『或る夜の出来事』(1934年)
この作品はフランク・キャプラ監督、クラーク・ゲイブル、クローデット・コルベール主演のロマンティック・コメディです。保証付きの有名な作品です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1934年 フランク・キャプラ・プロ/コロンビア アメリカ作品
原題◆It Happened One Night
スカイパーフェクTV317スター・チャンネルにて。画質は悪い。
プロット やっぱりあなたが好きなのよというロマンティックコメディのようです。
キャスト
クラーク・ゲイブル→新聞記者のピーター・ウォーン
クローデット・コルベール→ヒロインの令嬢エリー
ウォルター・コノリー→エリーの父アンドリュース氏
ジェームソン・トーマス→エリーの結婚相手キング・ウエストリー
ロスコー・カーンズ→バスの乗客で絡むシュプリー
フランク・キャプラ監督の演出はよいと思います。
シーン転換にワイプを使用していました。この手法は現在ではホトンド使っていません。
プロローグにて。
船から海に飛び込んだ令嬢を探しに行って「逃げました」と報告する船員がいい。このようにエキセントリックな行動をする等のクローデット・コルベール扮する令嬢エリーのキャラ紹介をしていきます。
船から脱出して長距離バスのキップを買ったエリーからつなげてクラーク・ゲイブル扮する新聞記者のピーター・ウォーンのキャラ紹介となります。このへんは上手いですね。クラーク・ゲイブルは電話で新聞社をクビになったくせに見えをはってるのがいい。昔の作品はこういうのが上手いです。
エリーはマイアミから結婚相手がいるN.Y.に行く設定のようです32000kmの長距離バス旅行となります。
さっそくかばんを置き引きされるエリー。
バスに乗り遅れて2台目のバスに乗るエリー。このへんではやたらは雨が降っていました。
で、雨の夜にモーテルにて。有名な毛布を吊ったジェリコの壁のシーンや、下着の売り上げが落ちたと有名なクラーク・ゲイブルの素肌にシャツを着るとこがあります。
ヒロインのパパが乗ってる飛行機のシーンがあり。その飛行機の爆音をかぶせてヒロインの泊まってるモーテルにつなぎます。上手いね。
モーテルの朝食にて。ドーナツにミルクの付け方を指導する図。ディテールを見ているだけでいい感じ。
令嬢エリーの正体に気がついて絡むシュプリーを脅かして追い払ってけど結局バスを降りて徒歩で移動する2人。肩車して川を渡るシーンがありました。
ハイキングの夜を明かした朝にヒッチハイクをする2人。ここで有名な脚を出してクルマを停めるシーンがあります。等々、有名なシーンばかりです。
エリーの結婚相手キング・ウエストリーはオートジャイロに乗って結婚式場にやってきます。
で、結婚式の誓いは沈黙がどうのこうのとか花嫁に逃げられたりと何だかどこかで見たような感じ。それは宮崎駿監督の『ルパン三世 カリオストロの城』(79年)です。なるほどこの作品からの引用なのかと意外な引用での接点だと感心します。
ヒロインのエリーを演じるクローデット・コルベールは垂れ目で、目の間隔がやや広い感じ。ほっぺたは豊か。美人というより個性的といった方が合っています。
ゲイブルはコルベールと結婚する特ダネがふいになって新聞社に戻るシーンが印象的。面目丸つぶれですが、これが出来るのゲイブルはいい。編集長の出迎え方もいい。
うさんくさいシュプリーを演じるのはいかにもボードビリアンといった感じの俳優でロスコー・カーンズというらしい。聞いたことがあるような名前です。
そんなわけでラストがどうなるか忘れていたので楽しめました。洒落ているオチがいいです。この作品はやはり一級品です。
偶然にTV放映で『海外特派員』(40年)、『見知らぬ乗客』(51年)のヒッチコック2本に『或る夜の出来事』(36年)のキャプラ1本を見ましたがこれが面白い。それにしても昔の作品の方が面白いというのはこまったものです。何で昔の映画の方が面白いとなります。とはいえ年月を経ても残れる作品だけが放映されるのもありますけど。現在の作品は玉石混交ですから評価がむずかしいとこです。それなら佳作と駄作の割合を昔と現在を比較すればどうなる?と興味深い。→同じぐらいか?
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