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2006.06.13

『マーシャル・ロー』(1998年)

この作品はエドワード・ズウィック監督、デンゼル・ワシントン、アネット・ベニング主演の大規模テロ・アクションです。
少し見て面白かったので見ました。バス大爆発の爆風を受けるデンゼル・ワシントンのシーンが印象的で見たようなものです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1998年 20世紀フォックス アメリカ作品
ランニング・タイム◆117分
原題◆The Siege
プロット◆自分の国で育てたテロリストにテロをされる話しのようです。ホントに現実を先取りしています。
音楽◆グレーム・レベル
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。

キャスト
デンゼル・ワシントン→FBIのアンソニー・ハバード
アネット・ベニング→CIAのエリース・クラフト
ブルース・ウィリス→アメリカ軍のデブロー将軍
トニー・シャローブ→ハバードの相棒フランク、アラブ系
エレン・ベセア→FBIのアニータ、アジア系
サミー・ブワジラ→ビザ保証人の教授サミール・ナシデ

エドワード・ズウィック監督の演出はよいと思います。
メジャー作品だからオチがご都合主義なのかな?と見ました。
クリントン大統領の映像が使われていました。同じ所では2日と寝ないとジョークのネタにされている大統領なので演説での説得力がイマしイチなような。
ブルース・ウィリスが1番最初に登場していました。ですがそれっきりで本格的登場はずっと後になってでした。スターの序列でこうなったのかな。
出だしは快調でバス爆破まで引っ張ります。これで中だるみになるかと思ったらそこそこにテンションを保っていました。結構上手い。
FBIとCIAは仲が悪い。このへんをふまえて話しは進みます。

FBIはアパートを急襲してテロリスト一味を全滅させてこれで一件落着となるがそうはいかないと話しは進みます。
捜査関係者が集まって協議しているとこでそれぞれの携帯電話が次々と鳴ることでまた事件が起こったと描写していました。
爆破テロはバス爆破以降にもありますが直接の描写は見せていません。予算がなくなっただけかもしれませんが、バス爆破が印象が薄くならないのでいいやり方だと思えます。

バス大爆発の爆風を受けるデンゼル・ワシントンのシーンはサム・ペキンパー監督が撮ればスローモーションとカットバックを組み合わせてアクションの方向性もセンスよくまとめてもっと美しく撮れていたでしょう、と書いてはいけないが書いてしまった。すでにペキンパー監督は死んで才能は消えてしまったのでないものねだりでした。

相変わらずデンゼル・ワシントンはカッコいい。何をやっても絵になります。
ここでは人種の違いでアネット・ベニングと恋愛沙汰になるわけないから演技合戦が見られます。デンゼル・ワシントンの圧勝といったとこですか。
ブルース・ウィリスは抑えた演技というかヘタに演技をしなかったのがプラスになっているようです。あまり出番は多くなくて特別出演のようでした。
アネット・ベニングは映画の役より実生活でどうやってあの女好きウォーレン・ビーティをモノにしたのかに興味があります。
結局スター3人、三者三様の結果となります。どのスターも面目を保っていて描写バランス的には上手くまとめていました。

軍隊が出動して市街地に軍隊の車両が行進するとこは『機動警察パトレイバー2』(1993年)のようでした。これを実写でやるのですから物量やロケする実行力にはメジャー作品にはかないません。

アメリカ軍隊が出動すると、やることは手当たり次第のローラー作戦とか、めくらめっぽうの数撃ちゃ当たる式の過大な乱射とか、何でもいいからと捕まえた容疑者を拷問とか、ロクなことはやっていません。
それでもFBIの連絡を傍受していて先回りをしていたりとハイテクぶりを見せていました。やっばり物量なのかいとなります。

クライマックスではFBI側が何かをやろうとして軍隊の尾行をまこうとしてるのかがイマイチ分からないような。
証人と思わせているアラブ系の男を沐浴場に行かせとテロリストを説得させるということか?と思ったら分かりやすい展開になっていました。これなら突然知らないキャラが出てきて面食らうこともなかったりします。
見ていてどちらかというとテロリストの言い分の方が説得力があったりしてます。作品の描写バランス的にはこまったものです。

中東の人の顔が見分けが付かない。これはあちらから見ればアジア系の顔は見分けが付かないとなるからお互い様ですか。でも人と見られるだけでもマシかもしれません。
FBIとCIAですが仲が悪くても仕事さえきちんとしていればいいのです。仕事もしないで私腹を肥やしていてはしょうもないのです。これは日本のことですか。
「アメリカのコーヒーはまずい」というセリフがあったが、これが日本なら「日本のコーヒーは高い」となるのかもしれません。

シーク=族長ということらしい。私はシークと聞くとプロレスを連想します。随分と前のプロレスラーのザ・シークとかアイアン・シークとか。現在のWWEプロレスにはアラブ系の悪役はいないようですが何故でしょう?不思議です。
ポンコツ車を用意しろということで出てきたのは20年くらい前のホンダ・シビックのワゴンでした。やっぱり日本車になるようです。

そんなわけで大げさな設定の割りには腰砕けなオチかと思ったが上手くまとめていました。予想よりよかった作品でした。


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コメント

「the siege」とは、「包囲」という意味ではないですか。

ご指摘ありがとうございます。そのようです。
でもそれだけでは他に何をコメントしていいかがわからん。とにかくあがとうございます。

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