり方は『007 ゴールドフィンガー』(1964年)で有名です。
ホテルにて。
ニックが正装ではないのでタキシードを借りています。
ヒロインのルーシー・ガターリッジ扮するヒラリーがタクシーで到着。
物売りの男とコンタクトしますが男を撃たれてしまい。ヒラリーはホテルに逃げ込みます。
ここをニックが連れだと言って助けます。
ここで強引にニックが1曲披露します。
ホテルにて。
ヒラリーにコンタクトするスクラップ入りのセドリック。よくやっています。
バレエです。
男のバレエダンサーはもっこりの下ネタがあります。しょうもない。
ここでヒラリーが銃を突きつけられているのを見てニックが助けますが警察に逮捕されてしまいます。
『外套と短剣』(1946年)から互いに顔を掴み合うアクションシーンがあります。顔に手の跡が残るギャグとなっていました。
ムショ入りのニック。
マネージャーのマーティンは当てになりません。
そんなわけで脱走を計ります。
どういうわけかマイケル・ガフ扮する問題のフラモンド博士の研究室に行ってしまいます。
脱走に失敗して銃殺刑のニックですがシーン転換となりコンサートとなっています。
数曲披露するニック。熱狂する女性達。
コンサート終了のどさくさにくヒラリーの手引きで脱走するニック。
ヒラリーと古本屋に向かうニック。
ピーター・カッシング扮する古本屋の主人の目が大きいベタなギャグは何となく空振りのような。
取りあえずここに泊ることになります。
ヒラリーの子供の頃の話。『青い珊瑚礁』(1980年)そのまんまの話しです。
恋人のナイジェルと別れ別れになってしまったとのことです。
ニックは1曲披露します。
で、いい雰囲気になる2人。2人を状態を描写する燃える暖炉のネタがあります。
次の日、ボテト農場に向かうヒラリーとニック。
レジスタンスのリーダーのトーチはヒラリーが別れ別れになってしまった恋人ナイジェルとわかります。がっくりするニック。
そんなとこで、レジスタンス仲間のラトリンが負傷して戻ってきます。サッカー?で負傷したの?よくわからんギャグです。
続いてレジスタンスのアジトがが東ドイツ軍に急襲されます。
ここで右往左往している連中の脚だけのシーンから突然シンクロしてタップダンスの群舞になるとこが私のお気に入りギャグです。こういうのは好きです。
ピザ・ハウス。急襲から逃れて落ち合う店です。
ニックが本物であることを証明するために1曲披露します。
フラモンド博士を救出に向かうことになります。
輸送機からパラシュートで降下するレジスタンスの面々。
ヒラリーとニックは降下しながら話す図。燃える暖炉まで降下しています。
建物に侵入するために牛に紛れる計画です。
牛のギャグがいい。かぶり物と見せかけて実は本物の牛に靴を履かせてこれは人間が入っている牛で通すのがいいです。これは逆転の発想ギャグです。
フォード・ピントが登場する時事ネタギャグがあります。
このクルマは欠陥車として有名で追突されるとガソリンタンクが爆発するとか。アクション映画も真っ青の凄いクルマです。スポンサー料が付かなくなるので日本映画では絶対に出来ないギャグです。
そんなこんなでヒラリーを人質に逃げたトーチ=ナイジェルをバイクで追跡するニック。
このバイクはタンクの形からヤマハのモトクロッサーのようです。2サイクルエンジンなので排気煙が目立ちます。
輸送機でアメリカに帰るニックとヒラリー。
エンドとなります。
キャストについて。
バル・キルマーのやる気のない演技が見どころと思っていましたが結構頑張っていて後クレジットを見ると歌もホントに自分で歌っているようで感心しました。ヘタにカッコばかりつけないでこの路線でいったほうがよかったのではと思えました。でも後の主演作品でのナルシストな俺様ぶりを見ると、本人としてはこの作品は過去の汚点でしょう。
オマー・シャリフが出ています。映画は道楽で出ている人らしいので役柄なぞどうでもいいのでしょう。この作品でも頑張ってバカやっています。
フラモンド博士のマイケル・ガフはバットマンの執事の人ではないですか。
そんなわけでこれはしょうもなくてよい作品でした。
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