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2006.06.10

『サブウェイ・パニック1:23PM』(1998年)

この作品はフェリックス・エンリケ・アルカラ監督、エドワード・ジェームス・オルモス、ビンセント・ドノフリオ主演の地下鉄サスペンスのリメイクです。
オリジナルの1974年版はTV放映でのカット、日本語版で見てます。かなり前なのでホトンド忘れてて覚えているの主犯格のブルーと風邪気味のグリーンの末路だけです。ですからしっかりネタバレしていたりします。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1998年 MGMTV アメリカ作品 TVムービーです。
ランニング・タイム◆91分
原題◆The Talking of Pelham One Two Three
プロット◆地下鉄をハイジャックされて交渉する話しのようです。
音楽◆スチュアート・コープランド この人はポリスのドラムスでした。私は音楽には詳しくないのですが何故か知っています。
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。ビデオ撮りのようで当然TVムービーです。脚本のクレジットもTVムービー用のTeleplayなっていました。

キャスト
エドワード・ジェームス・オルモス→交渉人のアンソニー・ピスコッティ刑事
ビンセント・ドノフリオ→犯人グループで主犯格のブルー
ドニー・ウォルバーグ→犯人グループの凶暴なグレイ
リチャード・シーフ→犯人グループで風邪気味のグリーン
タラ・ロズリング→犯人グループのブラウン(女性です)
リサ・ビダル→地下鉄の車掌さんだと思われます。
ロレイン・ブラッコ→相棒のスザンナ・レイ刑事

ジョゼフ・サージェント監督のオリジナルの『サブウェイ・パニック』(1974年)のキャストはこうなっています。なかなかシブくてよいキャスティングです。
ウォルター・マッソー→交渉人の警部補ガーバー
ロバート・ショウ→犯人グループで主犯格のブルー
マーティン・バルサム→犯人グループの風邪気味のグリーン
ヘクター・エリゾント→犯人グループの凶暴なグレイ
アール・ハイドマン→犯人グループのブラウン


フェリックス・エンリケ・アルカラ監督の演出はよいと思います。カメラも担当していました。
タイトルは凝っていました。それっぽいけどカイル・クーパーではなく文字がカイル・クーパーより読みやすいのが○です。
犯人グループは互いに名前を色で呼び合います。お子様向けTVシリーズの『ゴレンジャー』(1975年)(未見)より『レザボア・ドッグス』(1991年)(未見)より先にこの設定は使われています。

1998年版は犯人グループの1人が女性になっていたりします。地下鉄の車掌も女性で刑事の相棒も女性でした。それでも無理に女性を入れてる感じがしないのが○です。

カメラは会話シーンの切り返しはやらないドキュメンタリータッチというコストダウンになっています。その代わりに手前から奥にまたはその逆にはフォーカスの移動が多用されていました。
ビデオ撮りを逆手に取ってざらついて荒れた画質にしてドキュメンタリータッチを強調しているような感じがします。

グリーンは元地下鉄運転士ということで風邪気味なのはオリジナルと同じです。
くしゃみをしたらお大事にのセリフがある設定(これが伏線になっています)も同じですがこれは1回だけしか使われていませんでした。あまり繰り返すとギャグになってしまうからでしょう。1998年版はユーモアは全くありませんでした。1974年版はウォルター・マッソーの個性に合わせてユーモアが多少あったようです。よく覚えていない。

前半で地下鉄の動力源は線路脇にあって625ボルトというセリフがありました。これは伏線なのです。
犯人側は地下鉄車両をハイジャックして停めたら近くにセンサーを置いて人が来ると判るようにようにしていました。人質14人で500万ドルとなっていました。
脱出方法はハンドルを固定して運転士が不在でも走行出来るようにして暴走させます。その隙に逃走しようとします。
落ちは1974年版と同じでした。製作費は1998年版の方がかかっていないような。

日本語字幕では自動小銃となっていましたが使われているのは軽機関銃でしょう。
多分字幕の字数を減らそうとして自動小銃になっていると思われますが自動小銃と軽機関銃は全くの別物なので字数は同じなのですから正しく表示してほしいものです。
自動小銃はアサルトライフル、軽機関銃でサブマシンガン。違いは使われている実包が自動小銃が強力な小銃用実包。軽機関銃がそれよりは威力が弱い拳銃用実包を使うとこが違います。この違いは大きい。

交渉人役は1974年版がウォルター・マッソーで1998年版ではエドワード・ジェームス・オルモスとなっています。
主犯格は1974年版がロバート・ショウで1998年版ではビンセント・ドノフリオとなっています。
このキャストは互角だと思います。なかなかいい感じです。
交渉人は犯人側だけではなく市側とも交渉しなくてはなりません。忙しくなっています。

ドニー・ウォルバーグ扮する犯人グループのグレイはよくいる凶暴でやたらと撃ちたがる通称トリガー・ハッピーです。
ところで実生活でのビンセント・ドノフリオの奥さんはグレタ・スカッキのようですがいったいどうやってだまくらかしたのでしょう。うらやましい。→もう離婚したそうですが。

そんなわけでよくあるヘナチョコなリメイクではないよい作品でした。



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