『青髭八人目の妻』(1938年)
この作品はエルンスト・ルビッチ監督、ゲーリー・クーパー、クローデット・コルベール主演のロマンティック・コメディです。
タイトルからゲーリー・クーパーがシリアルキラーを演じる話しと思ってしまいそうですが、そうではなく殺したのではなく7回離婚してるということです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1938年 パラマウント アメリカ作品
原題◆Bluebeard's Eighth Wife
スカイパーフェクTV310衛星劇場にて。画質はまあまあ。
プロット やっぱりあなたが好きなのよというロマンティック・コメディです。
キャスト
クローデット・コルベール→ヒロインのニコル
ゲーリー・クーパー→7回離婚してるマイケル・ブランドン
デビッド・ニーブン→銀行員のアルバート
エドワード・E・ホートン→ホテルに居座るド・ロワゼル侯爵
ルンスト・ルビッチ監督の演出はよいと思います。
ランニングタイムが短い。見てて安心の余計なキャラで全然出てきません、無駄が無くていいです。
リヴィエラ、チェコ等、スクリーンプロセス多用でした。ホトンドのシーンはセットで撮影されているようです。
フランスのリヴィエラから話しは始まります。
ゲーリー・クーパー扮する7回離婚してるマイケル・ブランドンがパジャマの上だけ買おうとしてお笑いの一席があります。
フランスのリヴィエラは変わらないとこで1938年のこの作品に、グレース・ケリーが出てる1955年のu>『泥棒成金』、メグ・ライアンが出てる1995年の『フレンチ・キス』と、いつ見ても同じ街です。この全然変わらないリヴィエラの普遍さも凄いものです。
ゲーリー・クーパーが7回も結婚してることに結婚直前まで気が付かないとこ。
これがいいシーンになっていました。それを知って倒れてしまうのがヒロインでとなくてヒロインの父というギャグもありました。
リヴィエラの浜辺でスーツ姿で寝そべっているゲーリー・クーパーの図がいい。
こんな姿も絵になるのがスターならではです。
8回目の結婚してからシェークスピアの『じゃじゃ馬ならし』を読んでそれをすぐに実践するギャグもありました。その他にも拘束衣まで着たりして、よくこんな役を引き受けたなと思える描写もあります。
ほっぺの豊かで落ちそうなクローデット・コルベール。
いい声でした。よく喋ります。主役2人のやりとりがいいですね。この辺がロマンティック・コメディのお楽しみなとこです。
クローデット・コルベールは「ノー」を言いまくります。これがいいのです。
デビッド・ニーブンはここではゲーリー・クーパーの引き立て役でした。そういえば『気まぐれ天使』(47年)でもケーリー・グラントの引き立て役を務めてました。ヒロインもクローデット・コルベールと同じくほっぺが豊かで落ちそうなロレッタ・ヤングなのも共通してました。
そんなわけで、これはよく出来たロマンティック・コメディでよい作品でした。評判通りです。
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