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2006.06.08

『間違えられた男』

この作品はアルフレッド・ヒッチコック監督、ヘンリー・フォンダ、ベラ・マイルズ主演の実録物サスペンスです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1957年 ワーナー アメリカ作品
原題◆The Wrong Man
DVDにて。画質は非常によいです。
プロット 強盗と間違われて悪戦苦闘する話しのようです。
音楽 バーナード・ハーマン 主人公のキャラに合わせてジャズっぽくなっています。

キャスト
ヘンリー・フォンダ→ベースを弾くマニー
ベラ・マイルズ→奥さんのローズ
アンソニー・クエイル→オコーナー弁護士
ハロルド・J・ストーン→バワーズ主任刑事
チャールズ・クーパー→マシューズ刑事
ジョン・ヘルダブランド→トマニシ
真犯人の男→リチャード・ロビンズ
エスター・ミンチオッティ→マニーの母
ドレーン・ラング→アン・ジェームズ夫人
ローリング・バーレット→コンスタンス・ウィリス


アルフレッド・ヒッチコック監督の演出はよいと思います。
ロケをやっています。セットもありますがいつもよりはあからさまな違いになっていません。モノクロで撮ったのはこれが狙いなのでしょう。

ヘンリー・フォンダ扮するマニーとはどこかで聞いたことがある役名だと思ったら。『許されざる者』(92年)の主役の役名と思い出した。

前説があります。
ヒッチコック監督が登場して口上を述べます。
トゥルーストーリー=実話ですと言ってます。

ストーク・クラブにて。
1953年01月14日云々と字幕が入ります。
タイトルとなります。

ベースを弾くヘンリー・フォンダ扮するマニーが登場。
仕事を終えてクラブを出ます。
地下鉄に乗ります。
食堂に入ります。
帰宅します。いつものルーティンな生活の描写となっています。

マニーの自宅にて。
ベラ・マイルズ扮する奥さんのローズが登場。
起きてマニーを待っています。
ローズの歯痛の治療で300ドルもかかる。
借金しなくてはと話しは進みます。
保険証書で300ドル借りようとなります。

家庭内の描写。
グレッグとロバート。ピアノにハーモニカ。
父の具合が悪いと実家から電話が入ります。

保険会社に向かうマニー。
問題の1953年01月14日です。
保険証書を受け付けに渡すマニー。ここで怪しまれます。
事務員が3人相談しています。
で、以前入った強盗と間違われるマニー。
所長に相談の事務員。
借りる手続きは出直しとなるマニー。保険会社を出ます。

実家にお見舞いをするマニー。

保険会社にて。
警察が入りマニーを逮捕するとなります。そんなに簡単に決まるのか?と思えるが実際そんなものなのでしょう。

マニーの自宅です。
電話が入る。ローズが受けます。要領を得ず。
帰宅のマニー。自宅に入るとこで警察に連行されます。

警察のクルマ内のマニー。
マニーの主観ショットで切り返しています。

警察です。
説明となります。強盗に似ているとのことです。
店を回って首実検となります。

まず酒屋へ。クルマで移動。刑事は2人。
1人で中に入り出てくるマニー。

ターニーの店へ。食品店です。
呼び止められて帽子を脱いだりしているマニー。
この辺は丹念に描写が入ります。

心配して実家に電話しているローズ。

警察にて。
取り調べのマニー。
300ドル。競馬通い。借金50ドル。
強盗は2回同じ保険会社を押し入ってるとのこと。
強盗の使ったメモから臨時の筆跡鑑定となります。刑事2人が鑑定しています。
筆跡が似ていると言われます。

もう1度書くマニー。
今度は強盗のメモと同じ書き間違いをしてしまうマニー。
かなり不利になります。

面通しとなります。保険会社の事務員が証人です。
これで強盗に確定となるマニー。

留置されるマニー。
指紋を採られるマニー。インクの付いた指。
受付で所持品を出すマニー。
留置されます。ディテール描写を丹念に入れています。

マニーの自宅にて。
電話を受けているコンフォーティ。誰?身内なのか。

留置場内のマニー。
マニーの主観ショットとマニー自身を切り返しています。
続いてマニーを映すカメラがグルグルと円を描きます。
このシーンは本『映画術』でトリュフォーに「リアルな方がいいのでは」と言われたとこです。これには少しブチ切れたヒッチコック監督は「私にアートシアターを撮らせるのか」と返してました。興味深い問答です。

次の日。留置場を出るマニー。
写真を撮られます。

次は裁判所へ。
形式的な手続きとなります。not guilty。
7500ドルで保釈とのことです。
手錠をかけられるマニー。
護送車へ。

拘置所に入るマニー。
入る手続きを丹念に描写しています。これがこの作品のコンセプト。

拘置されるマニー。
ドアの穴からカメラが中に入りマニーを映します。凝ったショットです。
と、思ったらあっさりと保釈となるマニー。

身内のジーンとオルガが7500ドルを出したようです。
自宅へ戻るマニー。
息子のロバートと話しをするマニー。
オコーナー弁護士を紹介されて電話するローズ。

オコーナー弁護士の事務所にて。
マニーとローズが会いに来ます。
アンソニー・クエイル扮するオコーナー弁護士が登場。
同席しているマカバーって誰?

聴取となります。
長い話しになっています。これを全部資料とするらしい。
ここではローズが主に喋っています。これは伏線だったりします。

リゾート地のホテルにて。
自らのアリバイを調べに来るマニーとローズ。
マニーのポーカーの相手3人を訪ねることになります。

ポーカーの相手ラマルカのアパートへ。
引っ越してきた家族の子供が2人。ラマルカは死んだとのことです。

ポーカーの相手モリネリのアパートへ。
イタリア語しか通じないご婦人の話を聞きます。
モリネリも死んだとのことです。
笑うローズです。偶然の一致もここまでくると笑うしかないようです。

3人目のポーカーの相手元ボクサーは?

マニーの自宅にて。
こうなったのは私のせいとローズ。マイナス指向になっているようです。

クラブです。
仕事中のマニー。

オコーナー弁護士の事務所にて。
最後の1人の証人の話となります。
2回目の犯行時には歯が腫れていたとマニー。
今回のローズは元気がありません。

ローズの様子がおかしいことに気がつくオコーナー弁護士。
視線と会話が別々の描写となっています。これはヒッチコック監督の得意の手法です。

仕事から帰宅するマニー。
ローズは寝ていません。心配するマニー。
ここで発作的にマニーをブラシで殴るローズ。鏡の割れるショット。現在から比べれば暴力描写はマジで控え目になっています。

精神科医にかかるローズ。
医者の話しを聞くマニー。重い鬱病のようです。

療養所に入るローズ。
玄関であっさりとマニーとお別れとなります。

法廷です。
相手はトマシーニ検事。
溶暗が入ります。3回ほど。長いらしい。
私は関係ないよという人達が映されます。それを見ている当事者のマニーの主観ショットと切り返しています。
そんなとこで陪審員の1人に要するに「早く有罪にしろ」と叫ぶ奴がいて、これでは裁判にならないとオコーナー弁護士は無効審理に持ち込みます。
これで裁判は最初からやり直しとなります。

マニーの自宅です。
母にまた裁判ではもたないと愚痴をこぼすマニー。
2人の会話で真犯人はどこで何している?となります。

寝室でキリストの絵を眺めるマニー。
ここのマニーからオーバーラップして真犯人へとつなぎます。

真犯人が登場。よく見ると違いますが、ちょっと見では似ています。これは上手い描写です。
食品店に押し入ります。
ですが機転を働かせた婦人の行動で逆に捕まる真犯人です。
「妻子がいるんだ」のセリフがしっかりと入っています。これは実話からとったセリフだそうです。本『映画術』でヒッチコックがこれは素晴らしいセリフと言ってます。

警察に連行される真犯人。
ルーティンな処理となっています。このままでは単なるマニーには関係ない別の事件に過ぎません。
ですが、ここでマニーを担当していた刑事がこの真犯人に気がつきます。

クラブにて。
マニーに連絡が入ります。

警察にて。
オコーナー弁護士からこれで終わりだと知らされるマニー。
これであっけなくマニーは自由になります。魔法のようにとはこのことをいうのでしょう。

警察にてルーティンな処理の描写が繰り返されます。
違うのはマニーが容疑者ではないことです。
面通しを聞いているマニー。
証人と対峙するマニー。さすがにバツが悪そうな証人の事務員達です。
真犯人と対峙するマニー。言いたいことが上手く言えないし、全く伝わっていない。だいたい真犯人に聞く気がない。

療養所にて。
ローズによい知らせを届けるマニー。
まだローズは回復していない。

この療養所のシーンは『めまい』(58年)にそのまま使われているようです。ナースの感じなんかそのままです。

ハッピーエンドをにおわせる字幕が出てエンドとなります。ハリウッドらしい終わり方となっています。


そんなわけで楽しい話しではなく重苦しい作品でした。悪くはない。

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