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2006.05.06

『結婚五年目』aka『パームビーチ・ストーリー』(1942年)

この作品はプレストン・スタージェス監督、クローデット・コルベール、ジョエル・マクリー主演のロマンティック・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1942年 パラマウント アメリカ作品
原題◆Palm Beach Story
BS2衛星第2放送にて。画質はよいです。
プロット 夫婦と元に戻り新しい夫婦が2組出来る話しのようです。

キャスト
クローデット・コルベール→奥さんのジェリー
ジョエル・マクリー→夫のトム
ルディ・ヴァリー→富豪のハッケンサッカー3世
メアリー・アスター→3世の妹モード
シグ・アルノ→モードの側にいる謎の男トト

プレストン・スタージェス監督の演出はよいと思います。
スタージェスの脚本から監督へ進出の第1作だそうです。もちろん脚本は自分で書いていました。

タイトルでは結婚式に一直線なって、そして幸せに暮らしましたとなりタイトルは終わり、それから幸せには暮らしていない5年後となり話しは始まります。出だしは快調といったところ。
会話シーンでと切り返しはやっていません。結構長回しを使っていました。

ジョエル・マクリー扮する夫のトムとケンカしたクローデット・コルベール扮する奥さんのジェリーは何となく知りあったソーセージ王からカネを貰って借金を精算して、離婚しましょうと列車に乗ってパームビーチへと向かいます。パークアベニューのアパートから列車でパームビーチへとなります。

夫のトムも同じソーセージ王からカネを貰って飛行機で先回りしてパームビーチへ向うことになります。
ソーセージ王の老人は凄い金持ちの変人で厚い札束を丸めて輪ゴムで止めて持ち歩いていました。気に入った相手にこのカネをばらまくのが趣味のようです。いい趣味です。真似は出来ないけど。

列車に乗るときにクローデット・コルベールはカネがないので金持ちの狩猟クラブ御一行に一緒に連れていってもらいます。
この狩猟クラブ御一行が御乱行で酔っぱらってショットガンを撃ちまくります。迷惑だからと貸切車両の1台を切り離されて置いていかれます。コルベールはその前に他の車両の移っていたので置いていかれずにすみます。
その後に列車内にてクローデット・コルベールは親切な下段ベットの男に助けられます。この男が大富豪のハッケンサッカー3世と分かるのはかなり後になってからです。

クローデット・コルベールニコニコしながらノーと言う。
「ノーと言うのがいいんだ」とどこかのTVインタビュー番組でクリント・イーストウッドがクローデット・コルベールのことをこのように言ってたの見たことがあります。

大富豪のハッケンサッカー3世の妹モード役のメアリー・アスターは『マルタの鷹』(41年)のヒロインとは全く違うキャラクターで見てて違和感あり過ぎでした。
『マルタの鷹』の謎を秘めた依頼人がここでは異常までのハイなノリで通していた。多分こっちの方が本人に性格に近いと思われます。

夫のトムを演じるジョエル・マクリーはロマンティック・コメディを無難にこなしていました。他の作品とあまり変わらないとも言えますが。これを大根というのか、スターというのかは、よくわからん。
富豪のハッケンサッカー3世のルディ・ヴァリーは歌手上がりなのか歌うシーンがありました。

ラストで恋人の数が足りなくてどうしましょうとなって、それなら双子にすればいい、それで全て解決となりハッピーエンドとなります。
外見が同じならそれでいいのかいと突っ込みを入れたくなります。何てオチだとなりますが面白くていい。パラマウントはこの頃が1番です。

そんなわけでご機嫌なロマンティックコメディのよい作品でした。

この作品とオチがソックリなのがスティーブ・ザーン、アマンダ・ピート主演の、かなりいい加減なロマンティック・コメディ『マテリアル・ウーマン』(2001年)です。さすがに双子オチではないけど。お勧めです。

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コメント

はじめました。
この映画で謎があるのですが、なぜ双子の妹は縛られていて、結婚式出席を阻止されそうになってたかわかりますか?

映画好きさん、コメントありがとうございます。

本『映画術』によるとヒッチコック監督が脚本家にこじれたカップルをこんな状況にしてラストはどうするんだと聞くと脚本家は簡単だ。お互いに悪かったと謝らせて仲直りして解決だと言って監督が呆れたそうです。

そんなわけで脚本家の監督がその斜め上を行く解決策をとったと思われます。
質問についてはわかりません。私の想像力では追いつきません。

ご返信ありがとうございます。
そんな逸話があったのですね。

最後は本当は、双子同士がちぐはぐに別相手と結婚したのかな?とかいろんな想像をしてました・・なかなか想像力が追いつきません

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